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 接続プラン

セキュリティを重視すると、ユーザー設定や機器の設定が面倒です。
設定ができる人を将来ずっと確保しなければなりません。
サーバーも必要で、レイヤー3スイッチングハブなど高価な機材もほしくなります。

ADSL回線1本を、できるだけ安心して生徒と共用できるような
プランを紹介します。コストもあまりかかりません。

(1)基本的な考え方
何よりも危険なのは、無防備に生徒機と先生機をつないでしまうことです。Windowsマシンの場合、NetBEUIでいとも簡単にデータの共有ができてしまいます。WorkGroupを変えても、パスワードをかけてもあまり安心はできません。
 これを防ぐために「ルータ」を利用します。ルータを間に入れると、うまく分断できます。ローコストで手間もかかりません。
(2)接続イメージ
Tは先生機 Sは生徒機とします。

生徒機の前には必ずルータをいれるようにします。

ルータは一般家庭用の「ブロードバンドルータ」と呼ばれるような1〜2万円で購入できるものを利用します

生徒が利用するコンピュータが設置されている場所が複数(たとえば進路・図書・コンピュータ室など)ある場合は部屋の数だけルータを用意します

ハブはスイッチングハブを使用します
(3)設定
 ごく単純に基本的な設定を紹介します。ルータによってはさらに設定が必要な場合もあります。また、LAN上にサーバがある場合は変更が必要な場合もあります。その他にもセキュリティ面で設定が必要な場合もあります。
ルータ1
 WAN側:プロバイダーにあわせて設定
 LAN側:IPアドレス192.168.0.1、DHCPサーバ利用、ネットマスク255.255.255.0
ルータ2
 WAN側:デフォルトゲートウエイ192.168.0.1、IPアドレスDHCPで取得
 LAN側:IPアドレス192.168.1.1、DHCPサーバ利用、ネットマスク255.255.255.0
先生機
 IPアドレス:DHCPで取得
生徒機
 IPアドレス:DHCPで取得
(4)考え方
 簡略化して説明します。詳細はご自分でご研究ください。
 ほとんどのルータ(ブロードバンドルータ)は初期設定のままでも、Windowsのネットワークで利用されるNetBEUIを遮断します。ルータを通過するのはTCP/IPだけになります。
 ルータ2はわからないアドレスに対しての要求があれば、ルータ1に聞きに行くことになります。先生機のゾーンをまたぐことになります。
 100%安心という事はありませんが、生徒機から先生機へのアクセスがかなり難しいものとなるので、まず安心できるのではないでしょうか。