Live Depot
Every Thursday, PM8:00〜 from TOKYO
FM HALL
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Vol.117 2003/08/08 ON AIR (guest:Fried
Pride)
「こんばんは、大江千里です。ようこそ。ラジオを聴いてるみなさんも一週間のご無沙汰でした」
(Fried Pride登場)
千「まずはお二人それぞれにラジオを聴いてるみなさんにご挨拶をお願いします」
Shiho「はい。Fried PrideのボーカルのShihoです。よろしくお願いいたします」
横田「えー、Fried Prideのギターをやっております、リーダーもやっております横田です。よろしくお願いします」
千「横田さんはご挨拶されるときに急に立候補者みたいになりますよね」
横田「ついつい一言呼吸を置いてしまう悪い癖ですね(笑)」
千「(笑)、いやいや。Shihoさんはリハーサルのときに本番で衣装は変わるんですかと尋ねたところ、なんと」
Shiho「衣装、電車の中に置いて来てしまいました(笑)。終点のほうで取って置いてもらってるんですけど(笑)。すいません!」
千「(笑)、というわけでリハーサルの感じなんですけど。でも音楽の感じにすごい…」
Shiho「そうですか(笑)。ちょっと怖い感じですいません」
千「インパクトありますけど。今、じゃあ衣装は車庫のあたりで」
Shiho「(笑)、はい、そうです」
千「簡単にFried Prideを紹介させてください。二年前、2001年9月、あの名門ジャズレーベル『コンコルド』から初の日本人アーティストとしてアルバムデビュー。間違いないです?」
Shiho「はい、間違いないです」
千「そして、この六月には3rdアルバム『HEAT WAVE』が出ました!先週末は斑尾でジャズフェスに出られたということですけど、暑かったんじゃないですか」
横田「暑かったですね。山なんで天候変わりやすくて突然霧なんかも出てくるんですけど、日が照ったときはホント暑いですね。もちろん、お客さんも熱いしステージの内容も熱いし、バックステージがいろんな国からいろんな人が、お互い言葉も通じないんですけど」
千「音楽ですよね」
横田「三日目には完全な修学旅行状態で、それこそ、20代、30代、40代、50代、60代ぐらいの人もいたんですけど、年齢、国籍問わずの」
千「酒酌み交わしの」
横田「どんちゃん騒ぎ状態。それが一番楽しかったですね」
千「いいですね、音楽のコミュニケーションが出来てね。いつもはFried Prideはどんな編成…、お二人と」
Shiho「最小二人で最大三人(笑)」
千「ミニマムの数が二人で最大が三人(笑)。ということで、今日は」
Shiho「フルメンバーで」
千「フルメンバーで賑々しく三人で。サポートパーカッションの中里さんを加えて、Fried Pride、フル編成で今日はお送りします!今日のステージはどんな感じになりそうでしょうか。ラジオ聴いてるみなさんに一言」
Shiho「Fried Prideのライブはとにかく楽しく明るくという、ちょっとベタですけど(笑)、そんな感じでいきたいと思いますので、どうぞみなさん、おつきあいください。よろしくお願いします」
-CM-
(Fried Prideライブ)
『FANTASY』『Come Together』
-CM-
千「セッションタイム!(千里さんのピアノ演奏)それでは四人でお送りしましょうか」
(セッション)
マービン・ゲイ『WHAT'S GOING ON』(ちょっと不思議な感じの。こんな『WHAT'S
GOING ON』を聴くのは初めてって感じです)
千「Fried Prideマキシマム人数三人に僕が加わって最大四人でお送りしましたが、非常に緊張感がありましたけど楽しかったです。いかがでしたか」
Shiho「なかなかピアノとやる機会がそんなにないので、すごく新鮮で美しく」
横田「きれいですねー、音」
Shiho「いつまでも大江さんの音に身を任せていたいなという感じが(笑)」
千「そ、そうですか、ありがとうございます。グーッとソウル、奥のほうに来る曲ですね。こういう曲を演奏するときって誰かに演奏させられてるような感じがしますよね(笑)」
Shiho「あー、そういうときもあるかも」
千「結構冷静なお答えで(笑)。Fried Prideはジャズだけじゃなくソウル、ロック、いろんなジャンルの曲を演奏してますけど、最初からノンジャンルというか、ジャンルレスでいこうと?」
横田「ノンジャンルでいこうとは思ったりしてなかったんですけど、基本的にレパートリーは彼女が持ってくるんですよ」
千「どういうポイントで?ビートルズとか、ソウルとかやるようになったいきさつを知りたいですけど」
Shiho「やっぱり、そういうもの、いろいろジャンルにこだわらず、いろんな音楽を聴いてきたっていうのが一番大きいですよね。だから自然とそれが出て来てしまうというか。よく、なんで?って言われるんですけど、よく分からないんですけど(笑)。なんでですかね?」
横田「単純に好きなやつをやってるというだけみたいですね」
千「こないだ小曽根真さんのアルバム聴いてると『ドラえもんの歌』をやってて。なんか発想がすごいフリーで、ああ楽しいなと思ったんですけど、お二人にもそういうワクワクするような感じを感じるんですけど。二人で音楽を作ってらっしゃるときの力関係というか、どんな感じで?」
横田「これは重要な問題ですね。当初申しましたように一応私がリーダーで、こちらが副リーダーってことになってるんですけど、レコーディングのときが一番いろいろと力関係が露呈されるんですけど、一枚目、二枚目のときはかなりバイオレンスな」
千「バイオレンス?」
横田「なスタジオ風景でしたね」
千「え!?」
横田「殴り合うとかじゃないですよ(笑)。いわゆる、トークバックってあるじゃないですか、スタジオで歌ってるかたの部屋と録音してるかたの部屋をつなぐ…」
千「押すと声が聞こえる…」
横田「そこでの喧嘩がすごかったらしくて、一枚目のときがそうでもなかったんですけど、二枚目がかなりすごかったので、三枚目のときはレコーディングの現場にメンバー以外誰もいなくなっちゃいました(笑)。関係者のかたすら来ないという」
千「それはお互いざっくばらんに言いたいことを言い合うと」
Shiho「二枚目のときは私が一方的に怒られていたというか。これがまたカチンとくることを言うんですよね。それをまぁ真摯に受け止めてられない私もちょっと子供だったですけれども、まぁそういうところからちょっと勃発しまして(笑)」
千「でもそうやって三枚目のアルバムを作って。このアルバムがまた楽しい仕上がりになってますね」
横田「今度は前と違って決めごとをほとんどせずに、録り直しとか、いわゆるレコーディングだと悪いところをどんどん直すっていう作業するじゃないですか」
千「ここ気に入らないから、ここだけ二小節、とかね」
横田「それやってると、髪の毛だって、こっち側切ると、あ、こっちのほうがちょっと揃ってないなってだんだん短くなっていってマコトちゃんみたいになるってあるじゃないですか。それと一緒でね、レコーディングのとき悪いところを直していくときりがないんですよ。一番悪いとこが気になってる、で、その悪いとこ直す、次に悪いとこが気になるっていう。だから、今回それをやめて、そのほうが二人の持ってる持ち味っていうんですか、わがままな感じがよく出るんじゃないかと」
千「超アナログ派でコンピューターとかではなくて、ホントに人間の持ってる鼓動とかね、熱の部分から出来てるっていう感じがしますよね」
横田「ありがとうございます」
千「お二人ともどういう出会いで、このユニットを作るようになったのか、非常に興味深いんですけど」
Shiho「私も昔、弾き語りをやっていたんですよ、歌を始めた頃」
千「いくつぐらい?」
Shiho「えっと、19とか20ぐらいだったんですけど。一緒にライブハウスに出てた、一緒の日の出演者のかたがちょうど彼の友達で、その人とちょっと仲良くなって。じゃ、バンドやろうかって話になって、最初はギターがいないバンドで出てたんですけど、ちょっと次の回からギター誰か呼ばないってことになって、それで彼がやって来たんです。それが出会いでございます」
千「一緒に三枚アルバムを作って、横田さんという人はShihoさんから見て、どんなアーティストですか」
Shiho「もうホントにギターそのものっていうか」
千「ギター小僧(笑)」
Shiho「ギター人っていうか(笑)。ギター持ってなくてもギタリストっぽいでしょ(笑)?」
千「ええ。シルエットクイズでギタリストって」
横田「嬉しいですね(笑)」
千「ほら、ピックを使わないで弾くじゃないですか。指紋がないんじゃないかなって思うぐらい弦と指が一体化して、千手観音のように、ここらへんから手が出てるようなときありますもんね」
横田「確かにこっちの手は指紋がほとんどないです」
(Fried Prideライブ)
『YESTERDAY』『JUMPIN' JACK FLASH』
-CM-
千「お疲れさまでした!盛り上がりましたね」
Shiho「はい、ものすごく楽しかったです」
横田「楽しいですねー、人前で演奏するのって」
千「ホンットにライブのときは嬉しそうで楽しそうですよね」
横田「好きなんですよ、ライブ(笑)」
千「またお客さんから気をもらうってのもありますよね。六月に出た3rdアルバム『HEAT WAVE』の中から今日もたくさん演奏してくださいましたが、この他、ディープパープルの」
横田「♪チャッチャッチャ チャッチャッチャーン な感じの」
千「入ってますよね。ディズニーあり、バカラックあり、様々な曲が入ってますけど、オリジナルももちろん入ってるんですけど、これから取り上げてみたい曲とか、こんな曲をやってみたいっていうようなものありますか」
横田「もちろんオリジナルもなんですけど、スティービーの曲って好きなんですよね、彼女も好きで。あとやっぱりパープル、ツェッペリン、クイーン…」
千「(笑)。さっき確かクラシカルギタリストから、いきなりハードな方向になりましたもんね。ギターなら何でもござれと」
横田「そうですね、はい」
千「九月から東名阪ツアーがあります。東京はTOKYO FMの主催で10月1日、恵比寿ザ・ガーデンホールということで発売中です。大阪のほうはソールドアウトで、全国的にちょっと売り切れ間近ということなんですけど、まだのかたは急いで」
Shiho「是非是非いらしくてください」
千「これからどんな感じになっていきそうですか、どういうところ目指したいですか」
横田「今回の3rdアルバムですごく二人のいいところも悪いところもわかったので、それをもっともっと強く出したいなと(笑)」
千「Shihoさん、あとでちょっと私の楽屋来な、ぐらいの(笑)」
Shiho「そうですね。もっともっとあくが強い感じ、それでもしかしたら嫌われてしまうかもしれないけど、でもやっぱり個性ってそういうことだと思うので、もっと暑苦しく生きていきたいと思ってます(笑)」
千「お互いにね、思いっきりぶつけあってね。ライブも期待してますんで」
エンディングテーマは『いずこへ』
「衣装を電車に残して来たっていうのに非常に感銘を受けまして(笑)。(曲はまるでPIANISMか?と思うようなもの)今頃どこの駅でShihoさんの衣装はShihoさんを待ってるんでしょうか(笑)。そっちの衣装も次回見せてください」