NetMeetingの使い方

2000/6/27

米国駐在へ出発まであと一週間。家族呼び寄せまでの期間の国際電話料金を節約する(*1)のと 子供の顔を見れるようにするためインターネットTV電話を使うことにした。ソフトは無料の Microsoft製のNetMeeting ver3.0を選んだ。
以下、その設定作業の記録である。
マシン環境

PC-1(自宅マシン)

Gateway2000 G6-180(ペンティアムプロ180MHz)
RAM=98Mバイト
OS=Windows98SE
Sound=Creative SB16
VIDEO capture=I/Odata GV-VCP/PCI
Internet接続方法=ISDNルータ経由 ISDNルータ=MS128SOHO
ビデオソース=京セラSamurai Hi-8
PC-2(米国モバイル用)
IBM ThinkPad600(ペンティアムU266MHz)
RAM=32Mバイト。。。重いよぉ
OS=Windows98SE
Sound=Crstal SB互換
VIDEO capture=I/O DATA PCCAP (*3)
Internet接続方法=33.6Kモデムでダイヤルアップ接続
Modem=TDK Global Networker DFL341X
ビデオソース=Konika Qmini(デジカメビデオ出力を利用)
(*1)米国ではAT&Tなど¢16/分の国際電話もあるので携帯電話より安いかも。

==== NetMeetingで相手の呼び出し方 ====

1:直接相手のIPアドレスを指定して呼び出す
2:ディレクトリを利用する
3:MSNmessengerサービスを利用する

1については通話ボタンを押して相手のIPアドレスを入力します。これで相手に呼び出しが かかるので応答してくれれば通話が始まります。
2については現在MSはディレクトリサービスを終了しています。MSNmessengerユーザを増やすためにNetMeetingとMSNmessengerサービスを融合させたように思えます。 MSのディレクトリサーバはなくなりましたが、MS以外が運営しているまだ生きているディレクトリサーバもあります。 NETMEETINGを10倍楽しむ方法 にリストがあります。
ここでは、一番簡単に通話を開始することができる3の方法を説明します。 といっても設定作業は面倒かもしれません。
[基本原理]
MSN Messengerで相手にメッセージを送り、そのメッセージをNetMeetingへの招待 として扱うので受信した側が了解すればお互いにNetMeeting通話が始まる。
[使い方]
以下の手順が必要:
1)Hotmailアカウント取得
2)MSN Messengerインストール
3)MSN Messenger serviceを使って友達を呼び出す
 pasportはHotmailのアカウントが使える
1)2)は具体的には、NetMeetingの通話→ディレクトリ(D)で開くウィンドウ内に従って ステップを踏んでいってください。
# Hotmailはパスワード変更の場合などに、登録した国と県を聞いてきますので忘れないように
# ここは本当の内容を書いたほうがいいでしょう。また、変更時の確認事項として秘密の質問も
# 聞いてくるので両親の誕生日やニックネームとか忘れない内容を設定しましょう。
3)は、1)2)が終了していれば開いたウィンドウの下の方(スクロールしないと見えない場合もある)に ある"Mesengerを開く"をクリックすると設定ウィンドウが現れます。 ここでは、予め友達を登録しておきます。”追加”ボタンを押せば、E-mailアドレス,Hotmail のアドレスで登録できます。この登録は実際にメッセージを送るのでインターネット接続環境 で行う必要があります。相手が了解すれば、友人として登録されます。 オンライン中の友人と、オフライン中の友人と表示されてそれぞれにメンバーが登録されます。 NetMeetingで電話をかける時は、オンライン中の友人をダブルクリックすれば相手にMSNメッセージ が送られて通話を受けるかどうか選択させます。相手が通話を受けてくれれば、自動的にNetMeeting 通話が開始されます。つまり、お互いのIPアドレスを知っている必要はありません。
# MSN Messengerを使うにはMSのサーバを経由する必要があるので、必ずインターネット接続環境
# で行う必要があります。よって、家庭内LANで使う場合はIPアドレスの指定が必要です。

==== ルータ経由での通話 =====

ルータ(*2)を通した接続ではMSNmessengerでの会話(チャット)は可能ですが、NetMeetingでの通話が できません。ISDNルータに収容されている家庭内LAN内のPC-1とインターネット上のPC-2を考えた 場合、PC-1は家庭内でだけ通用するローカルアドレスを持っており、このアドレスをNetMeetingは 使って通信を行います。つまり、自分のアドレスとしてローカルアドレスを埋め込んだデータ をPC-2へ送信します。このアドレスを受け取ったPC-2はPC-1宛の通話データの宛先をローカル アドレスとして送信することになりますが、ルータの先のアドレスを知ることはできないのでこの送信 データはPC-1へたどりつけません。そのため、両者が家庭内LAN内にいればお互いのアドレス にたどりつけますが、インターネットに繋いで家庭外のPCとの通話ではグローバルアドレス宛の通信 は届きますが、ローカルアドレス宛の通信は宛先不明ですので届かず一方通行となります。PC-1の 声をPC-2は聞くことは可能ですが、PC-2の声をPC-1は聞くことができません。

(*2)ISDNルータなどでは1つの電話回線を複数の家庭内LAN上のPCで共用してインターネット利用で きるようにNAT(Network Address Translation)やIP masquerade技術が使われています。

****用語解説*****
★NAT=
家庭内LAN内のPCから送られてくるIPパケット上のプライベートアドレスをルータの持つグローバル アドレスに置き換えて送信する機能。これによりあたかも1台もマシンから送信されるように見える。
★IPmasquerade=
LAN上のPCが”どこに何を要求したか”を覚えておき、返ってきたIPパケットの情報に基 づいて要求したPCに割り振る機能。

==== 解決策その1 =====

家庭内のPCのインターネット接続にDTE接続を行って、IPアドレスをPCが持つようにする。

==== 解決策その2 =====

NETMEETINGを10倍楽しむ方法
http://www2.freeweb.ne.jp/~hidexpro/nm/index.shtml によりますとNetMeetingは以下のようにIPを使っていますのでルータの設定の参考になるでしょう。
ポート 目的 -------------------------------------
389 Internet Locator Server [伝送制御プロトコル (TCP)] 
522 User Location Server (TCP)
1503 T.120 (TCP)
1720 H.323 コール セットアップ (TCP)
1731 Audio コール制御 (TCP)
Dynamic H.323 コール制御 (TCP)
Dynamic H.323 ストリーミング
[User Datagram Protocol (UDP) 経由の Realtime Transport Protocol (RTP)] 
ファイアウォールを通した外部への NetMeeting 接続を確立するには、ファイアウォールを、次のことを行うように設定しなければなりません。

ポート 522、389、1503、1720、1731 で、プライマリ TCP 接続を通す。
動的に割り当てられたポート (1024-65535) で、セカンダリ UDP 接続を通す。

遭遇するであろう問題

実際に私が遭遇したトラブルです。

●直接IPアドレス指定で通話開始する時にIPアドレスを調べるのが面倒
DOS窓でwinipcfgコマンドで起動させて確認するのは大変です。NetMeetingのヘルプ(H)→バージョン情報の下にIPアドレスが表示されていますのでこれを使うと簡単です。家庭内LANとダイヤルアップ接続を行った場合はIPアドレスが2つ存在することになりますがグローバルアドレスの方を使わないと家庭外のPCと通話できません。
●音が小さい。時々声が途切れる。
ツール→オプション→オーディオタブの"通話中にマイクの音量を自動的に調整する"のチェックを外す。
●ビデオが表示されない
ビデオ画面(MS NetMeetingのロゴがでてる)下の"ビデオの開始"ボタンを押す。なお、ツール→オプション→ビデオタブの"通話の開始時に自動的にビデオ送信/受信を開始する"のチェックしておくと便利
●自分のカメラの画像(相手PCに表示される内容)を確認したい
表示(V)→自分のビデオ(新しいウィンドウ)表示させる。
●自分のカメラのビデオ画像が左右反転して表示される
ツール→オプション→ビデオタブの"プレビュービデオウィンドウで鏡像を表示する"のチェックを外す
●(*3)ノートPCのPCMCIAスロットにPCCAPとTDKモデムをいっしょに挿すとLAN機能が使えなかったり、サウンドが使えなかったりする。
各PCカードでIRQを1つずつ必要とするので最低2個あける必要がある。
IBM ThinkPad FastInfrared Portと通信ポート(COM1)を使用禁止としてIRQを2つあける。 これで IRQ3,4,9が空きとなりPCカード2枚挿してもIRQを割り当てることが可能となる。以下の設定で動作できた。
IRQ4=TDKモデム
IRQ9=IOdataキャプチャカード(PCCAP)
しかし、PCカードの挿入の順番によりこうならず動作がおかしくなる場合がある。以下、経験的な判断です
PCCAPはすでにほかのハードが使用していてもIRQ9を使いたがる。 TDKモデムを最初にいれるとIRQ9を使う。その後にPCCAPをいれるとこいつもIRQ9を使うので 競合と認識されない(!)がTDKモデムが動作しなくなる。シェアリングと認識されてる??
そこで、最初にPCCAPを入れてIRQ9を使わせる。その後に、TDKモデムをいれてIRQ4を使うよう にさせるとうまく動作する。
(参)最初にTDKモデムだけを入れてた時にPCカードのプロパティでカードを停止させるとハングアップしてします。これはなぜ??


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