Live Depot
 Every Thursday, PM8:00~ from TOKYO FM HALL
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Vol.119 2003/08/21 ON AIR (guest:中西KEIZO
「どうも!おぉっとっとぉ。こんばんは。今楽器にけつまずきそうになって、おぉっと。改めまして大江千里です。みなさん、ようこそー!そしてLive Depotを楽しみにしてくださってるラジオを聴いてるみなさんも一週間ぶりです。さて、あっという間に夏休みも後半戦ですけど、今度の日曜日は大阪で納涼千里天国WESTが開催されます。私事を頭からプロモしてしまいましたけども頑張りたいと思います」
(中西KEIZO登場)
千「久しぶりです!」
中西「お久しぶりです。どうもどうも。本当にお久しぶりで」
千「お互い会うのは何年ぶりくらいかな」
中西「何年ぶりでしょうね。4、5年ぶりとか、そんななりますか」
千「本当にそんな感じですね。今日はちょっと赤っぽいジャケットにチョーカーをして登場ですけど。圭三くんとは詞を書かせてもらったり雑誌で対談したり、プライベートでもいろんなところ遊びに行ったり。で、そのあとサンフランシスコへ行って…」
中西「行ってきましたよ。良かったですけどね」
千「そんな話もあとでたっぷり聞かせてください。ニューアルバム『遺伝子』が出て今忙しい最中だと思いますけども、その中からの曲も聴かせてくださると思います。今日はギター、ベース、三人によるステージです。では今日どんな感じになるのかFMを聴いてるみなさんに一言やる気を」
中西「かなり鼻息荒く、みなさんにじっくりと歌を聴いて頂きたいというふうに思っております」

-CM-

(中西KEIZOライブ)
『You & I』『Woman』
-CM-
千「セッションタイム!(千里さんのピアノ演奏)東京FMホールから生中継!Live Depot、今夜のゲストは中西KEIZO!ステージの下手にキーボードがあって、ここはトーク席にもなってんですけど、今日は番組始まって以来ですね、この近さで一緒にセッションするのは。ピアノの側に圭三くんが来てくれてですね。ちょっと一枚メールを紹介しますね。『圭三さんの歌声のイメージはグランドキャニオンの遠吠え』」
中西「オォーン(遠吠え)」
千「(笑)、ありがとうございます。『中西さんのように歌えたらどんなに気持ちがいいだろう。『道』をリクエストします。くじけそうなときにこの曲を聴いてると前を向いて歩こうという気持ちになる』という」
中西「一緒に作らせて頂いて。詞はもう、それこそ本当に、それが4、5年とか前になりますけどね」
千「この歌にまつわるエピソードいっぱいありますけど」
中西「そうですね(笑)」
千「何はともあれ、この曲、一緒に演奏しましょうか」
(セッション)
中西圭三『道』(千里さんのピアノのみの演奏で中西さんが切々と感情を込めて歌ってました)

中西「なんか、うん。ますます、今だから感じる詞の深さというかね、そういうものもあったりして」
千「これは圭三くんの中から出た詞で。道を歩いてたんですよ、二人でね。夜、おぉーって会ったんだよね。で、ちょっとそのあとぐらいに、ちょっと一緒にコラボやらないかっていう話になって、ファミリーレストランで二人でコーヒー一杯で」
中西「アンナミラーズで(笑)」
千「アンナミラーズで。もう一杯しゃがんでもらい…、いやいや、そんなことじゃなくてですね(笑)。あれは粘りましたね」
中西「いやでも本当にそのときにあっという間に、こうくるじゃん、こうくるじゃんってバーって書き始めましたよね、千里さん」
千「あ、そうそう。もうだってあのときはね、なんか圭三くんも人生の岐路にいて、でもなんかすごく話を聞いてるといろんなことが整理されてるっていうか、次に向かう気持ちがすごい強かったね」
中西「そこをとっても本当に大きく深く拾ってくれてね。いいですね。大事にして歌っていきたいと思います」
千「僕もジーンとしてしまいました。なんか自画自賛ですね、僕ね(笑)。ところで圭三くんはニューアルバム出ました。『遺伝子』です。これはすごいですね。半分書き下ろしで半分はセルフカバーで。なんか門戸がポーンと開いて」
中西「うん。自分の原点を探るっていうかね。十何年かやってくると歌う衝動とか、どこにそういう気持ちがあってどこに向かおうとして始めたのかなってことを、もう一回ね、ちゃんと捕まえていきたいなぁっていう気持ちがあって」
千「自分が書いてきて人に愛された曲っていうのももちろん今の気持ちで歌っていくし」
中西「これから先もこういう曲書いていきたいなっていうね。最近僕も詞も書き始めたりなんかしてね。詞ってやっぱりおっきいですね。言葉って本当におっきいです。言霊っていいますけど」
千「いや、僕は詞を書く人だと思ってた。なんかポロッと、あーそれ、ちょっとちょっと待ってってテープを回したいような(笑)。自分の曲に使っちゃダメ?みたいな(笑)。だから今回のアルバムはなんか、ようやくその、原点って言ってたけど一巡して、またなんか圭三くんの…」
中西「歌好きなんだなっていうのはね、もう本当に根っこから元々そうなんですけど、そこをもう一回確認しつつね。日本の歌っていうのを作っていけたらいいなと思いますね。そういう時代だからこそ」
千「なるほどね。今回アーティスト名の表記が中西は漢字なんですけど圭三がKEIZO、これは今回だけなんですか」
中西「特にここからスタートということでね。気持ちを新たにという部分で。和と洋の融合っていうんですか、やってきたことを否定する気持ちもないんだけど」
千「じゃ中西KEIZO(ちょっと英語っぽい読み方で)」
中西「(笑)、なんか不思議な感じがしたんですけど」
千「違いましたかね(笑)」
中西「ちょっとドキッとする部分もありますけど、そういう思いっていうか、そこは伝えていきたいなっていうところで、そういうふうにさせてもらいましたけど」
千「『遺伝子』について語ると、ルーツっていうのは、中西圭三のDNAに色濃くあるエッセンスっていうのはどこらへんなんですかね」
中西「何でしょうね。僕らの時代ってポップ、歌謡曲というものがね、やっぱり根強く、巷からたくさん流れてきて」
千「南沙織、天地真理…」
中西「そうそう、フィンガー5。一杯そういうの聴いて育ってますからね。とにかくそういう…」
千「ちょっと今、微妙に時代の差が出ましたね(笑)」
中西「(笑)、あ、そうですか」
千「ちょっと3〜4年ぐらいね。敏感に感じながら拾ってしまいましたけど(笑)」
中西「でも、そういう歌の良さ、そこを感じてきましたけどね」
千「ポケピだっけ?」
中西「ブラビ」
千「ブラビだったっけ、すいません(笑)。『タイミング』、あの曲なんかも懐かしさと普遍的な部分と、あとキャッチーな時代の要素とね」
中西「詞も生きる勇気みたいなのがその中にメッセージがちゃんと入ってましたね。森さん、素晴らしい詞でした、あれも」
千「じゃ、これからなんか、例えばああいうはじけた曲とかっていうのも自分で詞の部分も書いていったり」
中西「そうですね。そこはもうヤンチャにっていう部分はとっても大事にしていきたいですよ、自分の色としても」
千「ヤンチャです、ヒゲ生やしてますけど。『圭三さんに質問!何年か前に圭三さんが話していたんですが、実家に帰ると朝からすき焼きの大歓迎は今でも続いてるんですか』。本当ですか、それは」
中西「(笑)、そうなんですよ。一日、二日しかいないからね、もう本当にいる間にできる限り食べさせようって感じで」
千「朝からってすごくない?」
中西「朝からグツグツ煮えててね(笑)。何だよ、それっていう感じで(笑)。横に海老フライもですね。オイオイ(笑)」
千「気合い入ってますね。酢の物とか、そういう世界じゃないんですね」
中西「そうじゃないんですよ。高校ぐらいのとき食べてた好きだったものを並べてくるわけです。そこで止まってますからね(笑)」
千「(笑)。お母さん、いいね(笑)」
中西「お前、これ好きだったろうみたいな感じでね。今じゃもういいよ、いくら何でもそれはっていう(笑)」
千「でもやっぱり食べちゃうんでしょ?」
中西「食べちゃいますね。おかげさまでこんな(笑)」(確かに以前に比べ少々ふくよかになった圭三さん(^_^;)
千「いやいや(笑)。いい話ですよ、これはね。最近は結構カーマニア、ま、昔から車好きだけど、なんかウィンカーが壊れたって話を聞いたんですけど」
中西「あぁ(笑)、古い車でね、1957年なんていうめちゃめちゃアンティークなんですよ。走ってるとチキチキマシンみたいな感じで(笑)」
千「(笑)。それ、高速走るの?」
中西「高速走ってもホイールがクルンクルンクルンクルンみたいな感じで」
千「それ、気をつけて」
中西「本当に、ウィンカーがつかないとかクラクション鳴りっぱなしとかね。鳴りっぱなし、怖いですよ。ものすごい怒ってる人みたいですからね」
千「後ろから、ウラッウラッウラッ」
中西「すいません、すいません、みたいな(笑)。笑いながら怒ってる人(笑)」
千「じゃウィンカーがあがったときは手旗で」
中西「そうそうそう。ちょうどまだ右はついてるんで左だけ、こうやって出せるんですけど、右はこうやってやんなきゃいけないですからね。直角に。これ、結構格好悪いなって感じで」
千「で、パッと見たら、あ、中西圭三だ、って(笑)」

(中西圭三ライブ)
『時よ』『NEW WAY』『十六夜の月』
-CM-
千「お疲れさまでした」
中西「どうもありがとうございました。気持ち良かった。どうもありがとう」
千「今日、後ろの壁に映し出される照明と、遺跡の前で、外で歌ってるようなね。月も出てたし、最後ね」
中西「月も出てね。ありがとうございました」
千「ところで昨日出たニューアルバム、今日も一杯歌ってくれましたけども、『遺伝子』、レコーディングはどうでした?」
中西「10人のアレンジャーの方々と10曲、十人十色ですね」
千「あ、ありがとうございます(笑)。青柳誠さんとも」
中西「うん。さっきの『You & I』をジャズワルツみたいな世界にしたくて。青柳さんとはライブでもよく一緒させて頂いてまして、その中で見つけてたリズムなんですけど、なんかオリジナルの形もすごく良かったんだけど、あのリズムを発見して、これ、メロディに合ってんなって感じがすごくしていて、いつか形に残したいなって思ってたんですよね」
千「自分でセルフカバーするっていうのは自分の曲だけに難しい部分もあったりするじゃないですか」
中西「そういう意味では記憶っていうのがみなさんの中に色濃くあったりもしてくれてるものだと思うので、そこは大事にしつつ、でも今の感覚でどうやって遺伝子、っていうか濃いところを残しながら新しい血を入れていけるのかなっていうのが大きなテーマでした」
千「自分の遺伝詞を解き明かしたところで次ですけど、これからどんな方向で活動を?ライブとか…」
中西「とってもライブ大好きで、歌が大好きでっていうことですから、そこを基本にして心の中で感じられること、特に日本の歌ってことについて今ちょっと深く思ってるところがあるので、そういう近くで、側で歌える歌を作っていければいいなと思ってますけど」
千「なんか広いお寺とか月が見える場所とか」
中西「あ、いいですよね」
千「そういうところとかでも聴いてみたいですけども。楽しみですね。また番組に遊びにきてください」
エンディングテーマは『太陽の子』
「僕は友達だっていうのもあるし、ミュージシャン同士としても非常に尊敬してるんで、圭三くんに曲を作りたいなと思って。太陽の光をサンサンと受けて育ってて、自分で気づかないうちに周りに太陽を、周りをハッピーにしてくれるっていう、そういうイメージで『太陽の子』という曲を聴いて頂きました」