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レイク湖一帯が特別自然保護地域に指定される 3月30日 23時59分

 最近いろいろ話題を振り撒いている、リトルムーン市郊外のレイク湖およびその廻りの森が特別自然保護地域に指定された。そもそもの話の発端は、このレイク湖に棲むといわれていた「レッシー」が、人魚の曳く「張りぼての作り物」であるという事実が発覚したことにある。この事実を突き止めた国立生物化学研究所の倍尾博士(38)は、レッシー目当ての観光客が湖畔の自然を荒らすことを憂慮し、レッシーがいないことを証明して心無い観光客の来訪を防ごうとしたという。ところが、このニュースが話題となり、一目人魚を見ようという物好きな観光客で湖畔は大賑わいとなった。

 抜け目なく早速「人魚の曳くレッシー見学ツアー」の宣伝をはじめた旅行業者や、リトルムーン市の観光課は最初はこの事態を喜んでいたが、人魚の話を聞いて考えを変えたようだ。なんと、人魚達は人間が湖を汚して困っており、人間を驚かせて追い払おうとレッシーの張りぼてを曳きまわしていたというのだ。人魚の一人(匹)は、「今の人間はまったく理解できない。昔はこの張りぼてを見ると恐ろしがって湖に近づかなかったのに、わざわざ見に来るなんて」と困惑気味に語った。

 リトルムーン市はこの事態を重く見て市議会で協議し、国の協力も得て、この地域を特別自然保護地域に指定することにした。観光が制限されることはないが、ゴミを投棄するなどの行為には重い罰則が科せられることになる。

 人魚の代表は、市のこの措置に対して感謝の意を表明した。さらに、「あの重い張りぼてを曳かなくて済むようになるのは本当にうれしい」と語った。また、レイク湖を取材中の本紙記者は、幸運にもこの湖畔にたまに姿を現すという仙女のエルエル師に話を伺うことが出来た。彼女は、「人々がより良い選択をしてうれしく思っています」と控えめに語られた。

 しかし、なによりこの措置を喜んでいるのは、倍尾博士だろう。彼は、今の気持ちを次のように語ってくれた。「保護地域の指定にほっとしました。私財をなげうった甲斐がありましたよ。我々はもっと自然の楽しみ方を見なおすべきではないでしょうか。レッシーのような存在に目を囚われず、もっと身近な自然に目を向けるべきなのです。恐竜などがいなくても、ここには素晴らしい自然があるのですから」

 読者諸氏も、このレイク湖畔をゆっくりと散策して見たら如何であろうか。運が良ければ、人魚の泳ぐ姿や仙女の歌を楽しむことが出来るかもしれない。

(3/30:リトルムーン紙/ロイ・ライヤー)

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