ポカリスエットLive Depot
 Every Thursday, PM8:00〜 from TOKYO FM HALL
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Vol.12 2001/06/21 ON AIR (guest:椎名純平)
「こんばんは!大江千里です!ライブデポへようこそ!今日も55分間楽しんでください。梅雨を吹き飛ばしましょう」
 (椎名純平登場)
椎名「うぃーっす!こんばんは。どうも〜」
千「あー、こんばんは。真ん中行きましょうか。気を遣って僕にアクセスしてくれましたけど」
椎名「あー(笑)」
千「ニットがすっかり定番というか、色んなところで見ますけど」
椎名「もうかれこれ3カ月ぐらいかぶりっぱなしなんですけど。なので、あまり近づいていただかれると、ちょっと香りの方が…フェロモンの方が出ますけれど何とぞ勘弁くださいという感じなんですけど(笑)」
千「(笑)今日はいつものミュージシャンの仲間の人たちと一緒に。結構人数いるんですよね」
椎名「自分も含めて6人いるんですけど」
千「今日の意気込みというか会場の雰囲気はいかがですか?」
椎名「いやーすごく、なんて言うんだろう…座っていらっしゃって」
千「固いですね、まだ(笑)」
椎名「ちょっとね、ドキドキするんですけど(笑)。いつもはみなさん立ってるところに慣れてるもんですから」
千「みんな立ってくださいね。梅雨の合間に盛り上がっていきましょうよ(笑)」
-CM-

(椎名純平ライブ)

『Mercy Mercy Me 〜 What's Going On』(メドレー)『未来』
(フューチャープロスペクト)

-CM-

千「東京FMホールから公開生放送でお送りしてます大江千里のライブデポ、僕もキーボードに向かいました。ということはセッションタイム!」
 (千里さんのピアノ演奏) 
千「今待ってる間、愛車の話になったんだけどね」
椎名「同じ車だったんですね」
千「可愛いよね〜(笑)。さて、今日のセッション曲、7人でやるんですけど、これは名曲中の名曲……」
椎名「名曲中の名曲ですね。時代を超えますよね」
(セッション)
Beatles『Don't Let Me Down』
 2人のツインキーボードとツインボーカル。

千「なんか久々にこのビートルズの名曲を家で聴いてみたんだけど。最初、椎名さんのリハーサルのテープをいただいてて、ビートルズを聴くと、ビートルズはこういう感じをやりたかったのかなって。椎名さんの方のね」
椎名「そんな、もうとんでもないです」
千「そういう箇所がいくつもあったんですよね、すごいビックリしたんですけど。今日のセッションナンバー『Don't Let Me Down』、ビートルズの曲でちょっぴり意外な気もしますけどね」
椎名「そうですね。何だろ、とにかく単純に好きなんですよ。そもそも俺自身があまり黒人だから聴く、白人だから聴かない、という感じではないんですね。それもあるんですけど、ビートルズは悔しいけど好きですよね、どうしようもなく」
千「なんか楽しそうですよね」
椎名「そうですよね。何なんですかね、あれは」
千「今、ジャンルで音楽を聴くわけじゃないっていう話が出てましたけど、オールランドで?」
椎名「そうですね。あーでも、やっぱり黒人音楽が多いですけどね。ヒップホップだったりソウルといわれる音楽とか。最近、昔の人がやっていたことがものすごく好きなんですね、上手く言えないですけど」
千「テクニックもそうだけど、伝えたいことがストレートに伝わってくるっていうか」
椎名「そうですね、シンプルで」
千「昔、大学で軽音の時に『What's Going On』を先輩に入ったばかりの頃にやれ!と。俺らのバンドでボーカルとピアノをやれと。でも、フェイクができなくて(笑)。すごく難しいなっていうジレンマがあって。明らかにバックグラウンドが違うじゃないですか」
椎名「そうですよね」
千「そういう曲を自然にやるのっていうか、入り方のコツというか」
椎名「マービン・ゲイとか好きなんですよ、すごく憧れの人なんですけど。何つったらいいんだろ、真似をしようとは思わなかったんですよね。自分がやりやすいようにやろうと思って。どんなに好きでも『What's Going On』の作者ではないし、マービン・ゲイではないし。歌ってる人の気持ちだったり好きな歌い方だったり、日本人としてというか、あまり無理をしないように。体壊しちゃうんで(笑)」
千「(笑)体壊しちゃう」
椎名「無理しないで頑張ってます」
千「詞の部分はどうですか。日本語にこだわっているというふうに。英語が1個も出てこないじゃないですか」
椎名「俺があまり英語わかんないから意味わかんないっていうのももちろんあるんですけど、たとえば『無情』って漢字で書いてあったときイメージが広がるじゃないですか、日本人だと。そういう感じが好きなんですよね。アン・ルイスを思い出したりする人もいたりとか(笑)。いろいろじゃないですか」
千「(笑)いいですね。今、ほのかに笑いが」
椎名「ほんとはここドカーンと来てほしいなと(笑)」
千「ドカーンといきましょうよ(笑)」
椎名「そういう豊かなイメージがあるじゃないですか。そういうところが日本語が最近好きで大事にしようかなと思ってます」
千「練習しているときとかも、みんな、そこさー、じゃ、リピートでさぁー、とか、英語混ぜるじゃないですか」
椎名「英語混ぜたヤツは蹴り飛ばしますね。ここは繰り返すから、低い方の弦楽器とか、おまえーとか」
千「戦時中の野球みたいな(笑)」
椎名「打楽器のあなたーとか」
千「あなたね。ユーとか言わないわけですね」
椎名「絶対言えないですね」
千「最近、日本語が乱れてるっていうか、僕もさっき『番組の動画が見れます』とか言ってたけど、こういうのも『見られます』ってちゃんと言わなきゃね」
椎名「そうですね。ら抜き言葉だけはみなさん、無意識にされてる方、今日から気にしてみてください。それだけは言いたいです(笑)」

(椎名純平ライブ)
『逃げろ』『指』
--CM--
千「ニットをかぶられてて、額のあたりにじんわり汗が」
椎名「そうですね(笑)。中は戦場です。汗と匂いと、色んなものが戦ってます」
千「これが3日ぐらいするといい感じにね(笑)。昨日、新曲『未来』が出たばかりですが、7月18日には待望のファーストアルバムが」
椎名「(会場の拍手に)ありがとうございます。拍手をしたってことは、みなさん、期待してます、是非」
千「本日の2万人の観客が(笑)」
椎名「2万人てこれくらいなんだ(笑)」
千「タイトルがその名も『椎名純平』」
椎名「はい、そのままです。これ話すと3時間ぐらいかかるんですけど(笑)。そこを簡単に話すと昔からこんなアルバムを作りたいなと構想を練ってたんですけど、その頃からタイトルは『椎名純平』にしようとずっと思っていて、結局それを通させてもらったって感じなんですけど」
千「『世界』とか『指』とか漢字のインパクトのある曲が並んでて、そのアルバムが『椎名純平』っていうね」
椎名「(笑)今時ない感じですよね」
千「逆にインパクトありますよね」
椎名「そうですかね。自分をすごくアルバムで表現できたなって思ったんでつけたんですけど。どうだろ、インパクトあるといいな」
千「内容的にもかなり今までの自分の…」
椎名「どっちかっていうと3年ぐらい前にしていたしょぼい恋愛話が曲の中心になってるんですけど」
千「8月末から東京、大阪、名古屋でライブがありますけど、東京は9月7日。場所はしば…すみません…渋谷って言おうとして、しばやって。どこなんだよ、それ(笑)。渋谷のクラブクアトロ」
椎名「クアトロぐらいのでかさは一番好きなんですよ」
千「一段上がってて包み込むような感じで、盛り上がっても、いい感じですもんね」
椎名「あまりでかすぎず、ちょっと柱が邪魔なぐらいで」
千「じゃ、柱からこういうふうに…」
椎名「はい、垣間見ていただきたい感じです(笑)」
最後のエンディング曲のタイトルは『苔』。
「僕は今、日本家屋に住んでて、廊下から見える庭にちょうど今の時期雨が多いんでね、スギゴケがポツポツ出てきてて、すごく嬉しそうなんですね。昼間ニュースで沖縄でもう梅雨明けですって言ってて、いいなーなんて見ながら、もう少し東京は雨で苔も元気だし、まどろんだ梅雨を楽しもうと思ったんですけど、その思いと彼と今日話したことをくっつけて曲にしてみました」