こぼれ話

  インターネットは無法地帯? ('01.6.2)

 インターネットは無法地帯だということをよく聞きます。
 実際、日本の法律では流通できないことになっている画像類を入手できたり、不法行為を行うための情報があったり、実際に他人の権利を侵害するような不法行為が行われています。
 このような状況を見て、無法地帯と言ったりします。このページでもタイトルで「インターネットは無法地帯です」と言っていますね。

 しかし、インターネットのバーチャルな空間であっても、法律により規制されていることはやはり規制の対象になりますし、他人の権利の侵害があれば、損害賠償請求されることになります。法が及ばないわけではありません。無法地帯ではないのです。

 問題は、事実上無法地帯であることです。

 情報をおいているサーバーが国外にあれば国内の法律の適用が難しくなるようです。
 自分が何者であるか分からないように様々な行動ができてしまいます。
 プロバイダーなどのネットワーク管理者は、自身の管理するネットワークで誰が何をしているか、どんな情報が流れているか知ることができますが、知ったことを外部に伝えることはできません。通信事業者は法律上通信の秘密を漏らすことや検閲ができないためです。それに矛盾する他の法律やガイドライン、指導等があっても、管理者としては業務に影響が少なくなる選択、つまり情報を外部に漏らさない選択をするでしょう。情報を漏らすことによって利用者に不審感をもたれることは運営上非常に問題がありますから。

 これらのために、権利の侵害や不法行為を行っている者が誰なのか、特定するのが難しいことがあります。

 しかし、あくまでインターネットは法律自体は及ぶ世界であって、今後の法整備によっては状況が変わってくる可能性があります。
 実際に、今も管理者の協力によって特定に至るケースがそれなりにあるようです。

 間違っても好き放題ができる世界などと勘違いなさらないように!!
 

 

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