製作開始

F-105Dサンダーチーフは以前から作りたかった機体です。実際に作り始めることになったきっかけは、TSMCのMさんからリベッティングツールを頂いたことでした。嬉しくてすぐにアルミの機体を作ろうと思い、機体の選定をしました。アルミの機体ではF-105がすぐに思い浮かび図面を開きましたが、全長は20mあり、1/24で83cmにもなってしまいます。その大きさにちょっとためらいましたが、1/32ではプラモが出ているので、あえて1/24で行くことにしました。
私が板付で見たF-105Dの印象は、非常に背が高く輝く銀色をしていました。そこで銀色のD型を作ることにしましたが、当時、板付に配備されたF-105Dは銀色に塗装されていました。せっかくアルミ貼りで作るのですから無塗装の機体を選びたいものです。

無塗装のF-105Dは文林堂、世界の傑作機No.144の中に何機か見つけることが出来ました。その中で横田に飛来した60-0415を候補にしました。しかし同じマーキングの機体がベトナムでMiG17に撃墜されていて少々イメージが悪いのですが、歴史の1ページと思いこの機体を作ることにしました。

 

百円ショップで買ってきた□24×900の桐の角材6本とt10桐板を貼り付けて胴体を作ります。中心から左右に分解できるように、ダボで固定します。

大まかな成形が終わり、風防の飛び出し部分を取り付ける箇所を平面に加工。主翼差込部分を削ります。このように「胴体を丸めてから主翼の取り付けの加工すると、決して正確には出来ません」とTSMCのKさんに教えてもらっていたのですが、私はながめながら、撫でながらフィーリングで加工するタイプなのでこうなってしまいました。結果は忠告通りに、何度も修正することになりました。

翼はシャープさを出したいので朴の木で作ることにしましたが、主翼の外翼はアガチスを今回初めて使いました。風防のところは桐です。風防と胴体とが接するラインがなかなか実機写真のようにはならず、胴体を削ったりパテを盛ったりして修正を繰り返しました。また主翼の取り付け角度がおかしいことを発見し、差込部分も修正しました。

運搬時に出来るだけ全長が短くなるように、レードームは脱着可能としました。風防は様子を見るためPETで成型した仮のものをつけています。


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