Live Depot
Every Thursday, PM8:00〜 from TOKYO FM HALL
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Vol.136 2003/12/18 ON AIR (guest:清貴
「こんばんは、大江千里です。会場にお越し頂いたみなさん、ようこそ。そしてラジオを聴いてるみなさんもこんばんは。もうクリスマスが間近ですけど今夜は爽やか且つソウルフルな歌声をお届けしたいと思います。デビュー四年目に突入、清貴さんです。どうぞ!」
(清貴登場)
清貴「よろしくお願いしまーす」
千「よろしくお願いします。今日は白の、皮ですね、これは。かっこいいですね」
清貴「いえ。(千里さんに対して)もうかっこいいじゃないですか」
千「あ、私もタイをしめてしまいましたけど。簡単な紹介をさせて下さい。清貴さんは2000年の秋にデビュー、そしてこれまでにアルバム二枚をリリースされて先日10ヶ月ぶりに7枚目のシングルが出ました。こないだ仙台に行ってたという…」
清貴「今日いましたね、仙台に」
千「仙台から来てくれてますね、会場にも来て下さってます。あ、二列目にいらっしゃいますけど。お母さんとかにも会われたんですか」
清貴「いや、親には会ってないですね」
千「なかなか、その時間も」
清貴「まぁライブでこの間帰ったときにちょっと楽屋で会ったぐらいで」
千「充電になりますか」
清貴「地元帰るとホッとしますよね」
千「ところでデビュー四年目、歌を歌うことで変わった部分ってありますか」
清貴「デビュー当時は言葉を伝えたいっていうより歌いたいという気持ちが強かったんですけど、最近は日本語の歌詞っていうのにすごい興味があって、それをもっと伝えたいと」
千「じゃあFMをお聴きのみなさんに今日の意気込みを、やる気をどうぞ」
清貴「今日はちょっとアコギにも挑戦するんで緊張してるんですけど頑張ります」
(清貴ライブ)
『Dear Friend』『VANISHING』
-CM-
千「大江千里のLive Depot、セッションタイム!(ピアノ演奏は『サンタが町にやってくる』)東京FMホール、今夜のゲストは清貴!ステージセンターの椅子に清貴さんは座っています。そして僕、大江千里はキーボードに座りました。そして今日はギターの佐藤誠さん、この三人でお送りしたいと思いますけど。高橋真梨子さんの曲、これは好きな曲なんですか」
清貴「うちの親がすごく好きで」
(セッション)
高橋真梨子『ごめんね』(千里さんのピアノと佐藤誠さんのギターの演奏に合わせて清貴さんが歌っています

千「この渋い染み渡る、この季節、クリスマスがきたりお正月がきたり、なんかこう家族でギュッと一緒にいたいときに独り身に染みるような選曲、どうしたの?っていう…」
清貴「独り身なんですか」
千「そんな余計なこと言わんでいいんです」
清貴「僕も独り身なんですけど」
千「あ、そうですか。Yeahー。何がYeahやねん(笑)。お母さんがソウルが好きだったんですか」
清貴「昔からスティービーとか好きでしたね」
千「じゃ前掛けしてキュウリの酢の物とかトントントンってやりながら」
清貴「やりながら、そういうの歌ったりとか」
千「それでお母さんがこの『ごめんね』っていうのも歌われたり?」
清貴「カラオケで一回うちの親がこれを歌ってて、すごい感動して」
千「カラオケに親子で行くわけですか。お母さんがマイクで熱唱してるのを聴いて。過ちを…」
清貴「どんな過ちをしたのか、みたいな」
千「(笑)。音楽にはまった入り口っていうのはいくつぐらいなんですか。高校時分ですか」
清貴「ちっちゃい頃から歌は好きで。童謡とかを歌ったりとか」
千「どんな童謡を?」
清貴「『赤とんぼ』とか。(会場の笑い声に)なぜ笑いが起きるんですかね」
千「マライアばりに歌うんですかね。♪夕焼けこやけのぉぉぉ〜 僕できないんですけど」
清貴「♪夕焼けぇぇぇこやけぇぇぇの赤とんぼぉぉぉぉ(←マライア風に) とかそういう感じ」
千「うわぁ。いきなりこんなちっちゃい子供に砂場でこんなの歌われてはビックリしますけど(笑)。お母さんがソウル好きで、そういうのを歌い初めて。高校の頃は宅録して…」
清貴「自分でHDレコーダーみたいなの買ってパソコンと買って。ボーイズIIメンとかマライアとか自分で何声も重ねて一人ボーイズIIメンみたいな感じで歌ってたりとか」
千「一人ボーイズIIメン(笑)、いいですね。清貴さんが惹かれるソウルミュージックの魅力っていうのはどんなところにあるんですかね」
清貴「やっぱりソウルですよね。魂が歌ってる感じとか。向こうの黒人音楽の原点のゴスペルだったりとか黒人霊歌っていうのはすごく歌に意味があるじゃないですか」
千「歴史があって、そこから這い上がってくるっていう、その強さと切なさと…」
清貴「それが歌声からもろに伝わってきて。ゴスペルとかあのへんからはまりましたね」
千「聴いて耳から覚えて」
清貴「このフレーズどうやってやるんだろうって自分で鍵盤でやってみたりとか。昔はそういうので黒人の歌い回しとか、そういうのができるのが楽しくて、ある意味テクニック思考もあったんですよね。ボーイズIIメンの曲とか片っ端から四小節ずつ切り取って、この四小節を完璧に歌うとかテレコに録音したりとか」
千「ものすごい努力というか積み重ねがやっぱり現在にね」
清貴「オタクでしたね。例えばスティービーのワンフレーズあるとして、そのワンフレーズだけをMDに録音するんですよ。そのワンフレーズとまた別の曲のワンフレーズを全部一つのMDにつなげて200トラックぐらい作って」
千「200トラック(笑)。バチバチバチ打ち込んで?」
清貴「普通にMDに録ってつなげて。それぐらいオタクでしたね、ある意味、昔は。最近は逆にあんまりそういう歌い回しとかをやんないっていうか日本語を伝えたいっていう気持ちがすごい強いんで」
千「自分で歌詞を書いて自分の気持ちを声で表現するとき…」
清貴「邪魔になるときもあるじゃないですか、歌い過ぎちゃったりとかすると」
(清貴ライブ)
『The Only One』『Just for you』『歩幅』
千「ライブのあとの気持ちを聞きたいと思いますけど。スッキリしました?」
清貴「楽しかったですね。手拍子とかもしてもらって」
千「手拍子がきたときにあったかい雰囲気になって顔がニコッて感じでね」
清貴「すぐ顔に出る人なんで、はい」
千「(笑)。そんな中先日新曲出ました。この三曲の一曲ずつ率直な気持ちみたいなのありますか」
清貴「一曲ずつというか今回のマキシは本当にこれが自分ですっていうふうに言えるぐらい今の自分をストレートに表現できたかなという」
千「自分は自分で世界に一人しかいないぞっていう気持ちだったり、なかなか相手に対して素直に伝えられない気持ちがあったり…」
清貴「自分は元々すごい自分の殻に閉じこもる性格というか、なかなかうまく自分の気持ちを人に言えなかったりしてたんで、でも最近すごいいい出会いがたくさんあって。自分の中でかっこいいな、素敵だなって思う人がたくさんいて。そういう人たちに会って初めて自分の気持ちをすごく素直に話せて分かりあえた喜びっていうか、すごく幸せだなって思って。そういう気持ちを曲にしたいなと思って今回作ったんですけど」
千「アルバムはどんな感じになりそうですかね」
清貴「わりとファーストはR&B色が強かったりしたんですけど、だんだん歌詞を大事にした音楽に変わっていくような気がするんですけど」
千「人と出会ったりライブで盛り上がったりする瞬間があるとどんどん歌いたいことというのが変わってくるし、中にあっても出てこなかったものが押し出されるような感じで…」
清貴「だから人との出会いって本当に大きいなって思うし、今の自分の音楽を作る原動力になってたりとか」
千「ストリートライブにこの間参加したというか。カラオケに行った帰りに」
清貴「(笑)、結構ストリートミュージシャンが好きで、仙台にいる頃から町でやってる人に混ざって歌ったりとか。大迷惑だと思うんですけど。カラオケから出てきて『スタンドバイミー』を歌ってたんで、あ、これ歌ってねえやと思って」
千「(笑)、ストリートライブとかやればいいのに」
清貴「いや、二、三回やったんですけど、自分でギター持って。誰も気付かなかったですけど」
千「たまにそういうケースあるみたいよ。意外にものすごく冷たく通り過ぎていかれたりとか」
清貴「ストリートでやられたりとか?」
千「いやー、やったことは、完璧なストリートっていうのはないけど。通り過ぎられると傷付くよね」
清貴「いや、大江さんがやったら、みんな寄ってくるんじゃないでしょうかね」
千「いや、とんでもないですよ。エレベーターの横でやったことあるんですけど。(「時間がない」というフリップを見せられたらしく)いや、それはいいんですけど(笑)。今年もあと少しですけどいい日々にして下さいね。なんか変な締め方でしたね(笑)」
エンディングテーマは『清貴がデポにやってくる』