Live Depot
Every Thursday, PM8:00〜 from TOKYO FM HALL
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Vol.148 2004/03/25 ON AIR (guest:浜崎貴司
「こんばんは!大江千里です。みなさん、ようこそ。みなさんにまずお知らせがございますよ。このLive Depot、今日で150回目です!今日はどこまでも突き抜けていくような歌力を持ったアーティストが登場します。浜崎貴司!」
(浜崎貴司登場)
浜崎「こんばんは!よろしくです」
千「こんばんは。キャスケットの、皮のちょっと薄いブルーのジャケットという」
浜崎「そうですね。かっこいいんですけど、何かちょっとおっさん入ってるような」
千「狙いですよね?ベルトは、だって」
浜崎「金ですからね」
千「金ベルト、久々見ましたね。浜崎さんと僕ってつながりがないように見えるでしょ?実は今日で三回目なんですよ。最初お会いしたのはなんと」
浜崎「下北沢」
千「路上なんですよね、すたすた歩いてて」
浜崎「僕は岡村靖幸君と二人ですたすた歩いてたら岡村ちゃんが『大江さーん』とか言って。紹介していただいたんですけどね」
千「僕は犬のご飯かなんか両手に抱えて歩いてるときで(笑)。『大江さん』って言われてびっくりして。そのときに浜崎さんを紹介されたのが初めてで。で、去年の暮れに浜崎さんがMCやってる番組に僕がお世話になって。今日は逆のパターンですね」
浜崎「MC返しということで」
千「鶴の恩返しみたいに(笑)。浜崎さんの簡単なプロフィールを紹介しましょう。1990年FLYING KIDSでデビュー、98年解散、ソロになり俳優としても活躍。随分ざっくりしてますけど(笑)」
浜崎「ですね、ま、大体な感じで」
千「今流れていますこの曲は今年シングルで久々に」
浜崎「シングルはもう五年ぶりぐらいに」
千「なんで作んなかったんですか」
浜崎「うーん、わからない(笑)。でも意外と理由ってわからないときありますよね」
千「(笑)、ある、ある、ある。聞くときは思いっきりぶつけるんだけど、そんなこと聞くなよ、この短い前置きに(笑)」
浜崎「いやいや、そんなことないです(笑)」
千「『ダンス☆ナンバー』今流れてますけど、アルバム『発情』をリリース!盛り上がっていきましょう!四月には二年ぶりのツアー。このツアータイトルが『私の発情』」
浜崎「私の発情!」
千「(笑)、盛り上がっていきましょう、みなさん!」
浜崎「『発情』ってアルバム、久しぶりにフルアルバムで。これ、いいアルバムなんですけど、最近この『発情』を持ってないと命が危ないって言われてるんですよ」
千「それ、浜崎さんがですか」
浜崎「はい(笑)」
千「発情っていうか、ムラムラというか、どーんと突き上げるような興奮?」
浜崎「最初はそのつもりで作ったんですけどだんだん、大人になっちゃってますんで、そうそうは続かないぞという。アルバム自体は欲望的なものじゃない愛の向こう側っていうか、愛の本質みたいなものをわりとしっとり歌うナンバーもいっぱい入っておりまして。だからイメージからすると、いろんな種類の音楽が入ってるアルバムになります」
千「アルバムの最後の曲なんかすごい深いところに着地してますもんね。あとでそこらへんの話、ゆっくりたっぷり聞かせて下さい。今日のテンションはいかがですか。いけいけ状態ですか」
浜崎「えー、発情です」
千「キーワードです(笑)。さっき会場のみなさんのアンケートを読んでたら『私も発情中です』っていう人結構いましたね。どの人だろう?全然わかんないんですけど。結構おっとりとにこやかにこちらを見られるんですけどね。今日のステージはどんな感じになるのか放送聴いてるみなさんに一言お願いします」
浜崎「今日は泣かすよ!金ベルトが泣かす!」
千「わかりました(笑)!」
(浜崎貴司ライブ)
『光』『まだ思い出にはならない』
-CM-
千「セッションタイム!(千里さんのピアノ演奏)東京FMホール、大江千里のLive Depot、今夜のゲストは浜崎貴司ー!ちょっとテンション発情気味でスタートしてみましたけど」
浜崎「生ジングルですね」
千「テンションがガーッとあがったときにたまに、これ録音しとけば良かったって思いますけど(笑)。今日は浜崎さんは中央でギター、僕はキーボードに向かってます。今日はあの曲ですね」
浜崎「はい!…あー」
千「(笑)、今寝てなかった?大丈夫?」
浜崎「いやいや、えーと発表しちゃっていいんですか」
千「じゃ、この曲っていう感じで後で。秘密でいきますか」
浜崎「じらされるの好きですからね、人って。嫌い嫌いっていいながら」
千「じゃ、やっぱり言っちゃいますか(笑)。どっちなんだ、早くやれよって(笑)」
浜崎「ジョン・レノンの『LOVE』です」
千「(会場の反応に)あーってやめようか、じゃあ(笑)」
(セッション)
ジョン・レノン『LOVE』(演奏はギターとキーボードだけのシンプルなもの)

千「これはどうして?」
浜崎「LOVE、簡単な言葉ですよね。歌の中に歌われてることもすごく少ないんですけど、すごい名曲ですよね。簡単なんですけどシンプルでいて、すごくいい曲っていうのを、いつか作ってみたいなってずっと思ってるんですけど、なかなか作れないみたいな感じで。気が向くとこの歌を歌うんですけど」
千「自分の中でも曲を作るときってそんなこ難しいことをやりたいわけじゃないのに、このコード使ってみようとか、このメロディはあんまりやったことないなとか技術的なことにいっちゃって、ついつい長くなってしまうっていうこともあるよね」
浜崎「本末転倒っていうんですかね」
千「あ、すいません(笑)。あるんですよー、そういうこと。オープニングでも言いましたけど今年はシングル、そしてアルバムリリースという一気に気が前に向かっているという感じがするんですけど」
浜崎「ソロになって数年経ったんですけど一人で始めたことがいろんな形でまとまってきたかなっていう、いい自分の中の状態を今感じてるんですけどね」
千「タイトルの『発情』っていうのもFLYING KIDS時代のタイトルとか浜崎さんのソロのタイトルとか並べてみたんですけど、すごく直球というか発情って発情以外の何者でもない、すごくストレートで」
浜崎「愛って言葉で片付けちゃうのがどうも気に食わなかったんですよね。愛って大ざっぱな言葉ですよね。もっと背骨みたいなもの、真ん中にある中心みたいなものを追い込んで見つめてみたいなって、歌ってみたいなっていうのがあって、僕なりなんですけど追い込んだ挙げ句発情になっちゃったんですよね」
千「追い込んだ先の一つ言葉にするならば発情」
浜崎「かなりいろんなことが始まってんのかなという気がして」
千「そう言っちゃおしまいじゃないって人もいるけれど、そこに全ての始まりと」
浜崎「人を好きになる理由っていろいろくっついてますけど、よくよく考えてみるとよくわかんないんですよね。どっか自分が鼓舞したいんだろうなと思うんですよ、誰かに対して。そういうのが愛なのかなって最近思うんですよね。よく訳のわからない感情みたいなのが、それが響く理由がきっとあるんでしょうけど、とにかく興奮したという事実みたいなものがいろんなスタートなのかなという気がするんですよね」
千「30代も乗りに乗ってくるとさ、アップテンポの曲だけじゃなくてアダルト路線もどうだろうなんていう、そういうアイディアも自然にいけば、ま、そういうのもありだと思うし、そうやっていい曲もいっぱい生まれると思うんだけど、どーんとドポップに腰を動かせーじゃないけど」
浜崎「世の中のニュースが結構暗いのが多かったんで。音楽聴いた瞬間に、昔クラブとかディスコ行ったら、うわーきたね、この曲、って立ち上がって踊るような、そういう素敵な効力を持っているじゃない、音楽は、みたいな。僕もイントロが流れた瞬間に人が立ち上がって踊り出してしまうみたいな、そんなことができたらいいかなと思いはじめたんですよ。それが今僕が音楽をやる世の中に対して送り続けられることのできるメッセージなのかなと」
(浜崎貴司ライブ)
『恋サクラビト』『くちづけ』『トワイライト』
千「(サポートの)境さんのピアノと浜崎さんの声っていいですね。ナイスマッチングですね」
浜崎「実は学生の頃からの。先輩後輩の仲なんですけど」
千「どうでしたか?ご自身としては。ライブ、やりやすかったですか」
浜崎「はい。発情、発情って言っときながら(笑)、しっとりとしたナンバーで驚かれたと思うんですが、今日はちょっとアルバムの中でもバラードナンバーだけを、二人でってことなんで演奏しました。ずっと最近バンドでやってましたんで二人でやるっていうのは新しい旅してる感じがして楽しかったですね」
千「コンサートも四月から始まるじゃないですか。『私の発情ツアー』って貼られるわけですよね、町で。びっくりしますよね、にんじん、自転車に積んでるおばちゃんとかね。(ツアー日程のお知らせ)どんな感じになりそうですか」
浜崎「ツアーの場合はまずはガッツリ汗かいてもらおうかなって感じで。で、今日みたいなバラードが随所随所に挟まるという感じです」
千「汗かいて意識が遠のくような心地よいときにバラードがどーんと流れ込んでくると」
浜崎「そんなものしたいなと思ってます。FLYING KIDSのベストが同時にリリースされましたんで、そのFLYING KIDSのナンバーも何曲かやろうかなと思ってます」
千「FLYING KIDSのメンバーも参加されるって話も聞いたんですけど」
浜崎「ギタリストにFLYING KIDSのメンバーの加藤っていうのもツアーに一緒に参加してくれまして」
千「拍手してる人が随所にいますけど。さて、これからはどんなふうに、音楽のキャリアっていうんでやれる、それでまとめていくようなスタンスも年齢的にはできるんだと思うんだけど、まだまだ血気盛んというかポップな部分を求めつつ」
浜崎「やっぱりみんな楽しんでもらえるような、そういう歌をどんどん作っていきたいなと思ってますね。歌によって明るくなれるような、気持ちがそういうものにさらに向かっていけたらいいなと思ってます。書く歌は悲しい歌が多いんですけど気持ちはそういう感じです(笑)」
エンディングテーマは『ミラーボールがまぶしくて』