モジュラおよびプラグの結線について(99/11/29up)

1.コネクタ名称について

 RJ11 = 一般アナログ電話用のコネクタに使用するジャック(6極端子)
 RJ45 = ISDNおよびLAN(10BaseTなど)で使用するジャック(8極端子)

但し、それぞれすべての端子を使用するわけではない。ご家庭の壁のモジュラジャックに刺さっている電話ケーブルを抜いてプラグの先を見てみると透明プラスチックの中に(多分)色分けされた2本の細いケーブルが中央2つの端子につながっているのが分かると思う。ISDN用ケーブルは中央4本を使用しています。また、LAN用ケーブルは8端子すべてに細いケーブルがつながっていますが実際に通信に使っているのは4本です。なお、ISDNとLAN(10BaseT)用のモジュラは同じRJ45ですから誤挿入の可能性があります(*1)ので、できれば色違いのモジュラにするか、”ISDN”や”LAN”といった記載のあるものを使用したほうがよろしいでしょう。

実際は下記のように使用する端子が違うのでトラブルの発生はないと思います。

2.コネクタ端子の使用方法

RJ11:アナログ電話
アナログ電話用のモジュラに使用されるRJ11の端子名称は端子左側から次のようになっています。
L6 L4 L2 L1 L3 L5

アナログ電話線はこのうち中央寄りの2端子L1とL2を使用します。

実際の取り付け作業に際しては、CAT5の8芯ケーブルを使って各シールド線をモジュラジャックの取付け端子に接続するのですがその取付け方法はモジュラジャックごとに異なっています。ねじ止めだったり、線を差込むだけだったり、レバー式だったりとさまざまです。それぞれのモジュラの説明に従ってください。注意しないといけないのは、モジュラとケーブルの取付方法が差込むだけだったりする場合、ケーブルが撚線(とても細い銅線を数10本まとめて1線としてしているもの)だと差込みができませんので、CAT5ケーブルは単芯のものを用意する必要があります。

一方、RJ45の端子名称は端子左側から次のようになっています。

1  2  3  4  5  6  7  8
L8 L7 L4 L2 L1 L3 L6 L5
ISDN
ISDN用モジュラジャックの規格は、ISO規格(IS8877)およびJIS規格(X5110)に規定されており、 上記8端子のうち4つが次のように実際の通信に使用されています。
5 L1=Rx
4 L2=Rx(GND)
6 L3=Tx
7 L6=Tx(GND)
(*)Tx:送信 Rx:受信 (GND):グラウンド
LAN(10baseT)
LAN(Local Area Network)の構築方法はその歴史のなかでいくつの形を持っていました。TVアンテナ線と同じようなケーブルで一筆書きのようにPCを配置するバスバス配線の10base2が主流の時代もありましたが、今はハブを基点としてスター型にPCを配置する10/100BaseTが主流となっています。10/100は通信速度を表し10Mbpsと100Mbpsです。近頃は100MBps用ハブも安価になってきて100baseTも珍しくなくなっています。ここでは、10BaseTについてその接続方法をまとめます。
10BaseTはIEEE802.3規格として制定されています。簡単にその特徴をあげると
・セグメント最大長さは100m
・ハブ(リピータ)による接続段数は最大4段
・電話線にも使われるツイストペア線(*)を通信媒体に利用し、ハブと呼ばれるマルチポート・リピータを中心にネットワークを作る。
(*)ツイストペア線は通常シールド無のものは使われるため、Unshield Twist Pairケーブル(UTPケーブル)と呼ばれます。
モジュラジャックの端子番号は向かって左から1,2,3,4,5,6,7,8と番号とつけられています(電話系と違う点に注意)(*2)。 そして、実際の通信には以下の4ピンは使用されます。
1=Tx(+)
2=Tx(-)
3=Rx(+)
6=Rx(-)
(*2)ISDNと10baseTのピン使用を比較してみると、
ISDN 4/5/6/7ピンを使用するのに対し、10BaseTは1/2/3/6と重なっていません。従って、誤挿入しても問題の発生の可能性は低いことがいえます。(空きピンを別用途に使用するなど特殊機器の場合は影響あるでしょうから、この件に関して一切担保いたしません。まぁ、大丈夫でしょう程度の認識にしておいてください)

戻る
情報化住宅のページに戻る

やっし (yoko32@hii.design.co.jp)

ご意見、ご要望は mailto:yoko32@hii.design.co.jp までお願いします。