Live Depot
 Every Thursday, PM8:00〜 from TOKYO FM HALL
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Vol.102 2003/04/24 ON AIR (guest:岩崎宏美
「こんばんは、大江千里です。今日もLive Depotへようこそおいで下さいました。ラジオをお聴きのみなさんも一週間のご無沙汰でした」
(岩崎宏美登場)
岩崎「こんばんは」
千「こんばんは。いや、まぶしいですね、キラキラの。これ、スパンコールっていうんですかね。どうもはじめまして」
岩崎「はじめまして。お変わりないですよね」
千「お変わりない(笑)?そうですか(笑)」
岩崎「ずっとテレビで見てるイメージのまま」
千「あ、そうですか。岩崎さんもそうですよ」
岩崎「そんなことないですけど(笑)」
千「お互いに頭から褒めあって(笑)。今日はよろしくお願いします。岩崎宏美さんは先日日本のポップスの名曲をカバーしたアルバム『Dear Friends』をリリースされました。大変だったでしょうね、選ぶのね」
岩崎「選ぶの大変でしたね。リクエストを募りましたら700曲集まりましたので、その中からの抜粋で12曲」
千「どうやって選ばれていったのかの詳しい話、あとでゆっくり聞かせてください。そして最近はコンサートツアー、しかもアコースティックで。三人でブルーノートとかやられてたと言うことなんですが」
岩崎「やっと終わりました」
千「やっと終わった?今日はそのメンバーでこのLive Depotも」
岩崎「今日はメンバーは違うんですけど同じ編成でやってまいりました」
千「なるほど。じゃ何となくその雰囲気がDepotヴァージョンで楽しめるわけですね」
岩崎「伝わればいいと思っています」
千「はい、よろしくお願いします。岩崎さんも29年」
岩崎「…。ええ、キャリアですね(笑)」
千「いきなり29年って何だろうっていうね(笑)。すいません、僕ちょっとドキドキしてますんでね。29年歌を歌ってこられて、こうやって生放送歌う前って緊張されたりとかするんですか」
岩崎「しますね。何年やってても同じですね」
千「そういうときの緊張ほぐす方法って何かあるんですか」
岩崎「楽屋で体操したり。もうこのへんが固まっちゃうと声が出てこないような気がするので、ほとんどずっと肩まわしてます(笑)」
千「なるほど(笑)。FMをお聴きのみなさんに一言今日の意気込みを」
岩崎「今日も楽しい時間にしたいと思いますので、どうぞよろしくおつき合いください」

-CM-

(岩崎宏美ライブ)
『さらば恋人』『恋におちて』
(岩崎さん含むトリオでのアコースティックヴァージョン)
-CM-
千「セッションタイム!(千里さんのピアノ演奏はちょっとホテルのラウンジぽい雰囲気)今宵も東京FMホールへようこそ。(会場の反応に)ちょっと今中途半端だったよね。先ほどまで弾かれてたスタンウェイの前に僕は座りまして、岩崎さんがピアノのほうに。これからセッション」
岩崎「すいません。私、楽器、何もできないんですよ。カスタネットとかそういうのしか(笑)。鈴とか。(会場の反応に)鈴って言わないんですか、今」
千「言いますよ、言いますよ。あれは結構腕の力いりますからね。シャン!シャン!シャン!結構大変なんですよ」
岩崎「結構得意かもしれない。私すっごい腕っぷし強いんですよ。剣道と乗馬やってたもんですから(笑)」
千「岩崎さん、結構話されると面白いですよね(笑)」
(セッション)
BEGIN『恋しくて』(演奏は千里さんのピアノのみで、ふたりのデュエット)

千「緊張するけど楽しいですね。この曲はニューアルバムでもカバーされてるBEGINのナンバーで『恋しくて』。アルバムではSING LIKE TALKINGの竹善さんと」
岩崎「はい、デュエットしてます」
千「非常にシンプルにアレンジされてて難しかったですけど」
岩崎「いやでもピアノ、うまいですよね。(会場の笑いに)いや、歌がどうということではないですよ。ピアノがうまいですよね」
千「あまり深くつっこまないでくださいね(笑)」
岩崎「つっこんでないです(笑)」
千「あの、さて…」
岩崎「あれ、終わり(笑)?」
千「いえ、ありがとうございます(笑)」
岩崎「大江さん、素晴らしいです、ホントに。すごくドラマティックなピアノ弾かれていてかっこいいですよね」
千「(一瞬の間のあとの会場の拍手に)その一瞬、間があくね。みなさん、ちょっと拍手のタイミング、早く(笑)!ありがとうございます、すごく嬉しいです。今回、アルバムの話に戻りますけど、60年代から日本のポップスをカバーしたアルバム『Dear Friends』、これ聴いてて、どこから聴いてもシャッフルしても、いろんな聴き方ができる楽しいアルバムですけど、名曲ばかりですよね」
岩崎「そうですね。日本のスタンダード化されている曲ばかりなので、レコーディングしてても、どんなアレンジを持ってきても、歌のメロディに入ると、スポーツカーに乗っててスピード出したときにグンと下がる雰囲気があるんですけど、グンと安定するんですよ。なもんですから歌っていてホントに楽しくてね。去年の暮れから二月までずっとレコーディングで。その時期はどちらかというと、風邪ひきそうになったり、また、私花粉症持ってるので、鼻がダメになったらどうしようとか色々あったんですが、何とか何とかで録り終えて、すごくラッキーだった思ってます」
千「いろんな音楽の神様に守られてるような感じで」
岩崎「そうですね。守られましたね」
千「さっき歌ってくださった『さらば恋人』、堺正章さんの。僕も大好きな曲で」
岩崎「いい歌ですよね〜」
千「いい歌ですよね。井上順二さんの『涙』っていう曲とか」
岩崎「同世代だから結構意見合いますね(笑)」
千「結構アメリカとかヨーロッパとかの音楽とかもたくさん聴かれてたのかなって。ジュリーの曲の選び方とかね、バラエティに富んでて。やっぱりマニアックな感じの選曲ですけど。いい曲あるけどマニアックっていう」
岩崎「あ〜そうね。タイトルを見て、とにかくメロディがワンフレーズでも浮かぶ曲にしましょうってことにしたんですよ。まぁ第一弾目ですので」
千「あ、きますね、きっと」
岩崎「いきますね(笑)」
千「いきますか。なんか、演歌とかそういうのも歌ってくれっていうリクエストが」
岩崎「今回リクエストを募ったときに演歌もあったし洋楽もありましたし」
千「演歌ってどんな曲なんですか」
岩崎「『天城越え』とか『津軽海峡』とか。私、『天城越え』ってすごく好きで。ただ全然こぶしが回らないんですよ」
千「天高く宏美節ですからね(笑)」
岩崎「どうなるのかな〜って思いながら(笑)。でもいつかは挑戦してみたいですね」
千「選曲も大変だったと思うんですけど、岩崎さん自身がデビューする75年以前の曲もたくさん入ってるじゃないですか。実際、普段うちで歌われる曲ってどんな感じなんですか」
岩崎「プロになる前まではよくうちで歌ってたんですけど、ホントに仕事にするようになってからは、うちでは喉を休めてるので静かなんですよ」
千「あ、プロですね」
岩崎「歌われてます?」
千「しょっちゅうです。で、本番で枯れるんですよ、僕の場合。普段はこの十倍ぐらい出てます」
岩崎「おっかしいね(笑)」
千「おっかしいねって言われちゃったかな(笑)?」
(岩崎宏美ライブ)
『あなたの心に』『聖母たちのララバイ』『見上げてごらん夜の星を』
-CM-
千「ホントにありがとうございました。こう、引き込まれますね。最後、星がいっぱい会場に出てましたね。あれも綺麗だったですけどね。このあとオンデマンドで繰り返し見て欲しいですね。ご自身で、さっき話されてましたけど、すごくたくさんの人が知ってる歌が、『聖母たちのララバイ』とか、自分の成長とともに自分の中でどんなふうに変化するもんなんですか」
岩崎「16から歌ってるわけじゃないですか。16歳のときはデビュー曲でくちづけって言葉が出てきたときには恥ずかしくておどおどしてたんですよ。もちろん今は恥ずかしくないんですが(笑)。そういう感じから歌に、想像からこういうことなのかなと思っていた時代の歌が、今歌って、その頃の気持ちに戻ったり、こんなこともあったなって思い出せて歌えたり、いろんな思いが出てくるので今のほうが歌は楽しいです。以前はディレクターがOKを出してくれた歌をそのまま同じように歌うことが一番上手に歌えてることだと私は思っていたんですけど、ある日そういうことではないと気が付いて。毎回歌が違うのが、今はその面白さのほうが楽しいですね」
千「ボーカルとか録るときは心掛けてる、靴を脱いで録るとか暗くして録るとか、何か…」
岩崎「あんまり何回も歌わないですね。こなれてくるとつまらないって言われるのでドキドキしながら歌ってる歌のときのほうが今は結構早くにOK出ることがあるので、十分うちで勉強して、でも一日で録れないんですよ。一回そこで歌ってみて、こんな感じかなって一回うちに帰ってきますよね。そうすると、その歌が時間が経ったことによってちょっと醗酵して、で、もう一回行って録るって感じかな」
千「岩崎宏美という、ジャンルというか、あると思うんですけど、今後、来年デビュ-30周年だったり、どういうふうな歌手に、存在になっていきたって」
岩崎「今からは変身はしないので(笑)。多分ホントに健康で、そうですね、歌が好きだから歌っていたいわっていう思いのまま、ずっといつまでも歌っていけたらいいと思いますけど。私も楽しみにしてるところなんで、わからないんですよ」
千「お祭りですもんね。何十周年っていうときはね」
岩崎「私もよくこんな続いたなって思って自分でも感心してるんですよね。すごい飽きっぽいの、私。こんな長く続いたのって歌だけなんですよ」
千「ヘーっ。ここで、ヘーっていうのも中途半端なリアクションですいません(笑)。それだけ歌と縁があるっていうか」
岩崎「そうですね。お稽古ごとの中でも歌が一番続いてるんですよ。お稽古ごとで始めた歌だったんですが、今は一番楽しくて。やっぱり一番得意だったんだと思うんですね。ですから、この思いのまま歌っていきたいなって」
千「今日はすごく不思議な気持ちになりましたね。憧れでもあったし、でも同じ空気吸いながら、現在の新しく道を開拓してるってすごく感じるし、非常に嬉しかったです。この番組、是非また来てください」
岩崎「また呼んでください」
千「はい、是非来てください」
岩崎「いいんですか?」
千「あ、もちろんですよ(笑)。是非おいでください」


エンディングテーマは『惑星』
「ピアノうまいわねって褒められちゃって緊張しちゃいましたね(笑)。こちこちになってしまいました、今日は」