Live Depot
Every Thursday, PM8:00〜 from TOKYO FM HALL
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Vol.101 2003/04/017 ON AIR (guest:杉山清貴)
「こんばんは、どうもようこそ、大江千里です。ラジオを聴いてるみなさんも一週間のご無沙汰です。先週からこの番組のホームページにBBSが始まりまして、たくさんの100回おめでとうメッセージを頂きましてありがとうございます。今日は101回目です。あ、拍手をされようとしましたね、みなさん(笑)。拍手!ありがとうございます。101回目賑々しくいきたいと思います。今週はぐっと暖かくなって、ちょっと今ステージ上、オンデマンド用の少し靄がかった感じになってますけど、半袖の方もちらほらですね」
(杉山清貴登場)
千「こんばんは、よろしくお願いします。今日リハーサルのときは青のTシャツで、本番はどういうふうになるのかと思ったら白のTシャツで」
杉山「清潔な色でやってまいりました」
千「やっぱりTシャツですね」
杉山「今日暑かったんですよ。リハーサルやってたら。一応シャツを持って来たんですけど暑いから止めてTシャツにしました」
千「僕は依怙地に暑い格好してますけど(笑)」
杉山「暑そうですね〜(笑)」
千「暑苦しかったらすみません(笑)。もうすぐデビュー20周年、4月の21日…、杉山清貴&オメガトライブがデビューした日ですよね。『SUMMER
SUSPICION』」
杉山「一緒ですよね」
千「僕は5月21日なんですよ」
杉山「20周年ですね。おめでとうございます」
千「あ、おめでとうございます。よろしくお願いします(笑)。昔デビューした頃に新人賞とかもらいに一緒だったことあるんですよね。杉山さんは新人大賞で、僕は努力賞かなんかで」
杉山「そんなことないですよ(笑)。嘘、嘘、嘘(笑)」
千「確か奨励賞だったと思うけど(笑)。三月の末からアコースティックライブツアー中ということで。夏に公開されるこれは映画?」
杉山「そうなんですよ。初めて映画というものに着手をしてしまいました」
千「それは海とか…?」
杉山「そうです。僕は僕自身の役で出るんですよ。ミュージシャン杉山清貴で。要は海がある街が舞台の、ほのぼのとした波乗りといろんなドラマが入る…」
千「実話がベースになってる?」
杉山「実話がベースになってる感じですね」
千「撮影の話もあとでチラッと聞かせてください。来週の水曜日にはセルフカバーでもありますよね、ベストアルバム『Hula moon sessions』、これがリリースされます。みなさん、拍手!」
杉山「はい、ありがとうございます」
千「もうファンのかたはご存じだと思いますが、このフラっていうのは」
杉山「フラといえばフラですよね。フラダンスのフラ」
千「あの、このフラ」
杉山「(千里さんの手の動きに)ちょっとインドネシアのほういってませんか(笑)」
千「(笑)。ハワイレコーディングの話、あとでゆっくり聞かせてください。今日の構成はピアノの松下一也さんと二人きりということですけど。ミニマムで。どんな感じですか、今日は」
杉山「とりあえず、そのときの呼吸ですから、やっぱりセッションですから、楽しみでございます」
千「ラジオをお聴きのみなさんに一言今日の意気込みをください」
杉山「はい。楽しくいきたいと思います」
-CM-
(杉山清貴ライブ)
『SUMMER SUSPICION』『ふたりの夏物語』
(サポートの松下一也さんは千里さんのツアーサポートでも有名なあの松下一也さんでした)
-CM-
千「セッションタイム!(千里さんのピアノ演奏のメロディは『ふたつの夏物語』)こんばんは(笑)。キールを頬に当てて本気かと(笑)。さっきまでピアノをサポートしてくれてた松下さんが弾いていたピアノに僕は今います。今日はあの曲ですからね」
杉山「あの曲ですね。これ、有名なんですけど一回もやったことなかったですね、自分で」
千「あ、ホントに?僕は、このグループの曲ならどの曲でも言ってくださいって言われて迷わずこの曲を出させてもらったんですけど」
杉山「あ〜もう全然OKです」
千「じゃ、よろしくお願いします」
杉山「やりますか?じゃ、イントロ、ちょっと長めにしましょうか」
千「あ、そうしましょうか(笑)。じゃ、ここらへんで僕の創作舞踊やってますんで」
(セッション)
ビートルズ『YESTERDAY』(あまりにも有名なこの曲をピアノとギターだけのシンプルな演奏で聴かせてくれました)
千「二人揃ってトーク席の方へ行きましょうか。我々、結構気遣い症なんで二人とも走りながらトーク席の方に移りましたけども(笑)。20年前に新人賞、二人もらったときに会って以来なんですよね、実は。で、初ハモリと」
杉山「そうですね。20年間、何してたんでしょうね、我々は一体」
千「時間て不思議な、確実に流れてるんだけど。僕ね、今歌を聴いてて、『SUMMER SUSPICION』、一也のあの(ピアノの音)、疑いがフワーッと沸き上がってくるところに杉山さんの声がコーンって。当時聴いててオメガトライブ、杉山さんの音楽ってすごいオシャレだなとかね、かっこいいなって聴いてたような気がするんですよ。今改めて当時の曲をテンポ落としたり今の杉山さんの喉で表現で聴くと、あ、こんな大人っぽい曲だったんだって」
杉山「そうなんですよね。全然別の曲みたいになっちゃいますよね」
千「ねぇ。懐かしさっていうか♪オンリーユーってきたときのジワッてのがあって、なおかつ別の曲のような。こんなに大人の男女の曲なんだって」
杉山「これ歌ってたとき、僕24とかじゃないですか。全然わかってなかった。歌っててね、俺は一体何を歌っているんだろう、クエスチョンマークみたいな感じで、ずっと歌ってましたから。やっとこの歳になって、なるほど、ナンパの歌だったんだってはっきりわかりましたよ(笑)」
千「(笑)。ホテルのルームナンバー渡すわけですからね」
杉山「ただのナンパですよね(笑)」
千「いや、何か声が。元々僕、声がスコーンと出る人ってすごい好きで、歌手の数だけそれぞれ歌ってあると思うけど、すごく憧れてるとこあったんだけど、でもこの年齢になって出てる別の味わいみたいな感じをね」
杉山「若い頃はとりあえず一生懸命じゃないですか。この歳になってくると適度にいい加減にって思うじゃないですか。適度ないい加減さが歌にも最近出始めてるような気がして(笑)。自分でやってて歌って楽しいなって思いますね」
千「ハワイで永住権を取られてどれぐらいですか」
杉山「10年、11年ですか、もう」
千「元々きっかけというか…」
杉山「これ話すと長くなるんですねー」
千「じゃそれは置いといて(笑)。ハワイでは何を普段されてるんですか」
杉山「(笑)。よく聞かれる質問なんですけど」
千「あ、聞かれますか」
杉山「聞かれます。何されてんですかって。たいして変わんないですね、やってることは」
千「日本にずっといたときと」
杉山「そうです。ただ生活の時間帯変わりますけどね。東京にいるとやっぱり夜型人間なんですよ。夜中に自分の時間が欲しい人なんで酒飲みながらビデオ見たり音楽聴いたりとかして、明け方4時5時まで起きちゃうんですけど、ハワイだとやっぱり遅くても2時ぐらいには寝る感じになって、朝はやっぱり早いときは7時8時に起きますけど。結局起きて飯食って海行くじゃないですか。で、昼頃上がって来て」
千「やっぱり傘が差してある、こういうでかいトロピカルジュースかなんか飲んだりして」
杉山「いやいやいや(笑)。海行って波乗りしてるんですよ、ずっと。で、上がったらビール飲むんですよ」
千「いいな。太陽をそのまま肌に焼きつけてるって感じですもんね」
杉山「でもホントは良くないんですけど、紫外線はね。なるべくお肌のケアをしてますけど」
千「何をじじ臭いことを(笑)。いいじゃないですか。それから創作活動の時間に入っていくんですね」
杉山「あの〜同じような仕事柄だとわかると思うんですけど、今日できるかっていったらできないもんじゃないですか。今日後回しにして明日やろうってことになるじゃないですか。そうやってくうちに波乗りばっかりやってるんですよ。気がつくとビールばっかり飲んでて曲書いてなかったなという(笑)。崖っぷちで(笑)」
千「いや、今僕も矢が四つぐらい刺さったんですけど(笑)。スタジオとかお持ちなんですか」
杉山「持ってないです、持ってないです。部屋の角に、一角にちょっとした機材置いてますけど。音なんて作ろうと思って作れるもんじゃないですもんね」
千「そうですよね」
杉山「そうなんです」
千「(会場の反応に)今この微妙な笑いがね、起こりましたね。90年前ぐらいかな、ハワイに行く、で、向こうで暮らすって話を人づたえに聞いたり、あと『here
& there』ってアルバムを出されたじゃないですか。やっぱりウエストコーストというか、自然に太陽が出て、その太陽が夕日になっていく、その時間の中で音楽が生まれてくるっていうような音楽性を目指されてるのかなって思ったんですけど。ちょうどあのあとって世の中的にはいろいろあったじゃないですか。湾岸戦争があったりとか。ご自身はあの時期ってどうだったんですか」
杉山「あの時期はやっぱりウエストコーストに憧れて、いまだに好きですから。90年代ってラップがメインになってきたじゃないですか。アメリカ行ってもどのスタジオも一発で当てたラップの人が買い取っちゃったりして。我々のようなばかみたいに明るい音楽がなくなっちゃったんですよ。俺のやる時代はなくなったのかなって思って、結構いろんなこと、周りのスタッフの意見を聞きながら試したりしたんですよ。でもね、それは嘘でした。やっぱり自分がやることはこれだなって、やりたかったことだけやってりゃいいのかなって」
(杉山清貴ライブ)
『Wishing your love』『さよならのオーシャン』
-CM-
千「お疲れさまでした。どうでした?TFMホール」
杉山「すごい楽しかったですね。やりやすいですしね」
千「改めて今あの曲この曲をこういう、今ラジオでみんな聴いてくれてるような、この世界が『Hula moon sessions』、この中に入ってるわけですよね」
杉山「そうですね。編成的には今日やった二人と、いつもツアーで回ってくれてるサポートのサックスとパーカッションをやる後藤輝オと、普段コーラスなんですけど今回のセッションではいわゆるストリングス担当で奥野恵、この四人で全曲いわゆる一発録りなんですよ。歌も全部一発録りです。もうやっちゃうしかないかなって感じ(笑)」
千「それはライブをいろいろ積み重ねてきてて、ここらへんでちょっとやっちゃいますかっていう」
杉山「そうですね。我々のある種四人のセッションの記録っていうか」
千「ブルーノートでずっとそのメンバーでやってた?」
杉山「そうです、そうです」
千「じゃ、あのムードというか音のキャッチボールみたいなのをハワイでやられたっていう?」
杉山「そうです。ハワイのスタジオで。疲れましたけどね」
千「一曲録るとクタクタなんじゃないですか」
杉山「クタクタになりますよね、やっぱり」
千「じゃ、ちょっとビール飲んで」
杉山「いや、それはなかったです、やっぱり。真剣でしたね、いつになく(笑)」
千「詞もさっき話してたけど昔とは違うところに意味がグッと入ってきたり、そんな感じで歌ったりされたんですか」
杉山「この編成だと歌も楽器の一部になんなきゃいけないところもあると思って。だから言葉というよりはフレーズとして乗っけてったって感じですね。あんまり、例えば愛してるって言葉に感情入れちゃうと前出過ぎちゃうじゃないですか。だから愛してるっていうんだったら少し引き気味にしたりとか、上にいってたところを落としてみたりとか、そういう絡み方が楽しかったですね、やってて」
千「まさにセッションの醍醐味みたいなものありつつね。これからの活動なんですけどコンサートツアーが続くわけなんですけど、五月半ばまで全国各地でアコースティックツアーがあって7月26日に日比谷野外音楽堂でオープンエアライブ」
杉山「毎年の恒例ですけど」
千「夏には20周年てこともあるのかもしれないんですけど単行本も出されて」
杉山「旅日記、エッセーですね。去年遊びにいった島のこととか出会った人とか、毎晩酒飲んでるって話を」
千「(笑)。楽しい話が満載の。そしてさっき触れましたけどデジタルシネマも公開されるということで、これはご自身の知り合いになったかたの海を…」
杉山「なぜ僕がこういうふうに海にいっちゃったのか何となく、会話の中に出てこないんですけど、ストーリーの中に出てくるような、わりとほのぼのとした映画になると思います」
千「僕も今年20周年なんで、今日はいろんな思いでステージを見させていただきました」
杉山「ありがとうございます。頑張りましょう」
千「そうね、頑張りましょう」
杉山「頑張りましょう(笑)」
エンディングテーマは『太陽海岸』(歌詞をつけて欲しいほど素敵なメロディでした)
「なんかいっぱい風がふいてくるような感じがね、いいな。俺も頑張んなきゃ(笑)。そんなふうに思いましたけども」
放送終了後にアンコールライブ。『終わりのない夏』『この場所から』の二曲。