Live Depot
Every Thursday, PM8:00〜 from TOKYO FM HALL
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Vol.107 2003/05/29 ON AIR (guest:AUN)
「こんばんは、大江千里です。ようこそ。先週、僕のスペシャルをやらせて頂いたんですけど。中央にステージを作って。あれから一週間が経ちました、もう。早いですね(笑)」
(AUN登場)
千「こんばんは、ようこそ。よろしくお願いします。お一人ずつ自己紹介をラジオを聴いてるみなさんによろしくお願いします」
良平「良平です。よろしくお願いします」
千「良平さん。お兄さんのほうですね」
公平「AUNの公平です。弟です。よろしくお願いします」
千「お兄さんが白のシャツで、弟の公平さんはちょっとVネックになって」
公平「そうですね。ちょっと胸毛が」
千「胸毛が(笑)。自分から(笑)。AUN、ちょっと紹介させてくださいね。1969年生まれの二人は高校卒業と同時に世界中で活躍してる、ま、みなさんもご存知だと思いますが鬼太鼓座に入って12年間活動されて、いろんなところに行かれまして。三年前、2000年に独立と。で、アルバム『D.A.S.H.〜喜怒哀楽〜』をリリースされて、去年は70本近いライブを行っている双子のユニットです。この番組初めてですけど、今どんな気分でしょうかね」
公平「すごいいい感じですね、この空間が」
千「天井ちょっと高いんですけど」
公平「高いし、お客さんもいい感じの距離で。すごい今日、楽しみです」
千「今日、ちょっと弾けましょうかね」
公平「弾けますか」
千「ねぇ、いろいろやりましょうよ。ステージの中央の左、右に和太鼓二セットあります。その前に三味線、これも色違いで黄色と赤。キラキラしとりますね。今の心境をラジオを聴いてるみなさんに一言頂きましょうか」
公平「ラジオを聴いてるみなさん、そして会場のみなさん、今日はちょっと三味線と太鼓なんですが、頑張ってやっていきたいと思うんで、楽しんでください」
-CM-
(AUNライブ)
『CUTTING EDGE』『CAPREDIEM』
-CM-
千「セッションタイム!(千里さんのカウントの声のあとにピアノと三味線の演奏)今日のゲストはAUNでーす!僕もキーボードの前に座りました。いよいよセッションです。AUNと僕と三人で今日はAUNの曲をやるんですね」
公平「そうですね、お願いします」
千「『BLUE』という、これは非常に力強い、どんどんエネルギーによって曲が曲を生んでいくような曲ですけども」
公平「なんか空をバックに両手を広げて風を受けてるって、そういうイメージかな」
千「イメージかなって来た(笑)。Vネックで」
公平「簡単に言うとそんな感じですかね」
千「両手広げて」
公平「なんかバーって感じですね」
千「風が胸毛をそよそよ〜(笑)。しょうもないことを言ってしまいました、セッションの前に(笑)。失礼こきました」
(セッション)
AUN『BLUE』
千「いわゆる三味線の三本しかない、しかもあの音階の中でこういう曲っていうのは弾きにくいとか、そういうのってないんですか」
公平「そうですね。日本の楽器とか、三味線は特に単音が、ほぼ単音なんですよ。でも僕達はちょっと和音というか同じ弦を一緒に弾いたときの、そういう和音のきれいなところあるじゃないですか、そういうのを三味線で何とか表現したいなと思って、こういう曲を作ったんですけど」
千「自分たちで研究して、この響きがいいと」
公平「そうですね。これはCマイナーちゃうかなとか言いながら、これはCぽいなとかいろいろやりながら。あ、これで多分コードが、流れができるなと思ってやりました」
千「今ちなみに弟さんの公平さんがおしゃべりして頂いてるんですけど。お二人とも和太鼓なんか、日本の伝統音楽を始めたきっかけっていうのは何だったんですか」
公平「きっかけはですね、僕ら、高校時代ギターやってて。良平はベースやってたんですけど」
千「ロック少年だったんですか」
公平「将来これで飯食っていけたらいいなぁとずっと思ってたんですけど、なぜか鬼太鼓座というグループに出会って。最初、うちの一番長男が入ってまして」
千「五人兄弟で、上のお兄ちゃんが入ってて」
公平「入ってて。まぁそれで、ちょっと海外ツアーがあってローディーで来えへんかと。ローディーって荷物運びですよ」
千「バイトですよね」
公平「これはいいと。海外に行けるし、ほら、もう行くしかない、行きまーす!って手挙げて」
千「行きますって(笑)」
公平「行ったときに、ちょうど10年前だからいいんだけど、そのときにちょうど五人やめちゃったんですよ、座員が一気に」
千「一気に五人やめて」
公平「ハッと二人新しく入ってきた。もういきなりバチ渡されましてね。太鼓叩けって言って。それで一緒に海外ツアー行って。やっぱりね、スポットライト浴びたらね、やめられませんね」
千「気持ち良かったですか」
公平「気持ち良かったです」
千「それ、前半のステージ見てて良くわかります(笑)。これ、二人しかやめへんかったらって考えると、そのときにごっそり抜けられて」
公平「そうね。やめて頂いてホント良かったなと(笑)」
千「やめて頂いて(笑)。でも鬼太鼓座として、ヨーシ、頑張るぞみたいなグッとなったときに二人がポンとバチを持ってフッと照明が入ったと。でも最初ってどうでした?苦しかったんじゃないですか。この力をつけてビートを身につけるまでっていうのは」
公平「最初はちっちゃな太鼓をぺこぺこって叩いてるだけなんですけど、いやー最初はホント体力勝負でしたね。とりあえず一に体力、二に体力、三四がなくて十に体力っていうぐらいの、全部体力かいってみたいな感じでしたね」
千「腕の力をつけたりするのは腕立てやったり?」
公平「そうですね。やっぱり出る前も腕立て伏せ30回ぐらいして出てきましたから。笑うとこなんだけど(笑)」
千「今、笑うとこですよ、みなさん(笑)。今日来てはるかたですけど、こういう質問来ております。『最近和がブームですが、AUNのお二人はやはり生活も和が中心なのでしょうか?例えばちゃぶ台を使用している?』」
公平「いやぁ、この格好をみてもらえたらわかると思うんですけど、ちょっとないですね」
千「イタリアの家具置かれたりとか?」
公平「いや、ないなぁ。一応ベッドで寝てますね」
千「どっかにゴザ敷いたりとか、そういうのは?」
公平「ゴザはね〜、ないですね。ちょっと和とは離れちゃってますね、生活は」
千「え、どんな感じなんですか?って、ゴシップの番組ちゃうねん(笑)」
公平「普通ですよ。曲作りとかコンピュータでやったりとかしますから」
千「えーっ。(自分の大げさな反応に)今のリアクションでビックリしたでしょ、ちょっと(笑)」
公平「いやそんな、驚くような(笑)」
千「使うよね、コンピュータぐらいね(笑)」
公平「そんなんで作ったりとか。そういうことやってますよね(笑)」
千「じゃちなみに体力作りというか、オフには何をされるんですか」
公平「僕はずっとサーフィンをやってて。体鍛えるためにサーフィンしてるって感じかな」
千「感じかな(笑)?さっき『CUTTING EDGE』ってそういうところから来てるわけですね」
良平「よう知ってはる〜」
千「お兄さんのほうは趣味というかスポーツ、何かやられるんですか」
良平「僕はゴルフですね」
千「ゴルフ(笑)?」
公平「なんかイメージ悪いな、お前な(笑)」
千「休日でも何でもいつも手を動かしながら?」
公平「そんなにはやらないですけど。スタジオ入ってずっと太鼓練習したりとか、時間あるときは曲作りしたりとかしますね」
千「趣味の世界でサーフィンやってるときは没頭して」
公平「そういうバランスがないと、ずっと僕らの生活って音楽、ずっと抜けないですから。どっか音楽と違うものをちゃんとやっとかないと、どんどん煮詰まっていっちゃって」
千「それはありますよね」
公平「朝から晩まで音楽聴いてますから、どっかパッと抜けて何か違うことやって、また音楽の世界に戻ると」
千「また、新鮮なね。『数多い海外公演の中で一番好印象で心に残る国とか街はどこでしょう?』」
公平「好印象ね。二月にインドとパキスタンに行ってきまして。ちょっときな臭いときにですね、呼ばれまして、インドとパキスタンに行って来たときに、僕ら初めてだったんですよ。それまではヨーロッパ、アメリカ、回ってたんですけど」
千「鬼太鼓座でもありとあらゆる、16か所」
公平「16か国回りましたね。北極圏も行って。インドとパキスタンは初めてだったんですよ。行って、そこがすごく良かったですね」
千「何が良かったんですか」
公平「すごい、みんなピースフルな人ばっかりで」
千「寝てはるとか(笑)?」
公平「それもありますけど(笑)。すごく親切にして頂いて。や〜良かった。インド、パキスタン、また行きたいなって思うぐらい」
千「ノリはどうなんですか」
公平「ノリはすごかったです。何かやればやったらウォーッ、笛持っただけでウォーッ。俺、吹かんでええんちゃうかなって思ったぐらいね」
千「(笑)」
公平「これで終わりです、みたいな。楽屋でたっぷり吹かせてもらいますって」
千「そんなアホなってパキスタンの人につっこんでもらって(笑)」
(AUNライブ)
『ONE』『74』『GROUND ZERO』
-CM-
千「お疲れさまでした、ありがとうございます。すごいですねー、昇り詰めたね」
公平「もう行っちゃいましたね、この空間がすごくやりやすくて、ファーと天に昇っちゃったかな」
千「天に昇っちゃった(笑)。『演奏中にバチが汗で滑って、すっ飛んでいったり、腕に当たってあざを作ったり、そういうことないですか』」
公平「昔は顔にバチが当たって血みどろになりながら。ホント、お客さん、見てる人はビックリしてると思うけど」
千「あれってすごい形してますもんね」
公平「バチ折れて飛んだりとか。ま、汗で飛ぶことはないけど折れてしまうときがありますね。そのときは予備があるんで、何もなかったふりしてまた叩き出す」
千「お客さんのほうに飛んだりすることはないんですか」
公平「それは一回あるな。一回、良平、飛ばしましたね。手前だったから大丈夫やったけど」
千「そろそろ折れるな、みたいなのも何となくあるんですか」
公平「わかればいいんだけど叩きながら、ヤバッ、来たっ、どうしよう、これはあと二、三発で来るな、来るなと思いながら飛んでいくみたいな。ピキッて来るんです、手の感じに」
千「耐えろよ、耐えろよ、耐えろよ、みたいな」
公平「この曲だけ耐えてくれ、思いながら、もたへんなと」
千「AUNとして活動して三年目で、これからどんなふうに活動していこうと思ってます?」
公平「太鼓とか三味線とか、見る前にある種先入観みたいなの、あるじゃないですすか。ちょっと古くさいみたいな、そういうイメージがあると思うんですけど、それは僕達は変えていきたいというか、僕ら見てもらえば多分すぐわかってもらえると思うんですけど、日本のこういう楽器も素晴らしいっていうのを伝えていきたいですね」
千「同じ世代とか若い人とか」
公平「そうですね。いろいろきっかけになれば、僕らはやっててすごく楽しいかなと」
千「チャレンジしていきたいってことあります?コラボしたい海外のアーティストとか」
公平「一回やってみたいのはクラシックていうか、弦を、例えばチェロとかですね、そういうのと太鼓と組み合わせてコラボレーションができれば、すごく音が広がるし。太鼓の場合、音色の色ってなかなか見せれないんですけど、そういうクラシックのいいところは音色、色がやっぱりすごくきれいに出るんで、そういうのと組み合わせてやれば、多分太鼓もすごく広がった感じになると思いますね」
千「これから行ってみたい国とか演奏したい場所とかありますか」
良平「どこでも行きますよ、呼ばれたらどこでも」
公平「でも一回アフリカ行ってみたいですね。太鼓の元祖だから。そこでちょっと三味線でも太鼓でも、向こうの人とセッションしたりとか」
千「ジャンべとかね」
公平「そういうの、すごく刺激受けると思うんで、肌で感じてみたいってすごくあります」
千「8月30日、横浜八景島の称名寺の境内、最高ですね、夏の終わりに。このコンサートはどんな感じになりそうですか」
公平「具体的には決まってないんですけど、シチュエーションに負けないようにセットも照明も組んで、夏の終わりの夜をみんなと一緒に楽しめたら最高ちゃうかなと思って、僕らも楽しみにしてます」
千「僕も浴衣で行きたいですよね。8月30日、八景島、称名寺。頭に入れた」
エンディングテーマは『AUNの呼吸』