お花見


 今年の桜は、雨にも負けず、風にも負けず結構頑張っている。しかし、

11日のオフまで保つとは到底思えない。

 我が家では年に一度のクラブの総会の後、弁当を買って(作れよ〜)

花見に行くことが急遽決まった。日曜日の午後ともなると、どの公園でも

花見客でいっぱいである。バーベキューや手作り弁当といった用意周到

な団体がひしめき合っているのだ。用意もなんにもしていない我が家では

とりあえず弁当を買いに行かなければならない。

 美味しいと言われる弁当屋さんに買い出しに言ったのは嫁と子供達で

ある。私は路上駐車という事もあり、車で待つことにした。

「なに弁当がいいの?」

「あぁ・・・なんでもいいよ・・・」(考えるのが面倒な時はいつもこんな答え・・)

 待つこと20分・・・嫁は、私に鳥の照り焼き弁当を買ってきた。さすがに

10数年も夫婦をやっているだけの事はあって、私の好みを熟知している

ようだ。

 弁当を食べる公園を探して、車で楠葉から男山近辺を車でぐるぐる回る。

まるでジプシーなのだ。

 結局、車を止めるところが無いので、私の実家に車を置いて、前の公園

で食べることにした。

 なにも用意していないと言っても、下に敷くシートぐらいは持ってきたの

だ。大きな桜の下ではすでに沢山の団体客が盛り上がっていたので、ぽつ

んと生えている小ぶりな桜の下にシートを敷く。やっと鳥の照り焼き弁当が

食べられるのである。

「ところで、あんたらは何弁当買ってきたん?」

 娘は鳥の唐揚げ弁当だった。ふむふむ・・・鳥好き3人衆の一人だから

だいたい予想は出来た。しかし、息子は同じ鳥でも「親子丼」なのだ。

普通、花見の席で丼物なんて食べるか〜!!息子の感性を疑ってしま

ったのだ。

「か〜ちゃん!!か〜ちゃん!!みてみ〜!!花見に親子丼なんて買っ

てきとるで〜」と嫁の方を見てみると、嫁は天丼を食べていた。嫁と息子

の血はとても濃いようである。

 

余談ではあるが、その夜、嫁は晩御飯を食べないと言い出したので、息子

と娘を連れて久しぶりに焼鳥屋(また鳥かいっ!)に行った。レイによって

丼攻撃を仕掛けたのであるが、以前よりも食欲が増している子供達には

効かなかったようだ。今後、焼鳥屋に行く前にお菓子を食べさせるとかの

作戦に切り替えようと考えている。