Live Depot
Every Thursday, PM8:00〜 from TOKYO
FM HALL
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Vol.114 2003/07/17 ON AIR (guest:池田綾子)
「こんばんは、大江千里です。ようこそ、ようこそ。ラジオを聴いてるみなさんも一週間のご無沙汰でした。今週は山笠が終わって祇園祭はいよいよ今日がハイライトという感じですけど、来週は納涼千里天国です。なんか宣伝しちゃったりして(笑)。夏も本番なのにまだ梅雨、梅雨って感じですけど一体いつ明けるんでしょうか」
(池田綾子登場)
池田「はじめまして、よろしくお願いします」
千「はじめまして、よろしくお願いします。頂いた販促の資料から想像してたのより全然、なんかおっきい…」
池田「そうなんです。私、結構小柄で大人しくて、こんにちは、とかって思われるんですけど、実は全然そんなことなくてですね」
千「マシンガン?」
池田「マシンガンで、かなり巨人なんですね(笑)」
千「巨人て(笑)。池田さんは音大の声楽科を卒業されて去年の二月にシングル『ヤサシイウタ』でデビュー。これまでにシングル三枚、アルバム一枚をリリースされてます。この夏は八月に新曲も出るんですよね。イベントとかライブとかで結構お忙しいんじゃないですか」
池田「そうですね。今日、京都から帰って来たってことがあって」
千「(笑)、昨日もライブで?でもライブは好きでしょ?」
池田「まだまだ緊張してしまうんですけど、やっぱり人前で歌うのってすごく感動的ですよね」
千「今日はギター、ベース、キーボード、パーカッション、そして池田さんという五人編成でお届けしたいと思います。今日はどんなライブにしたいですか」
池田「すごく仲のいいバンドのメンバーとみなさんと、あったかいライブにしたいなと思っています」
-CM-
(池田綾子ライブ)
『朝日の中で』『I will』
-CM-
千「セッションタイム!(千里さんのピアノ演奏)一気に二人ですけど、よろしくお願いします」
(セッション)
井上陽水『少年時代』(千里さんのピアノ演奏に合わせて歌う池田さん。かなりキーが高い)
千「どうでしたか、セッション」
池田「はい。なんかアンコントローラブルなところがすごくドキドキして楽しかったです」
千「すいません(笑)、僕ちょっと間違えちゃいました、一か所。この『少年時代』って曲は池田さんにとって思い出深い曲だって聞いたんですけど」
池田「私、三年前に教育実習に行ったことがあって。高校の」
千「音楽の?」
池田「はい。私の母校に行ったんですね。二週間だけだったんですけど、そのときにこの『少年時代』をみんなで歌って、すごい盛り上がってですね。一番最後の授業の日にはみんながスクラムを組んで肩組んで、歌おうぜ〜って言ってくれて、すっごい」
千「先生、帰っちゃヤダ〜、みたいな」
池田「そういうふうに言ってくれて。自分が金八子になった気分になって(笑)」
千「(笑)、トークいけるじゃない(笑)。音大の声楽科出身ということで、どうしてポップスの世界へ。きっかけってあったんですか」
池田「私はあんまり、例えばクラシックとか合唱とかミュージカルとか、いろんな分野が好きで、歌うことがすごく好きでやってきたので」
千「ちっちゃい頃からそうなんですか」
池田「そうですね。小学校の頃から合唱団に入ってたりとか。とにかく歌が好きで」
千「いろんな曲を歌うわけですか」
池田「童謡も歌ったし、とても好きなミュージカルがあったり」
千「何ですか、それは」
池田「『オペラ座の怪人』っていうミュージカルがあるんですけど。(千里さんがテーマ曲をピアノで弾くと)あ、それです、それです。ファントムって感じ(笑)。いろんな要素がある、ダンスもそうだし、舞台の」
千「装置」
池田「はい、素晴らしいものがあって。で、総合芸術って感じに私は中学校のときに打たれて、これだ!って思ってしまって」
千「ポップスの曲を書くようになったっていうの大学ぐらいのときなんですか」
池田「そうなんです。そういう音楽をたくさんやってきて、自分で詞とか曲とかを書くようになったんですね。今までは誰かの書いた素晴らしい曲を学んで、というか」
千「コピーしたり」
池田「はい、歌ってきたんですけど、今度は自分が思い描く言葉とかメロディとか、自分から出てくるものを表現したら、また音楽、面白いんじゃないかなって思ったことがあって」
千「最初、でも苦労しませんでした?」
池田「メロディは比較的ツルッと出てきたりもするんですけど、歌詞が私の場合は結構悩みます」
千「今聴くと、池田さんの歌って前半の二曲もそうですけどサビがゴーンと出てくる詞がのっかってたりして、そんな最近詞を書き始めたっていうふうに思えないんですけど」
池田「あ、ありがとうございます」
千「書いてるときっていうのは普段の自分の気持ちをこう歌にのっけていくって感じなんですか」
池田「そうですね。自分でも気づかないような意識しない深いところだったり、普段日常の中でホッと思うあったかい出来事だったり、少し悲しいことだったりというのを音楽にそのまま出せたらなと思っています」
千「曲書くとき、詞を書くときは夜にカーテン閉め切ってアロマかなんか焚いてって感じなんですか」
池田「あ、それ、かっこいいですね。でも私、結構夢見てるときとか」
千「え(笑)!?ちょっと待って、寝てるときですか」
池田「(笑)、寝てるときとか、明け方目覚める瞬間に。みなさん夢見ませんか」
千「いや、見ると思いますけど(笑)」
池田「(笑)。起きる直前の夢っていうのを、その中にバックミュージックが流れてるんですね。あ、これ、いいフレーズって思って頑張って起きて、書き留めてバタッと」
千「また寝る、二度寝する。また起きたときにそのメロディをピアノで弾いてみたりすると」
池田「はい、そこから膨らませたりとか」
千「はー、やってみようかな、それ。構えて作るぞっていうんじゃなくて寝てる深層心理の中から」
池田「そうですね。そんな作り方、結構あったりします」
千「日常の中でもライブも好きだと思うんですが、囲碁が好きだって聞いたんですけどホントですか」
池田「(笑)、最近始めたんですよ。囲碁って深いんですよ」
千「深いですか」
池田「言ってしまえば盤の上で白い石と黒い石を取り合いっこする陣地合戦なんですけど、それを極めていくと自分の生き方だったりとかですね、自分の性格だったりとか」
千「(笑)、出るわけですか」
池田「はい、地道に攻めていくのか、全部私の土地、みたいな感じでバンバン打つとか」
千「池田さんはどういう勝ちかたをするんですか」
池田「始めたばかりなんですが、結構、私の土地、みたいな(笑)。バンバン打つタイプみたいです(笑)」
千「(笑)。しゃべれるじゃないですか。緊張するとかさっき言ってたのに(笑)」
(池田綾子ライブ)
『ライフ』『はなびら』『愛の言葉』
-CM-
千「お疲れさまでした。いかがでした、ライブ。この東京FMホール、初めてなんですよね」
池田「はい、初めてでした」
千「天井が高くて」
池田「ねー、もうすごく気持ち良かったです」
千「響きますよね、声が。来月には新曲が出るんですけど、『I will』が8月27日に出ます。そして、もう一曲が『愛の言葉』。どんな思いで書いた曲なんですか。ドラマの挿入歌になってますよね」
池田「そうですね。『I will』のほうは『愛するために愛されたい』ってドラマなんですけど、この曲は愛することの切なさっていうテーマを頂いていて、その中で私が考えたのは求め合ってる二人が自分から決断をしなくちゃいけない、それが別れだったりこれからGOなのか…」
千「離れて住むとかも決断だし」
池田「はい。そういう決断をしなくちゃならないときが一番切ないっていう気がしたので、そんな自分から決断できる強い、弱いからこそ強くなれる、そんな女性の歌を作りました」
千「なるほどね。今日ここで、その歌のビデオクリップをあとで撮るんですよね。ちょっとばらしちゃうと」
池田「そうなんです。ここで、このあとプロモーションビデオ撮ります」
千「セッティングが変わって、この場所に裏町のセットか何か作って」
池田「(笑)、ねぇ」
千「そんなわけないですか(笑)。一枚紹介させてくださいね。『いつも池田さんの美しい歌声には感動させられっぱなしです。その美しい歌声を維持するためには心掛けていることがあると思うんですが教えてください』」
池田「私は結構寝ないとダメなんですよ」
千「寝ないと声はキツイですよね」
池田「なのでスタッフのみなさんにもよく言われるんですけど、池田はホンットによく寝て良く食べないとダメだねって言われるので(笑)、そこの基本的なところをしっかりするとか、あと絵を観たりだとか歌を聴きに行ったりとか。心の余裕がないと中々できないことなんですけど、そういうのを積極的にやろうと思って」
千「そう、時間に追われてたりすると中々余裕が心になくて、そういうときにいいもの観ても飛び込んでこないときありますもんね。声も同じで。よく寝て」
池田「よく食べて(笑)」
千「(笑)、今度食べる話も聞いてみたいですけど。大昔、小学校の頃に僕の映画『スキ!』をご覧になったって話聞いたんですけどホントですか」
池田「そうなんです!姉と一緒にすごいファンで、ですね。(ちょっと恥ずかしそうに小声になったのがかわいい)こんなところで暴露してどうするっていう感じなんですけど(笑)」
千「映画館に観に行ってくださった?」
池田「はい、劇場に観に行かせて頂いて。で、今日、大江千里さんとセッションするって言ったら姉はすっごいうらやましがってですね、えーって言ってました」
千「(笑)、そうですか。その話、もうちょっとゆっくり、あとで聞かせてください(笑)」
エンディングテーマは『彼女の響きが聴こえてくる』