Sound Boardの2枚差し


前書き
FM音源も最近のWindows時代ではなかなか活躍の場がありませんが、 手軽な自己発声音源としてみれば結構魅力的です。 またX68kのMDXで作成された作品はかなり作り込まれたものが多く、 その芸術的な音の作りは現在でも必聴といえるのでは無いでしょうか。 ここではSound Boardを2枚差しにしてFM音源のチャンネル数を増やす方法について述べます。 ただ、 現在入手できるSound Boardの種類が限られているので、 これから入手するのは難しいかもしれませんが、 中古やジャンクを探すなどすれば不可能ではないと思います。

2枚差し対応サウンドドライバ
ここで述べるサウンドドライバは全てOPN,OPNA,OPN2対応ものです。 OPL,OPL3対応のものはほとんど無いので述べません。
MUAP98
ぱっくんソフト開発のサウンドドライバ。 FM12チャンネル使用時にはSSG3チャンネル、 リズム、 PCM1チャンネルが使用可能である。 またPC-9801-86やWSSのPCMを音声合成することでPCMを多チャンネルで使用可能。 この場合にはFMとSSGのチャンネルをPCMに振り替えることで最大17チャンネル使用可能である。 残念ながら1996年の冬コミバージョンが最終で、 タケルの終了とともに活動を停止してしまった。

と書きましたが有志によるバージョンアップが現在も行われています。 ぱっくんソフトOffice Page
この辺の情報についてバージョンアップに携わっている みかりさんから直接情報を頂きました。 ありがとうございます。(1999/12/31補記)
MXDRV
こうのたけし氏作成のX68kのMDX DATAを再生できるサウンドドライバ。 X68kの内蔵音源であるOPM+ADPCMに合わせて音程部分を8チャンネルでFM音源を優先的に使用し、 足りない部分はSSGに割り当てる。 PCM部はver 2.06+3までは1チャンネルだったが、 最終バージョンともいえるver 2.06+4で8チャンネルサポートになった。 その後ver 2.06+3にPCMドライバーを別に追加する形にしてさらに音質アップをねらった はせがわまき氏作成のPCM86が登場した。

Windows上においてMDX DATAを聴くためのMDXWINが 草の根通信やプログラマーのページで公開されてます。 残念ながら既に開発は止まっている様ですが中々の完成度だと思います。 バグ等の報告はmailでお願いしますとの事です。(1999/12/31補記)
M.M.D.98
KAJA氏作成のP.M.D.98を拡張したサウンドドライバ。 音美ちゃん2枚にあたる最大FM24チャンネル、 SSG12チャンネル、 リズム、 ADPCM2チャンネルに対応して、 CDアルバム「P.M.D.98」で使用された。 P.M.D.98の同人ソフト版に同梱されている。

現在Windows上で動作するPMDwinが開発されている。 C60のページ(1999/12/31補記)
FMP Ver.5
FMPの試作版で、 PC-9801-86とスピークボードの2枚差しでフルスペックを発揮する。 1994年の夏コミでベータ版が公開されたが、 その後の開発状況はどうなんでしょう?
他にもあると思いますが、手元に無いものは分からないのでご了承ください。

2枚差しの実現
ベースのSound Board
これはPC-9801-86で決まりでしょう。 WAVE STAR等にしたい人もいると思いますが、 音の再現性を求めるなら互換品は避けたいところです。 割込みをint 5、 I/O port addressを0188hにします。
サブのSound Board
Sound IDが無いSound Boardにする必要があります。 スピークボード、 アミューズメントサウンドボード、 PC-9801-26などです。 OPNAを搭載したSound Boardならステレオになります。 割込みをint0、 I/O port addressを0088hにします。
その他の組み合わせ
PC-9801D?やPC-9801F?の内蔵音源を生かす場合はサブがPC-9801-86なら割込みint0、 I/O port addressを0288hにします。 サブがスピークボードなら上のサブの設定にします。
スピークボードをベースにしてPC-9801-86をサブにする手もありますがあんまり意味が無いと思われます。
実はM.M.D.98以外ならPCMの合成をあきらめると音美ちゃん1枚で済んでしまうんですよね。 そう考えると2枚差しってそれほど大騒ぎするほどの事でも無いようなきがする…。

PC-9801-86未公開情報にWSS PCMと86Bを2枚、 118B+86Bについて記載しているので参照してください。(1999/12/31補記)
音のMIX
例えばスピークボードの出力をPC-9801-86のライン入力にいれるとか、Mixerを買ってきてそれを使ってMIXするとか、 まあ正当法しかないですね。 イレギュラーな方法として本来2分配するためのコネクターを逆に接続して合成できるかどうか試しましたが、 音が変にこもってしまい聴きにくくなってしまいました。

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