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プレゼンテーションを授業で活かそう

この文章は【日本文教出版 教科「情報」メール】第41号に掲載されたものを整形したものです

見本としてのプレゼンテーション
本校では情報発信の手法としてプレゼンテーションをとらえ,生徒に実習させています。1学期はテキストとデザインテンプレートのみで作成させ、2学期はアニメーション効果も利用するなど、生徒の関心をひく工夫もしています。これにあわせて授業で使うスライドも手本となるように心がけています。アニメーション効果を使うと,生徒は興味を持ちますが,技巧的な部分ばかりまねをして中身がおろそかになる事があるので、注意が必要です。

授業で使用したスライド
○1学期「カテゴリ検索
○2学期「ディジタル化の特徴
再生できる黒板として
本校の情報科の授業はTTでおこなっています。授業内容は相談しながら構成していきますが,説明する内容は必ずパワーポイントでスライドを作っています。こうすると,メインで説明する授業者がクラスによって変わっても,同じ内容の授業になります。内容は同じであっても,私と相方では説明や補足に個性がでるので,お互いの授業を見ることで参考になる点も多く,授業の改善に役立っています。

作成したスライドはイントラネットサーバに保存します。パワーポイントは,ブラウザで見ることができるので便利です。生徒が自由に見ることができるので,欠席者はこれを見て授業の概要を理解します。

グループ内発表の評価
生徒の実習では,1学期は各自がスライドを作成し,グループ内でプレゼンテーションをしました。この方法では教員2名ではすべての生徒のプレゼンテーションを見ることはできません。

各生徒の評価には生徒による相互評価を活用しますが,グループ毎に評価のぶれがあり,それだけで評価することはできません。そのため,ちょっと工夫をしました。

プレゼンテーションはスライドを作って終わりではなく,話す内容も必要です。そのため,スライドができたら,「配付資料」として印刷して,話す内容を書き込ませるようにしました。これをプレゼンテーションのシナリオとして利用させ,提出させました。

このシナリオを見るとプレゼンテーションの様子がよくわかります。事前の準備が充分な生徒は,コメントや操作手順までしっかり書き込まれています。また,話すのが苦手な生徒は,グループ内の評価は低くても,充分な準備をしてシナリオの評価が高くなるケースもありました。
よりよいプレゼンテーションのために
1学期は個人・2学期はグループでプレゼンテーションの実習をしました。プレゼンテーションとしてはまだまだのレベルですが,手法としてのプレゼンテーションは学べたのではないかと考えています。相互評価を取り入れているのも,「良いプレゼンテーション」を見抜く目を育てたいと考えているからです。本校は「総合的な学習の時間」の先行実施校でもありますので,その機会を利用して実践力をつけてほしいと思っています。
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