こぼれ話  
 

インターネットは裏を暴く?  
('00.10.13)



 インターネットが普及することで、いろいろなことが変わりまし 

た。                             

 人と人とのコミュニケーションにメールが普及したこと。情報を 

簡単に入手できるようになったこと。欲しいものをうちにいながら 

に手に入れられるようになったこと。いつでも世界の最新情報を手 

に入れられること。国境を意識することなくやりとりが行えるよう 

になったこと……。                      


 消費者の立場で言えば、輸入品の内外価格差を簡単に知ることが 

でき、いかに中間でマージンをとられているかも知ることができる 

ようになりました。今は個人輸入によって簡単に現地価格+αで手 

に入れることも可能です。                   


 また、以前は国内の寡占メーカーによって世界の最新情報がマス 

クされ、高く質の悪い製品が売られ続けることがありましたが、今 

はそんなことをする余地が少なくなってきました。        

 その他多くのことが変わりました。              



 中でも、個人が簡単に全世界に向かって情報発信を行えるように 

なったことは画期的です。うまくやれば大企業とも肩を並べてやっ 

ていくことすらできます。使いようによっては何の力もない一個人 

が大企業を屈服させることもできるかも知れません。ビデオデッキ 

修理の不誠実な対応に端を発する大企業の一連の不手際を、インタ 

ーネット上で公開することで認めさせ謝罪させた事件もありました 

ね。                             



 そんな中、閉鎖的な業界に風穴をあける効果が出ていることもあ 

るようです。裏事情を公開する人の現れです。          


 今までなら知り得なかったが為に一方的に損害を被っていた一般 

消費者が、そうした情報を知ることで自己防衛をすることも可能な 

場合もあり得ます。                      

 一方で、業界の内部情報流失は、その上にあぐらをかいていた人 

々にとっては死活問題ともなります。              

 しかし、彼らがそうした情報を公開する人を法的に規制すること 

は困難です。なぜならば、業界内部で行われていること自体が違法 

行為であったり、社会通念に照らし道徳的に許し難い行為であった 

りするためです。                       


 こうした情報の公開が悪く転がると、何らかの手段で発信者が突 

き止められ、業界の力によって抑圧されることになるかも知れませ 

ん。                             

 でも、良く転がることもあるでしょう。業界が体質改善の方向に 

向かうかも知れません。                     


 ともかくも、以前なら一個人が一生をかけないとできなかったよ 

うなことも、今は匿名性故比較的簡単にできるようになってきてい 

ます。                            


*   *

 情報を利用する立場の私達は、そうした情報は賢く使わねばなり 

ません。それが高度情報化社会の正しい生き方でしょう。     


 が、その前に、本当に正しい情報なのかを考える必要もあります。

表・裏問わず流れてきた情報は必ずしも正しいとは限りません。私 

達は嘘やニセの情報にだまされないように、情報を見抜く力を付け 

る必要があります。それも高度情報化社会での正しい能力形成でし 

ょう。                            




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