フロントキャリパーの掃除をした時に、
フロント左キャリパーのピストンが
手で押しても戻らない事に気づきました。
ピストンが錆びていて交換した右側は
手で握れば戻るのに、
左側はレンチをかまして両手で力一杯
握りしめてやっと戻る状態。
このキャリパーだけは
RZVを購入したときのオリジナルなので、
シール類が硬化したのだと思い、
予備のキャリパーをOHして準備していました。
やっと時間とやる気が揃った(?)ので交換しました。
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今回はブレーキフルードも抜いてから
キャリパーを交換するので
まずはフルードを抜きます。
こんな感じで抜いてます

自然落下で抜けるのを待とうとしたのですが、
なかなか抜けないので、
待ちきれずにエア抜き用の注射器で吸うと
あっという間に抜けました。
ANDFに続いてキャリパー本体からも
注射器で吸ってフルード抜きは終了です。
ANDFとキャリパーを外してフックでぶら下げて、
ブレーキパッドを外します。
キャリパーをぶら下げます

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ユニオンボルトを外して
ブレーキホースをキャリパーから外そうとしたら
問題発生!ボルトが固くて外れません。
ぶら下げた状態で左手で押さえているだけでは
ユニオンボルトが緩みませんでした。
やむを得ずキャリパーを
フロントフォークに取り付けて、
ユニオンボルトを少し緩めてから
もう一度フックにかけ直しました。
ユニオンボルトを緩めると
残っていたフルードが漏れてくるので
一気に外して一気に交換してから
漏れない程度にユニオンボルトを締めます。
漏れたフルードをささっと拭き取って
キャリパーにブレーキパッドを取り付けます。
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そこでまたまた問題発生?
ブレーキパッドにピンを通して、
サポートを付けようとしたときに
サポートの上下方向がわからなくなりました。
確かサービスマニュアルに
「長い方が上」と書いてあったので、
センターの長い方を上にして組みました。
その後、ユニオンボルトとエア抜きスクリューを
しっかり締めて組み付け完了です。
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フロントブレーキマスタにブレーキフルードを補充して
ブレーキレバーをニギニギします。
頑張ってニギニギします。
でも、ブレーキの感触が出てきません。
以前、リヤブレーキキャリパーを交換した時と同じでした。
でも今回はエア抜きの注射器があるので
あわてずに注射器で吸うことにします。
ANDFのエア抜きスクリューに注射器をチューブでつないでから
エア抜きスクリューを緩めて一気に吸うと
マスタのフルードが一気3分の1位減りました。
エア抜きスクリューを締めてから注射器の空気を出して、
再度つないでスクリューを緩めて吸い出すと
さらにフルードが3分の1位減りました。
でもまだエアがかなり混じっている様子。
フルードを補充してから再度吸い出しました。
でも、うまく吸えていないようで
フルードが減りません。
何でかな?と色々試してみると、
スクリューの緩め方が足りないとうまく抜けないようです。
大体90度くらいは緩めないと抜けません。
コツがわかればあとは繰り返すのみ。
フルードを3回ほど補充した時点で一旦終了。
ANDFユニットからチューブを外して
フロントブレーキレバーをニギニギします。
ブレーキピストンが出てきたのでこの調子だと思って
ニギニギニギニギ・・・感触が戻りません。
キャリパー本体からもエア抜きしないと
感触は戻らないようです。
キャリパー本体のエア抜きスクリューに
チューブをつないで注射器で吸いました。
マスタに2回ほどフルードを補充したら
注射器終了です。
ブレーキレバーをニギニギすると
感触が出てきました!
ここからは普通にエア抜きです。
ブレーキキャリパーからエアが出なくなるまで抜いて、
ANDFユニットからもエア抜きして、
左側キャリパーのエア抜き終了です。
左キャリパー終了

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右側キャリパーも念のためにエア抜きするので
ついでにピストンの掃除をします。
キャリパーを外してフックでぶら下げて、
ブレーキパッドを外した時に、あれ?
サポートの向きが逆になってます。
長い方が上のはずなのに
長い方が下を向いてました。
まあ、それほど大きな問題ではない(?)ので
間違っていたのでしょう。
ピストンを掃除するとやっぱり少しサビているようです。
前回よりもサビが増えた気がしますね。
これ以上増えないようにと祈りながら
拭き拭きして掃除終了です。
元通りに組み付けてエア抜きします。
キャリパーからエア抜きして、
ANDFユニットからもエア抜きして、
無事にエア抜き終了です。
ブレーキフルードをのぞき窓の3分の2位まで補充して
マスターのフタを閉めました。
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閉めたときに、マスターからブレーキホースの
取り出している向きが気に入らなかったことを思いだし、
マスター側のユニオンボルトを少し緩めて
向きを修正しておきました。
最期にフルードがかかったと思われるところを
ブレーキクリーナーで掃除してまわります。
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RZVを保管位置に戻してから
ブレーキレバーを引いた位置で
ゴムバンドで固定して一晩置きます。
これをすると感触が良くなるそうです。
多分、圧力をかけておくことで、
シール類の遊びを無くすのでしょう。
ブレーキフルードの漏れを見るのにも使えるので、
明日の朝に最終確認しましょう。
10時頃から始めて終わったのが13時過ぎ。
3時間もかかってしまいました。
あちらこちらとやり直したり間違ったりと
やむを得ないですね。
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自宅に帰ってから、サポートの向きが気になったので、
パーツリストやサービスマニュアルを調べても
イマイチはっきり書いていません。
やむを得ず英語版のサービスマニュアルを見ると、
センターの長さは上下とも同じで、
左右のパッドを押さえる部分の長さが上下で違っていて、
これの長い方が上(つまり回転方向)が正解でした。
サポートの向き

今日取り付けた方向はセンターが長い(く見える)方向を
上にしたので逆向きですね。
日本語版のサービスマニュアルには
ここまで詳しく書いていませんでした。
念のためにと入手しておいて英語版が役に立ちました。
これだけでなく、英語版の方が詳細に書かれていて、
絵や画像を見ているだけでも参考になります。
明日、ブレーキフルードの漏れを確認するついでに
サポートの向きも直しましょう。
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夕方、外したフロントキャリパー左右を分解して掃除しました。
ピストンのサビがひどかった右側の方が状態が悪くて、
ダストシールが変形してました。
シールの溝にも汚れが溜まっているので
再使用するときには綺麗にしないと使えませんね。
一応洗剤に漬けてみます。
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これでブレーキキャリパーは前後3個とも
全て自分でOHしたものになりました。
ブレーキの感触が良くなればいいのですが、
どうなるでしょうか?違いがわかるかな?
乗ってみてのお楽しみですね。
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