桜のお花見の頃は毎年,天気が不安定な気がします。
今年もお花見用の日本酒を買いに,たくさんのお客様が来てくれています。
もうじき満開,「雨よ降らないで!」という気持ちです。
私たちも今年は美酒の卓「海鮮山鮮」さん主催のお花見によんでいただいたので,結婚して初めて(10年たつんだけど)桜の花の下でゆっくりと一杯やることができました。場所は元住吉のの平和公園夜10時半に開始。
うす暗い夜空に桜のうすピンクの花がポンと浮かび上がって花ひとつひとつの型がくっきりと美しい夜桜を見ながらの宴会でした。
野外での飲食は開放感があって気持ちいいですね。海鮮山鮮のマスターの特製のトン汁,炭火での焼鳥など,屋外ならではのお料理で幸せな気分にひたりました。
お酒は少しムードを出して萬寿鏡の甕覗(カメノゾキ)から始まって出羽桜桜花吟醸,参加した粋人盃の鈴木さんの持ってきた酒一筋の田植酒平成7年と10年。
寒くなってきて,だんだん燗酒に移行。
こういう時に飲むお燗酒って体中が温まって本当においしい。
ついつい盃が進んで,ほろ酔いのお花見でした。
酒類は飲んで楽しむもの。しかし,ビンやラベルの収集や,ビール醸造や果実酒作りに取り組んでみたり,ワインやブランデー,日本酒を手元で熟成させ,その香味の変化や飲み頃を求めてみたりなど,楽しみ方は様々。小生も何本か手元に置いて楽しんでいます。
日本酒の熟成品のことを,長期熟成酒(古酒)といいます。その香味というと,シェリー酒や老酒に近いもの,新酒時の品のよさを保ちながらもゆるやかで落ち着いた香りで,幅のある深い味わいのもの。色もほとんど無色から,黄金色,褐色など様々。
日本酒では合いにくい脂っこい料理にも,熟成タイプは合わせ易いとのデータもあります。長期熟成の日本酒は従来飲まれている日本酒とはまた違う,幅広い個性を楽しむことができます。
「日本酒って,保存出来るのですか? お酢になるのでは・・・。」と今も多くの方々が言われています。日本酒の熟成については,鎌倉時代の文献や江戸時代の川柳などに,三年物や九年酒が作られて珍重されたと記録に残っています。
残念ながら食べれるのがやっと,お酒は酔えればいいとの時代が長く続きました。多くの庶民には値が高すぎ,醸造技術の未熟な時代,貴重な米を特別なお酒に回すことができませんでした。また,古来から,禁酒例などの醸造の規制,税制の問題等々,また近年のように,色はなく,香味にくせのない酒を良い酒とする酒質への傾倒と,他国の酒類のように熟成の習慣,環境はごく最近まで育たなかったのです。
この忘れられかけた酒を復活させたのは,醸造元の復活への意欲,努力と酒販店・日本酒ファンの応援でした。昭和60年には,業界内でも有志の勉強会が発足。様々な研究が進められています。
長期熟成酒の可能性への関心は広がりをみせ,現在,長期熟成酒のアイテムを販売しているメーカーは,約500社にのぼり様々なものを,選ぶことができるようになりました。
日本酒の,この幅広い個性を楽しむために,熟成条件を変えることによって,様々な酒質の熟成酒を作り,楽しむ事ができます。また,新酒時の酒質により,同じ熟成条件でも差が現れます。酒の個性を生かすために,低温熟成は吟醸向き,常温熟成は純米・本醸造向きといわれています。
しかし良酒を育てるのに大切なことは,保存温度・湿度を一定に保つこと。密閉の上,光の当たらないようにして,静かに休ませること。こうすることによって,酒は余分なストレスのない状態で穏やかに育ち,なめらかで調和のとれた酒に育つでしょう。飲み頃を求めていく楽しみは,また格別です。
長期熟成酒を知る第一歩は,とにかく試飲してみることをおすすめします。まずは,小ビン(300ミリリットル)の商品をいくつか試されると良いと思います。また,お酒のきき酒会に参加するのも,色々なお酒を確認するのに良いでしょう。最初からあまり酒質の異なるのはどうもという方には,レギュラー品が熟成仕様となっている商品を試してみるのも良いでしょう。
「酒一筋」「梵」などおすすめです。その他,分からないことは,酒屋のおやじに聞いて下さい。一度古くて新しい日本酒の文化に触れてみてはいかがでしょうか。
※(一般に日本酒は,醸造後1年経過したものを「古酒」,5年経過品を「秘蔵酒」と呼んでいます。従来の定義が定かでなかったために,業界有志の,長期熟成酒研究会では,「満3年貯蔵熟成させた日本酒で,増醸酒でないもの」を「長期熟成酒」と呼称しています)
私達の「木陰浮月粋人盃」では,4月29日,特別例会として「吟醸古酒の会」を行います。
1.8リットル・・・3,000円
社長をはじめ蔵人みんなが,農業をします。大阪・能勢で自分達で山田錦を作っています。今年は去年の物よりも,すっきりとまとまった感があります。
冷たすぎるよりも,少しあたたまってきてからの方がふくらみが出てきて後半のキレをともなって酒の持つやわらかさを実感できます。
冷蔵庫から酒を出したらば,ちょっと待って。ビンが少し汗をかいてきたら飲みごろ。
純米吟醸生酒720ml・・・1,260円
酒米の帝王と言われる赤磐雄町米を手がける利守酒造が5年ほど前に復活させた酒米「吉備よし」の新酒,純米吟醸(生酒)です。春と秋の限定。さて今年のキビヨシは? いいですょ〜
720ml・・・5,500円
本当にお待たせしました。
利守酒造の秘蔵っ子の純米大吟醸ワイン瓶入のお酒です。
熟成を目的として作られた酒,今飲んでも,10年後に飲んでも旨さは保証いたします。
昨年はラベルが出来上がらず発売に遅れをきたし,今年に入ってやっと入荷となりました。
「96年度産」です。残りわずかです。
1.8リットル・・・3,300円
1回目の入荷の時は,店での試飲で全て売れてしまって,ここでご紹介できませんでした。
なんとかもう一度出荷していただけることになりました。
さて,どの吟醸タンクから取ったか それはヒ・ミ・ツです。
ほんの少し,ほんとうにほんの少しのオリが絡んでいます。
ふっとかすめるモロミの香りがやさしく,またふっと甘味を感じさせてくれます。
酒自体は辛口なので後からズドンと辛さが追いかけてきます。
飲んでいて春のいぶき,雪どけの地面からはい出そうとする芽,春の野を連想してしまいます。
ネーミングの「なごり雪」 情緒にひたりゆっくり楽しんでください。
<エチゴビール>
第1週: ヴァイツェン
第4週: ペールエール
第5週: ヴァイツェン
<銀河高原ビール>
今月よりのニューフェースです。ヴァイツェンのみ。バナナの様なクリーミィな香り華やかなキレの良いビールです。
<燦地ビール>
後半には前種類がそろう予定。