サボテンの種類はなぜ多い?

  サボテンには(正確にはサボテン科の植物には)なぜこれほどに種類が多いのでしょうか。以下は私見なのですが、結論から言いますと、それは自家受粉をしないからだと思います。
  ごく一部のサボテンを除き、サボテンは自家受粉をしません。株分けや挿し木によって増やした株とは結実しないのです。つまり、種子から別であった株としか実を付けないのです。これは花が咲いたからといって必ず実を付けるものではないことを意味し、また、実を付ける時は、それは必ず自分とは異なる遺伝子を持った株との間の種子を付けることを意味します。
  また、周りのサボテンが自分と同じ種類とは限りませんから、当然親と異なる姿のものが生まれる機会が増えるわけです。

  しかしこれでは闇雲に種類が増えてしまい、実際に原産地には同じ種類の株が沢山あることと矛盾してしまいます。この点に関しては以下の性質と関係があると思います。その性質とは2点あります。それは、

これは何を意味するのでしょうか。発芽率が100%ということは、発芽した種子の殆ど全部が親株までには成長しないことを前提にしていることになります(なぜならば、仮に発芽した種子の1%でも親株になるならば何も発芽率を100%にする必要がありません。種子は何百個もあり、しかも毎年のように花を付けるのですから)。
  また、「発芽後約半年乾燥を嫌う」とは、サボテンは本来乾燥地に暮らす植物ですからこの生育条件は本来の条件と逆行します。更に、サボテンの種子の発芽・生育には25℃以上必要ですが、通常サボテン生育地の雨期は涼しいのです。
  つまり、サボテンの種子は発芽しても成長する機会は殆どない、ということになります。

  以上を纏めますと、サボテンの種子は普通は発芽して育つことはなく、何らかの異常気象等で乾期に雨が多く、根腐れ等をおこし普通のサボテンが枯れてしまうような時に種を保存するために種子が発芽して育つのでは?と思います。

  ですから、何十年に1度くらいの割でしか種子は育たず、しかも種類が異なると花の時期もある程度ずれてますから闇雲な種類の増加がなかったのでは?と考えてます。いかが思われますか?


TOP
Site Map
Cactus Page
栽培のポイント
購入のポイント
もどる

このページに関するご意見、ご質問はこちらまでお願い致します。