秋吉台

LAST UPDATED: 98/12/19




とりあえず先に用語解説。
カレンフェルト…石灰岩(カレン)がたくさん点在する野原(正確にはちと違う)
ドリーネ…下の空洞に向かって地面が陥没してできたすり鉢状の窪地
ウバーレ…ドリーネが重なってできた大きな窪地


 ここも、リピーターやってる場所の一つです。初めて行ったのが7年前の
夏、それ以来5回目かな、6回目かな。毎年複数回の北海道や東京、名古屋、
日帰り可能な近場を除けば、安曇野と並んで訪問頻度の多い場所でした。

 東洋一のスケールを誇る鍾乳洞「秋芳洞」(教科書では「しゅうほうどう」
と習った気がしますが、「あきよしどう」が正しいです)のある場所ですが、
私はむしろ上の台上と呼ばれる草原が好きでした。ただひたすらだだっ広い
草の丘で、点々と石灰岩が転がっている風景なのですが、何かあの雰囲気が
好きですね。人によっては気持ち悪いと感じるらしいですが。それに、いつ
下に広がる鍾乳洞に向かって地面が陥没してもおかしくないとも言えるので、
実際、歩いてて恐いと感じることも多いです。

 バスは普通は秋芳洞まで。そこから先は歩いて25分(少ないけどバスもある)
ほどの登りで、展望台へたどり着きます。私は大抵、秋芳洞に入って中を抜け、
中央のエレベーターで上へ上がるようにしてます。エレベーター出口からなら
5分程度で台上。暗い針葉樹林の中の道を登り切ったとたんに広々とした草原
なので、あれはちょっとびっくりしますね。
 秋吉台の中でも、カレンフェルトになっているのは、展望台近くと北側の
地獄台〜真名ケ岳付近だけで、あとは石は点々とあるだけです。ここは森林を
切り開いた後、火入れによって草原を維持しているため、周辺は普通の森なん
ですが。それでも、中央付近にぽつんと小さな原生林が残る長者ケ森は、
やはり異様です。朝はキジがけたたましいところですね。

 私が好きなのは、若竹山真名ケ岳中腹。若竹山は、大抵の人が行く場所
ですね。展望台から徒歩10分、馬車もあります。そこからさらに40分ほどで
長者ケ森。ここは道路に接していて、駐車場もあります。(昔はバス停が
あったようですが、今はないです。売店はあります)
 真名ケ岳はそこから帰り水ウバーレの横を下って上がった小高い丘で、
滅多に人はいないし(実際ここで人と会ったことはない)、カレンの林立や
朝霧が独特の雰囲気を持っているところです。長者ケ森から20分くらいかな。
ここから人工林の中を1時間弱下れば、大正洞というまた別の鍾乳洞に出ます。
バス路線がありますので、バスで帰ってくることもできます。

 大正洞、影清洞(とトロン温泉)、サファリパークは、それぞれ徒歩15分
くらいの三角形の立地条件です。東萩秋芳洞をつなぐバス路線の中間に位置
し、それぞれバス停がありますので、時間の調整に成功すれば、全部バスで
移動できるかな。本数は少ないですが。この路線は唯一、台上を走ります。
(他の路線は下の町を走るので)

 秋芳洞は、私が知ってる鍾乳洞の中では、ケタが違います。ものすごく
大きい。有名な百枚皿傘づくしからの眺めなど、ちょっと他ではお目に
かかれない規模です。1998年現在入場料1240円。高いとは思えませんね。
なお、当日であれば、再入洞は100円で可能です。(しかし、バスとのセット券
だと日付が入らないため、先日は「翌日朝」なのに再入洞券が買えました(^^))


秋芳洞入り口

 大正洞は、秋芳洞ほどの規模はないですが、立体構造になっていて、こじん
まりながらもワリと面白いです。でも、秋芳洞より先に行ったほうが良いで
しょうね(^^;) 比べるとつらいので。
 影清洞は、鍾乳洞というよりはデカい洞窟です。奥のほうに探検コースが
あって、予約必要とはいえ、看板一つ立ってるだけで人止めしてないから、
勝手に入れないことはなかったり(^^;)
 サファリは、秋吉台側の売店や宿舎で前売り券があります。小さなサファリ
パークですが、ふれあい動物園のコーナーが面白かったです。リスザルが
まとわりつくし、カンガルーもさわれるし(^^)

 秋吉台上はゆるやかな起伏の丘が続いているのですが、いくつかのピークは
山の名前がついています。「西山」が東西に1つずつありまして、どちらも
展望がききます。好きなのは長者ケ森裏の北山。かなり視界が開けていて、
大理石の採掘場らしきものも見えます。


若竹山



○モデルプラン○

1日目:秋芳洞バス停着、荷物を預けて秋芳洞往復。荷物をとった後、バスで
    台上のホテルへ。(YHに泊まるなら、荷物を持って行って、1往復半
    してエレベーターに乗れば近いです) オススメは国民宿舎。展望台
    目の前です。
2日目:日の出を見に展望台へ。そのまま若竹山〜長者ケ森〜帰り水ウバーレ
    〜大正洞と歩く。その後、時間と相談しながら、影清洞、サファリ
    などをまわり、バスでホテルに戻る。まる一日コースなので連泊した
    ほうが無難ですが、頑張ればそのまま帰ることも可能です。東萩へ出
    て、翌日萩・津和野観光を入れるとベター。ただしバスの時間が早い
    ので注意。(この場合は、若竹山か剣山くらいの往復の後宿をひきはら
    い、荷物を持って大正洞へバスで出たほうが良いかも)

※鍾乳洞に初めて入る、大正洞も行く予定、という人は、初日は台上散歩、2
 日目の帰りか3日目の朝秋芳洞に行くようにしたほうが良いです。あれが
 鍾乳洞だと思ってしまったら、もうどこの鍾乳洞も入れなくなります(^^;)


   台上にかかった虹     朝景





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