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| レイク湖の「レッシー」は作り物だった? | 3月28日 23時59分 |
リトルムーン市郊外のレイク湖は、市民にとってはその廻りの森と共に憩いの場となっているが、世界的にも観光名所として知られている。これは、昔からこの湖に恐竜の生き残りとも言われる通称「レッシー」が目撃されることで有名だからだ。しかし、最近衝撃の事実が発覚し、ちょっとした騒ぎとなっている。
以前から科学者達は、レッシーの存在には否定的だった。国立生物化学研究所の倍尾博士(38)は、自らもレイク湖の近くに住居を構えており、レイク湖畔の散策を趣味としているが、「レッシーが恐竜か否かはともかくとして、ある種族が長い年月に渡って絶滅せずに存在するためにはある程度以上の個体数が必要だ。レイク湖のような小さな湖に、レッシーのような大きな生物がそれだけの数存在するのは、食物の観点からも考えられない」と一笑に付す。科学的な調査を求める声も多かったが、倍尾博士を初め多くの科学者達は取り合わなかった。倍尾博士曰く、「どこの国でもそうだが、我が国でも科学研究のための予算は少ない。貴重な研究費をそのようなばかげた調査には使えない」
ところが今年に入って突如、倍尾博士率いるチームがレイク湖の本格的な調査を始めた。レッシーを一目見ようと訪れる観光客達によって、レイク湖畔の自然が荒らされていることを憂慮した倍尾博士が、私財を投げ打ってこの件に決着を付けることにしたのだ。名前から分かるように倍尾博士は東洋の出身だが、研究で我が国を訪れた際、特にリトルムーンの自然の美しさに心を打たれ、ここに住むようになったという。その博士にとって、心ない観光客が許せなかったのだろう。
調査を始めて三日後、ついに倍尾博士らは決定的な証拠をつかんだ。最新式の潜水艇に備え付けられた水中カメラで、作り物の張りぼての「レッシー」を引き回す人魚がはっきりと捉えられたのだ。
倍尾博士ら科学者達にとっては予想通りの結果だが、レッシー愛好家や「レッシー見学ツアー」を売り物にしている旅行業者に取ってはこのニュースは衝撃だったようだ。ある旅行業者は、「われわれの商売の妨げになることを怒っているのではない。未知の生物を夢見る人たちの純粋な心を踏みにじった行為が許せないだけだ」とお騒がせな人魚達に怒りを露わにしている。
(3/28:リトルムーン紙/ロイ・ライヤー)
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