原種か園芸品種か

  サボテンはもともと非常に種類の多い植物で、その数は幾千にも及びます。今日普通の園芸店で売られている殆どの植物は人間の手による交配であのような美しい花を咲かせているのですが、殆どのサボテンは原種、つまり人の手が加えられず、もともとあのような美しい花を咲かせ、美しい刺を持っているのが特徴です。

  しかし、最近では結構多くの園芸種(交配種)が出回っています。特に、ロビプシスという種類は、大きく色鮮やかな美しい花が次々に咲き、しかも栽培も簡単、という素晴らしいものです。

  ただ、このように簡単に育てられて美しい花が咲くものばかりに皆さんの目が行ってしまって古来のサボテンが見向きもされなくなってしまうというのは、私のようなサボテン愛好家にとってはちょっと寂しいことです。
  最近では遺伝子組み替え技術が進歩し、それこそ何でもできてしまうような世の中になってきましたが、そんな中にあって人間が手を全く加えていないのにこんなに美しい花が咲く、という大自然の偉大さ、不思議さを是非感じ取って頂きたいものだと思って止みません。

  無論、園芸種は駄目、といっているのではありません。ただ、是非購入の際にそのサボテンが原種なのか園芸種なのかを気に留めていて欲しいのです。
  現在すべてのサボテンはワシントン条約で保護されており、野生のものは殆どが絶滅の危機に瀕しています。当然“山堀もの”と呼ばれる野生のサボテンは輸出入禁止です。ですから、種を保存する、という観点からもできるだけ交配を避け、原種を残していきたいものです。ですから、もし購入されたサボテンが原種だということであれば、より一層可愛がってあげて下さい。

  では、何故サボテンはこんなに種類が多いのでしょうか。これはまた後で述べたいと思います。

サボテンの種類が多い理由


TOPへ
Site Map
サボテンページ
栽培のポイント
もどる

このページに関するご意見、ご質問はこちらまでお願い致します。