Live Depot
 Every Thursday, PM8:00〜 from TOKYO FM HALL
 http://www.tfm.co.jp/senri/


Vol.122 2003/09/11 ON AIR (guest:夏川りみ
「こんばんは、大江千里です。ようこそ。ラジオ聴いてるみなさんも一週間のご無沙汰です。今週も超満員のこのTFMホールから素晴らしいライブステージをお届けする大江千里のLive Depotです。早速、今夜のゲストもスタンバっております。一年ぶりの二度目のこの番組への登場です。夏川りみさんでーす。どうぞ!」
(夏川りみ登場)
夏川「こんばんはー」
千「よろしくお願いします。うわー、鮮やかな青の。チャイナドレスですか」
夏川「チャイナみたいになってますね」
千「チョウチョの模様がね。これ、オリジナルで作ったんですか」
夏川「作ってもらいました」
千「いやー、いいっすね」
夏川「ありがとうございます」
千「去年は初めてのフルアルバムが出た直後にこの番組に登場してもらいましたけど。あれからずっと歌いっぱなしという話を聞きましたけど」
夏川「おかげさまで毎日、全国あちこち飛び回らせて…」
千「紅白歌合戦も!」
夏川「あ、そうなんです。ありがとうございます」
千「忙しい中来てもらいましたけど。でもパワーの源っていうのはライブだったりするんですか」
夏川「そうですね。やっぱり大好きな歌を歌えることですかね」
千「おいしいもの食べてますか」
夏川「食べてます。普通、忙しくなったらだんだん痩せてくるじゃないですか。私の場合、忙しくなるほど横に大きくなるんです(笑)」
千「横にってそんな(笑)。頭から自虐ギャグ(笑)。今日はピアノの醍醐ひろみさん、去年も来てくれましたけど、彼女と、そしてなんとすごいです、ギターは吉川忠英さんです。そして、りみさんのトリオでじっくりと55分間お送りしましょうね。番組を聴いてるみなさんに一言りみさんからメッセージを」
夏川「みなさんに少しでも沖縄の風を感じて頂けたらいいなぁと思います」
千「今日は三線も弾いてくださるそうですよ」

-CM-

(夏川りみライブ)
『芭蕉布』『島々清しゃ』
-CM-
千「セッションタイム!(千里さんのピアノ演奏は『涙そうそう』のメロディ。バックに口笛が聴こえてくる)東京FMホールから生中継、大江千里のLive Depot、今日のゲストは夏川りみさんでーす!」
夏川「よろしくお願いします」
千「そしてアコースティックギター、吉川忠英!」
吉川「こんばんは」
千「今の口笛は忠英さんです(笑)。中央に夏川さんがスタンドマイクの前に立っていて、そしてアコースティックピアノがありますけど、その前に僕が座りまして今日はトリオで。こんな曲をお送りしようかと思います。
(セッション)
キャロル・キング『It's Too Late』
(ピアノとギターだけのシンプルな演奏に夏川さんのボーカル。夏川さんの声は艶っぽくて洋楽にもぴったり)

千「キャロル・キングの『It's Too Late』。最近コンサートとかで、こういう洋楽を歌うコーナーがあるっていうふうに…」
夏川「最近でもないんですけど、忠英さんがいらっしゃるときは一曲やってみようか、みたいな感じで。キャロル・キングやったりカーペンターズをやったりっていうのはたまにあったりしますね」
千「また、日本語の曲と違って味わい深いですね」
夏川「好きなんですよね。英語はよく分からないんですけど、なんかこう歌いたくなる(笑)」
千「セリーヌ・ディオンね。(前回出演されたときのセッション曲はセリーヌ・ディオン)あの曲も気持ち良かったですもんね」
夏川「気持ち良かったですね、はい」
千「子守唄のコーナーもあるそうなんですけど」
夏川「子守唄のコーナーというよりかは、私が歌わせて頂いてる曲の中に二曲ほど子守唄があるもので」
千「『童神』でしたっけ?」
夏川「『童神』、あと『ファムレウタ』っていうタイトルで。それは私の生まれた石垣島の方言で子守唄という意味があるんですが」
千「ご自身で子守唄を好んで歌われるっていうのは何か理由があるんですか」
夏川「なんかねー、私はどっちかっていうと楽しい曲も好きなんですけど。しっとりとした感じの曲が歌ってみて自分でも、あ、好きなんだなーって分かって。だから、お客さんのほうは結構シーンとしてる感じだから、今日なんかもそうじゃないですか、例えば咳をしたくても我慢してる、みたいな(笑)。そういうの我慢しなくていいよー、みたいな(笑)。それでお客さんにも、気持ち良くなって眠りたくなったら眠っていいからさぁーって言ったらホントに寝てるかたとか(笑)、中にはいたりもするんですよ(笑)」
千「せっかくコンサート行って(笑)。まぁ、それも癒しかもしれないですけど。自分で聴いて育った子守唄とかあるんですか。前、『津軽海峡冬景色』を歌ったとか…」
夏川「そうなんですよ。物心つく前にそれを歌ってたらしいんですが。特に私が母親に歌ってもらった子守唄、憶えてるかっていうと憶えてなくて。でも、おばあちゃんが私をよくみてくれてたみたいで、おばあちゃんはよく歌を歌ってたみたいですね」
千「じゃあ古謝さんの作った『童神』っていうのはまさにおばあちゃんになったときにできた曲ですからね」
夏川「ねー、そうなんですよ」
千「前回来て頂いたときには振りが付いてるじゃないですか」
夏川「そうそう、そうなんです。今回もあの振りはずっと、どこのステージに行っても」
千「子供を抱く…。あれがドキーッとするんですよね」
夏川「でも会場にも赤ちゃん抱っこされてるかたとかいらっしゃるとすると、私が揺れてるとお母さんも揺れるから、そうすると子供が寝てるみたいんですよね」
千「なるほど。まさに癒しのコンサートですね。この夏も連日コンサート、コンサートで結構忙しかったみたいですけど、印象に残ったエピソードとかありますか。なんか聴いたんですけど、大阪万博公園でBEGINとかOrange Pekoeとか出てるコンサートで、ちょっとお酒が入られたって。そのあとでしたっけ?」
夏川「前です、前の日に(笑)。前ノリだったんです。前日に大阪に入ってて。で、BEGINもいるしKiroroもいるし、じゃ、ちょっと軽ーく飲みに行くかってBEGINのピアノの等が言うんですよ。あーじゃ行ってみるかぁーって言ったら、これが少しどころじゃなく、かなり深い飲みに入ってしまって」
千「どれぐらい飲んだんですか」
夏川「私だけが飲み過ぎちゃって。わぁどうしようって言うぐらい。これ以上飲めない、入らないっていうぐらい(笑)」
千「相当飲んだんですね。大丈夫でした?野外で。照りつけてて」
夏川「大丈夫でした。次の日、スタッフのみなさんに昨日はすいませんでしたって謝って(笑)」
(余談ですが、この大阪万博公園でのライブに私は行ってましたが、そんなに前日飲んだという雰囲気はまったくなかったです(笑))
千「(笑)。テンション高かったんじゃないですか。去年この番組に来てくれたときに、ライブで心掛けてることって何ですかって質問したと思うんですけど、そのときになんて答えたか憶えてます?」
夏川「ライブで心掛けてること?」
千「どういうこと気にしながらライブやってますかって聞いたんですよ」
夏川「去年?えー何だろうな」
千「(ちょっと焦ってる雰囲気のりみさんに)迷路に入り込んだような。一瞬僕がいじめてるような(笑)」
夏川「言葉ひとつひとつ相手に手渡しするように丁寧に歌う…」
千「そうそう。クイズ番組じゃないんですから(笑)。みのもんたさんじゃないですから(笑)。なんかね、客席で無反応のように静かなときでも、お客さんを怖がらないで伝えていくんだってことをおっしゃってました」
夏川「はいはい、最近もそうなんですけど、例えばシラーっとしてるときがあるとするじゃないですか」
千「あ、こちらから見るとね。感動してるんだけど、あまり顔に出ないお客さんね」
夏川「そうなんですよ。怒ってるのかなとたまに思ったりもするぐらい。でもね、やっぱり一人とか、この人をとりあえず今日はニコってする顔見てみたいなとか、とりあえず決めたりするんですよ」
千「特に無表情の人を」
夏川「そうなんです。絶対多分笑わないだろうって人を見つけて、チラッとか目を合わせるとニコッと笑ったりするんですよ(笑)。そのときによし!とか思って(笑)」
千「かなり舞台度胸ありますね。『今年やった一番夏らしいことは何でしょうか』」
夏川「んーとね、私、石垣島出身なんですけど、久しぶりに石垣の海に行ったんですよ。で、私泳げないんですけども…」
千「あ、泳げないんですか」
夏川「はい、浮き輪買ってから(笑)、石垣の海に入って」
千「沖縄出身で浮き輪買って」
夏川「そう。母親とね。十何年ぶりに沈む夕日をこう…」
千「あ、自分が沈んだんじゃなくて(笑)。夕日見ながら浮き輪で」
夏川「(笑)、そうなんです。母はずっと石垣に今でもいるんですけど沈む夕日見たことないんです」
千「泳げない娘と夕日を見たことがない母親(笑)」
夏川「すごいキレイだねーと言いながら。しかも石垣っていうのがね、海ね、夏っていったら一番最初に思い出しました」
千「灯台下暗し、じゃないですけど。今年の夏は忙しかったけど、そういう故郷の再発見というか、いい夏でしたね」

(夏川りみライブ)
『鳥よ』『童神〜ヤマトグチ〜』『涙そうそう』
-CM-
千「お疲れさまでした!今の心境はいかがですか」
夏川「すごく気持ち良く歌えたんですけど。聴いてくださるみなさんが、ホントにふーんって感じでうなずいて聴いてくださるかたもいらっしゃって、あーいいお客さまだなーって思いながら歌わせて頂くことができたんで嬉しかったです」
千「良かったです。りみさんは先月末に新曲、今日も歌ってくれましたけど『鳥よ』が出たばかりで。そしてすごいですね、新曲ラッシュで。来週9月26日にニューシングルの『童神』、さっきもちょっと話に出てましたけどネーネーズの古謝さんがお孫さんが生まれたときに…」
夏川「そうなんですよ」
千「その気持ちを作詞されたという」
夏川「だから本当に優しい気持ちになれるんですよ」
千「今そういう歌聴きたいっていうのありますよね。世の中こう殺伐とすること多いですからね。そして10月22日にはミニアルバム、その名も『子守唄』っていう『ファムレウタ』出ますね。これも聴きたいですけど。最近ちょっと聞いた話によると沖縄県人会みたいな飲み会やってるって」
夏川「やってるんですけど、ここ二年ぐらいできてないんですよ。私が幹事なんですけど」
千「幹事?どういうメンバーなんですか」
夏川「KiroroとかBEGINとか、あとはこれから多分くるだろうっていうDA PUMPのメンバーとか、あとガレッジセールさんとか、いろいろ。沖縄のかた、今すごい多いじゃないですか。こないだ渡嘉敷さんが俺たちみたいな先輩もいるんだから忘れるなよって」
千「そのすべてを仕切ってる幹事が夏川さん?」
夏川「私とあとBEGINのピアノの等さんと。まだ二回しかできてなくて、二年ぐらいあけてしまって。だから10月には絶対みんなやろうねって約束を一応してるんですね」
千「一緒に歌ったりすると面白そうな気もしますけど。次回この番組に来てくれたときに、その報告を聞きたいと思います。忘れんようにしときますんでね。さてライブが続きますけど、明後日13日は奈良、そして14日が名古屋、15日が東京戻ってきて渋谷のBunkamuraでKiroroと」
夏川「そうなんです。楽しみです」
千「ほとんど毎日歌ってるんですね」
夏川「毎日歌ってます」
千「『涙そうそう』が80万ヒットして紅白出てコンサートで伝えて、その喜びに満ちてると思いますけど、これからの夏川りみってどんなものに挑戦していきたいですか」
夏川「大好きな生まれ育った沖縄のメロディだったり、歌詞の中に沖縄思い出させるような言葉が入ってたり、そういう歌を歌っていきたいなっていうのはありますね」
千「楽しみですね。これからいろんなことができそうでね」
夏川「三線も少しずつ憶えてきたんで作曲とかもできたらいいなーって思ったり」
千「あと泳ぎの練習もね。浮き輪から離れて」
夏川「そうですね(笑)。時間を見つけてから(笑)」
エンディングテーマは『夏川アンリミテッド』
「暦では秋ですけど、この夏の終わりの一瞬に、こうカッと夏が、あー終わるんだなって瞬間、この瞬間が無限に広がる様子を夏川さんのこう広がってる可能性になぞって作ってみました」