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航空自衛隊小松基地祭 (2006/09/17)
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まえがき
 



以前から飛行機が好きで、 見るもの乗るのも好きでした。 しかし大阪近辺では、 民間航空機は伊丹・関西空港で見れるし、小型機やヘリコプターは八尾空港で見られるのですが、 戦闘機は見られないのです。 というより、航空自衛隊の基地が無いのです。 まあ航空自衛隊の役割が、国外から進入しようとする敵への対処であることを考えれば、 土地が無くて日本海にも太平洋にも面していない大阪に基地を作ってもメリットは無さそうなのでしょうがないですね。
 だから、戦闘機を見たかったのですが、これまで見たのは、
  1. 中学時代の修学旅行で九州へ行ったときに、多分築城基地のF−4の尾翼部分がチラッと見えた。
  2. 妙高高原でスキーをしていた時に、上空をF−15が通過した。
  3. 那覇のホテルのバルコニーでボーっとしていたら、那覇空港からF−4が離陸して行った。
程度のもので、しっかりと見たことは無いのです。
 ある時、航空自衛隊の基地で「基地祭」なるものがあり、近隣住民へのサービスと宣伝を兼ねて、 基地の内部を一般公開して、さらに航空機の展示飛行も見せてくれるということを知ったのですが、 大阪から近い所でも小松か岐阜なので気軽に行くわけには・・・ということで躊躇していました。
 でも、今年は3連休の中日に小松基地の基地祭があるのを知り、 小松なら往復の行程は通いなれた道でもあるので思い切って行ってきました。

 以下、2006年9月17日(日)の小松基地祭珍道中です。

4:00 起床〜小松到着

 基地祭は朝の7:50から始まります。 小松まで急いでも3時間はかかるでしょうから、 4:30に出発して7:30に到着を狙って4:00に起床して準備します。 りえぽんが前日から準備を進めてくれたおかげで4:20には出発。 新御堂筋沿いのコスモ石油のスタンドでガソリンを満タンにして、 吹田から名神高速に乗り、一路小松へ。 台風接近の影響で山沿いではかなり雨に降られましたが日本海側に出ると小降りになりました。 結局、途中でお茶購入休憩を一回取っただけで7:30頃小松へ到着。 片山津ICから出ると道路沿いに案内看板が設置されていて、 誘導通りに進むと臨時駐車場に誘導されました。 この駐車場は近隣の会社の駐車場を借りているようでした。 我がGDBはどんどん奥へ誘導されて雑草が刈り取られただけの空き地のようなところへ駐車しました。

7:30 シャトルバス

 臨時駐車場は小松空港(小松は民間の小松空港と航空 自衛隊の小松基地の共用になっていて、滑走路をはさんで海側が民間、山側が自衛隊)の海側の端なので、 そこから基地の公開場所まで基地内をシャトルバスに乗ります。 いかにも普段は市街地を走っている路線バスがウヨウヨ走ってました。
 このシャトルバスに乗る列がものすごい事になっていました。 何百メートルあるのかわからないくらいですが、 バスは途切れなく来ているのでそのうちに乗れるだろうと思って並ぶと、 程ほどに進むのでそれほど苦痛ではなかったです。 しかし、並んでいるうちに基地祭開始の7:50になって、 開始の音と同時に飛行機が離陸するらしき音がして、 空をF−15が2機編隊で通過して行きました。 音と迫力に押されて思わず見とれてしまいましたが、 着陸するところがちょうど見えたので撮影しました。


オープニングのF−15その1
オープニング飛行を終えて着陸体勢に入るF−15(1機目は二人乗りのDJ型でした)

オープニングのF−15その2
オープニング飛行を終えて着陸体勢に入るF−15(2機目は一人乗りのJ型)


  そうこうしているうちにバス待ちの列も進み、 乗車賃往復360円を払って黄色い切符をもらって乗ったのですが、 基地内を走る機会などはめったに無いので一度は乗る価値ありですね。 F−15の格納庫の横を通りましたし、古いプロペラ機のシェルターや、犬魂碑などがありました。
 基地に着くと人・人・人。 とにかく人の流れについて展示会場へ向かうと早速F−15の機体が展示されていました。


F−15展示
格納庫で展示されているF−15

こんなところも見れます
こんなところも見れます


 格納庫に展示されている3機のF−15を眺めながら 格納庫を抜けて滑走路側に出ると、


人が一杯です
9:00前なのに、滑走路横のエプロンは人が一杯です



9:00 機動飛行

 2機のF−15によるデモフライトです。さすがに力 強い飛行です。

機動飛行1
息の合った飛行ですね。

機動飛行2
さらに接近して通過。



F−2の飛行が始まるまで地上展示を見物しました

F4
F−4ファントムです。「ファントム無頼」を思い出す塗装です。

C1輸送機
C1輸送機。どうやらブルーインパルスの地上隊員を乗せてきた機体のようです。

ブルーインパルス
ブルーインパルス

一番機
一番機

米軍F−16
何か違和感があるなと思っていたら、アメリカ空軍のF−16でした。



9:30 F−2展示飛行

 個人的に好きな機体はF−4とF−2です。 F−4は最初に戦闘機というものの存在を知ったときの最新鋭機体だったためですが、 F−2はやはり日本の航空技術が織り込まれた機体ということが大きいです。 ベースになったF−16も好きなのですが、 翼が小さくて飛行機らしくないのが玉にキズだったのが、 F−2は少し翼が大型化されてバランス的にも非常に好みの姿になっています。 せっかくこれだけの機体が開発できたのに既に発注済みの機体しか製造されないのは残念です。


飛行中のF−2
飛行中のF−2

F−2の後姿
後姿もGood!

渦を引くF−2
曇り空を水蒸気の渦を引きながら飛ぶF−2

F−2の背面
背面からのショット

タキシングするF−2
2座式のF−2Bでした

駐機位置へ
誘導にしたがって駐機位置へ

降機
パイロットが降りてきます



10:45 編隊飛行

 10機のF−15による各種編隊飛行です。 綺麗に並んできっちりとした飛行でした。

8機隊形
基地上空を8機が整列して通過

4機のシェブロン
4機がシェブロン隊形で

4機がT字型
4機がアロー型で



11:30 F−16飛行

 アメリカ空軍のF−16のデモ飛行です。 てっきり在日米軍の機体が来ていると思っていたのですが、 米軍にあるデモ飛行チームのようで、 地上係員らしき人の肩章に「UASF DEMO TEAM(ちょっとうろ覚え)」と書かれていました。
 飛行内容はさすがと言う感じで、 戦闘機の運動性能を遺憾なく発揮させ、 急旋回・急上昇・急降下を繰り返して会場を左右上下に飛び回るって感じでした。 自衛隊の飛行を二輪教習所教官のお手本走行とすると、 米軍の飛行は白バイ隊員の訓練って感じでした。 どちらも相当な技術なのでしょうが、見ていて迫力があったのはF−16でした。 高度150mから一気に5000mまで急上昇する姿は感動モノで、首が痛くなっても見上げ続けてました。
 

通過するF−16
高速で通過するF−16

腹部を見せて急旋回
腹部を見せて急旋回

水蒸気の渦
水蒸気の渦が見えます



お昼休み

 F−16の飛行が終わるとブルーインパルスの飛行ま ではお昼休みです。 あんなに沢山人がいたエプロンからあっという間に人が減っていきました。 基地内には沢山の屋台が出ていてさほど並ばずに色々な食べ物が買えます。 価格もこういうイベントにしては高くなく、 おにぎり100円、サンドイッチ300円、ペットボトルのお茶が150円と市中価格とほぼ同じです。 これなら手ぶらで来ても贅沢を言わなければ大丈夫ですね。
 格納庫前の日陰にレジャーシートをひいて座っていたのですがこれが正解でした。 会場内には場所はあれども座れるところがほとんど無く、 格納庫2箇所の中がレジャーシートエリアとして開放されているので、 その中にレジャーシートをひいて場所取り&座る場所確保するのが正解です。 また、折りたたみ椅子も便利そうで、多くの人が使ってました。
 りえぽんが会場内を散歩に行ったので、 レジャーシート上で寝転んでいると天気も良く風もあり日陰でなかなか快適でした。 早朝からずっと起きていたので良い休息になったと思います。
 寝転んでのんびりしていると、別の基地から来ているF−2とF−4が、 戻る基地の天候が悪化しそうなので12:40頃に出発するとのアナウンスがありました。 台風が来ているのだからしょうがないですね。 むしろF−4の離陸も見られたのでラッキーかも。 F−4もがんばって急上昇で離陸したように見えたのですが、F−2はそれ以上の上昇角で軽々と離陸して行きました。
 この頃になるとエプロンに続々と人が戻ってきました。 我々もレジャーシートをたたんで前方へ移動してブルーインパルスを待ちます。

12:50 ブルーインパルス

 これまでの飛行中にも構内放送で色々な説明をしてく れていたのですが、 ブルーインパルスは専属のアナウンス担当がいるだけあってわかりやすい説明でした。 飛行準備の解説も色々としてくれたので、実際に飛行するまでの約30分間の間を持たせてくれます。


4機並んで登場
4機並んで登場

4機並んで登場2
綺麗に並んでます

密集旋回
さらに密集して旋回

ソロが横向きで通過
ソロが横向きで通過

5機でスモークを引いて
5機でスモークを引いて

そのまま
そのまま

ぐるっと
ぐるっと

一周しました
一周しました

ソロが背面で通過
ソロが背面で通過

下向きに広がりました
下向きに広がりました

回転しながら急上昇
回転しながら急上昇

2機が背面
2機が背面

4機が背面
4機が背面

3機が並んで
3機が並んで

後方から5機が急上昇
後方から5機が急上昇

6機で編隊飛行
6機で編隊飛行

6機で背面飛行
6機で背面飛行

4機が旋回
4機が旋回

2機が交わるように
2機が交わるように

飛行を終えたT−4
飛行を終えたT−4


 ブルーインパルスの飛行を見て、さすがって感じでし た。 機体が練習機なので迫力そのものは弱いのですが、綺麗に揃って上昇・下降・旋回、そして一気に急上昇と、見せ場一杯の飛行でした。 T−4でこれだけ楽しめるのですから、以前のT−2の頃はもっと迫力があったのでしょうね。

展示を終えて

 ブルーインパルスの飛行で展示飛行は最後です。 慣れた人たちはブルーインパルスの飛行が終わる前から帰り始めてました。 どうせシャトルバスが混んでいるだろうし駐車場から出るのも混んでいるだろうから、 基地内をゆっくりと見物して回って最終のシャトルバス(15:30)に乗れば良いと考えて、 ぐるっと散歩がてら回ってみました。
 迷彩色のF−4も展示されていたので撮影しました。


迷彩色のF−4
迷彩色のF−4


 売店をいろいろ見ていると、DVDを扱っている店があり、 T−4ブルーインパルスのDVDとF−4・F−2の機内映像のDVDがあったので購入してしまいました。 T−2ブルーインパルスのものは既に持っているので、これでT−4ブルーインパルスも自宅で楽しめます。
 売店も店じまいを始めてきたので15:00頃にシャトルバスの待ち行列に並んでいると、 エプロンの見える場所に人が溜まってました。 この時間には既にエプロンや格納庫も立ち入り禁止になっていたので、何を待っているのかと思ったら、 「これからブルーインパルスが松島基地に帰ります」との放送が入りました。 まず4機が離陸して旋回してきて、滑走路上をスモークをひいたり、ロールしたりしながら通過して行きました。 続いて3機も同様に離陸・通過して行きました。 あの人たちが待っていたのはこの出待ちだったのですね。納得。
 長いシャトルバスの列が進んでバスに乗れたのは15:40頃。 往路と同じくほどほどに進むのでそれほどしんどくは無かったです。
 臨時駐車場に付いて我がインプレッサを見ると、 あれほど一杯いた周囲の車がいなくなっていてぽつんと待っていたので撮影しておきました。


ぽつんと待っていたインプレッサ
ぽつんと待っていたインプレッサ



帰阪

  シャトルバスを待っていた時間が長かったためか、 駐車場は既にほとんどの車が出た後だったので、 駐車場を出るところと、出てしばらくの道は自然渋滞になっていたものの、 このようなイベントの割にはひどくなく、まずまず順調に出られました。 片山津ICを行き過ぎたところに出光のスタンドがあったので給油をしてから16:45頃に高速に乗り、途中何度か休憩しながら20:30頃に帰って来まし た。

さいごに

  今回初めて基地祭に行って、楽しかったです。 基地祭の運営も、普段は公開する場所では無いのに、シャトルバスの運行や会場案内も上手く出来ていたと思います。 これまで継続して開催してきた成果なのでしょうね。 自衛隊の活動を一般市民に知ってもらうためにもこのようなイベントは続けて欲しいです。
 以前、那覇で離陸するF−4戦闘機の音を聞いたときにも感じたのですが、やはりうるさいです。 爆発音というか、大量の爆竹を常に爆発させているかのような連続した破裂音が響き渡ってました。 エンジン音の好きな私でさえうるさいと感じるのですから、そうでない人にはかなりの苦痛でしょう。 市街地から離れたところに基地を作れば良いのでしょうが、平地という平地に人が住んでいる日本の国土ではなかなかそうは行かないでしょう。
 高性能戦闘機の条件にステルス性が追加されていますが、さらに上空を通過しても気付かないような静粛性が追加されれば良くなるのでは?と思いました。

 台風13号接近のために、 天候が悪化して展示飛行が無くなるのでは? とまで思っていたのですが、 駐車場でシャトルバスを待っている時に傘をさしただけで、 無事に天候が回復してくれて、 ブルーインパルスの頃にはほぼ晴天になってよかったです。 そうでなければF−16の5000mまでの急上昇も見られなかったし、 ブルーインパルスの演技も大部分がカットされたことでしょう。
 きっと日頃の行いが良いからでしょうね。




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