Live Depot
Every Thursday, PM8:00〜from TOKYO FM HALL
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Vol.157 2004/06/03 ON AIR (guest:東田トモヒロ)
「こんばんは!大江千里です。ようこそいらっしゃいました!いよいよ梅雨がやってきますけど、この時期はハッピーなグルーヴでリフレッシュして、みなさんに楽しんでいただきたいと思います。今夜のゲストは音楽の作り方も生活のスタイルも自由奔放、国境とかジャンルとかを超えたアーティスト同士のセッションなどを積極的に行っている熊本在住のシンガーソングライターです。東田トモヒロ!」
(東田トモヒロ登場)
千「ようこそです」
東田「こんばんは」
千「白のシャツにニット帽ですけど。はじめまして。まずはFMをお聴きのみなさんに、ブロードバンド中継をご覧のみなさんに、一言ご挨拶をお願いします」
東田「東田トモヒロです。よろしくお願いします」
千「簡単なバイオを。熊本出身、今も在住、いつの間にか31歳」
東田「ねぇ、31ですね」
千「若いですね」
東田「いや、千里さんの花の柄のシャツほどでは」
千「すいませんね、こんな派手な格好して(笑)。ビーサン同士ですけどね、今日は。去年2003年にメジャーデビュー、この三月にはシングル『ジャパニーズマン』をリリースし、四月の末にはセカンドアルバムリリース。ということは今はライブ、キャンペーン中?」
東田「今はライブが多いですかね。あと、そのライブの合間を利用して曲作り。新しい曲を作ってます」
千「熊本からこっちに来てるときに車で移動してるって話を聞いたんですけど」
東田「車で下道で来たこともありますね」
千「二日とか三日とかかけて?」
東田「そうそう、途中パーキングエリアで寝て。でも飛行機とかもありますよ、ちゃんと」
先「ま、飛行機もね、もちろん(笑)」
東田「たまに車で来ます、余裕があるときは。やっぱりゆっくり移動した方がいろいろ考えることも。飛行機に乗って行くよりも違うこと考えると思うんです。というのが音楽になったりもするし」
千「今日のステージはどんな?フォーリズムで」
東田「今日は今一緒にやってるバンドのメンバー、マイメンズという名前を付けましたけど(マイメンズ登場)今回のアルバムではこのメンバーとレコーディングした曲入ってないんですが(笑)、ある曲をレコーディングして、たまたまその曲がすごいいい感じで、アルバムに惜しくも入れなかったんです、あえて。ただ次のステップにいくときに、こういう人たちと一緒に音出したら気持ちいいなと思って。なので今日はCDでは味わえないようなライブができればいいなと思ってます」
千「じゃ、もう一言ですね、FM放送をお聴きのみなさんに何かメッセージを」
東田「今30歳になったばっかりなんですけど結構最近が音楽やってて楽しいなぁって本当に思うんですよ。これからも期待してみて下さい」
(東田トモヒロライブ)
『白いハイビスカス』『fire』『風来坊』『星空の唄』
-CM-
千「セッションタイム!(千里さんのピアノ演奏)大江千里のLive Depot、東京FMホール、今夜のゲストは東田トモヒロー!今日は1978年のAORの名曲『WHAT
YOU WON'T DO FOR LOVE 風のシルエット』をお送りしたいと思います。
(セッション)
ボビー・コールドウェル『WHAT YOU WON'T DO FOR LOVE(風のシルエット)』(演奏は千里さんのピアノとマイメンズ)
千「この曲は80年代の名曲ですね。ボビー・コールドウェルのね。どうでした?今日」
東田「すっごい楽しかったです。今日初めてお会いするんですけど、何よりも、ゆっくり話すよりも音で今日最初会話したのが一気に近くになったあれで。すごい気持ち良かったです。ありがとうございます」
(東田トモヒロライブ)
『ジャパニーズマン』『Good Music』
千「いかがでしたか?この天井の高い東京FMホール」
東田「すごく音が気持ち良かったです。最高でした」
千「今夜も僕らの後ろにあるプラズマディスプレイで映像見ながらお話を伺いたいんですけど。今日は東田さんに写真を持ってきていただきました。どんな写真か見てみましょうか」
東田「(ディスプレイを見ながら)これはさっき演奏したんですけど『ジャパニーズマン』という曲のレコードになった音はこのメンバーで沖縄で『せーの』で録りました」
千「これはやり終えたというか、いい顔してますね」
東田「(笑)、一発録りなんですけど僕と一番右端の(中村)哲さん以外はみんな現地のミュージシャンで。こんだけ集まってくれたことと、すごいいいテイクがあっという間に録れたので、みんなですごく喜んでる顔です、これは」
千「これはやり終えた充実感と、あと決して薄くはない、濃いですよね、この面々」
東田「こんなところで発表されると思っとらんだったけん、すごい格好とか油断してます、僕(笑)」
千「そっか(笑)。モンパチのキヨサクさんとか」
東田「キヨサクさんは一番端で俺の横にいて真似をしてます」
千「ラッパーSHINE、DJスガタク、ゲストボーカルのかっちゃん」
東田「僕の横の変なサングラスかけたおやじがコンディンショングリーンといって、その時代を築き上げた沖縄のロックの重鎮で、その人がまさか来てくれるとはってことで」
千「元々どういうつながりだったんですか」
東田「もともとSHINEっていうこのラッパーとキヨサクさんと僕の真後ろのスガタクさんというこの三人にまず電話したんです、直接自分で。そしたら他にも集まってくれたっていう。だからこのセッションで初めて会った人もおります」
千「そういうプロセスで緊張感もありぃの『せーの』で東田さんを囲んでアイコンタクトをとりながら録って一発で録れたっていうのが『ジャパニーズマン』なんだ」
東田「かっちゃんには沖縄で何十年とロックやってるけど、こんな贅沢なセッション初めてだって言われて嬉しかったですね。すごいいいのが録れたって言ってくれたし」
千「キャリアとかどこに住んでるとか年齢とかじゃなくてミュージシャンシップでクッと一つになれた……」
東田「ジャンルもほんとバラバラ、ヒップホップ、ファンク、ロック、ハードロック、ジャンルの垣根を超えて集まれましたね。いろんな方の協力を得て実現したことなので、僕一人でやったことじゃないんですけど、とにかく楽しかったですね」
千「そしてもう一つ、シングル『ジャパニーズマン』のカップリングにはあのアレステッド・ディベロップメントのスピーチとコラボレーション。今、画面出てますけど」
東田「一度前座をしたんですよ。名古屋のイベントだったかな。で、楽屋に行って。元々ファンだったんですよね、俺」
千「アレステッド・ディベロップメントの頃から?」
東田「いや、ソロになってから(笑)」
千「ソロになってからのほうが好きなんだ(笑)」
東田「ファンですっていうことを伝えにと自分の音を渡しに行ったんですよ。初めて作ったアルバムを。その中ですごく気に入った曲があったみたいで、『I
WISH』ってデビューシングルになったやつですけど。それをサンプリングして自分のメロをのせて一枚のMDで突然僕のディレクターのところに送ってきて。それはほんとある日突然の出来事でしたね。その歌を聴いて、もう一度僕がその歌にお返しで歌をのせて一曲出来上がったという」
千「おー(笑)。ガツンってスピーチもきてて、思わず作って聴いてよって」
東田「すごく気に入ってくれたんでしょうね、音を。それ聴いて、こっちも歌をのせてみました」
千「聞いてみるもんですね。この話、どういうふうになってるんやろって気になってたんですけど。先月ニューアルバム『とべ東田トモヒロ』が出ました。これ、すごいタイトルですね(笑)。どんなこだわりで?」
東田「タイトルですか」
千「タイトルというか内容」
東田「内容は『ジャパニーズマン』同様、予期せぬことが面白い音楽を生むっていうことを経験を通して気付いたので、ほんとに気ままに気まぐれで作っていったというか。その日の偶然とかを大事にしました。例えば雨が降ってたらその雨の雰囲気に似合う音だったり、たまたま友達が遊びにきてて、ラッパーの友達で、たまたま歌入れしてたんですよ。揺れてたんで、そのままラップしろよって言ってブースに入ってもらって録ったとか、そういうことを楽しみましたね」
千「自分のバイブレーションに忠実にというか、そこで関わってきた人とのコラボレーションがナチュラルなものに……」
東田「むしろ、あまりこうするっていうのを決めずにずっとやっていきました。最終形とか理想とするところを持たずに進んでいって出来上がりが出来上がりっていう」
千「なるほど。東田トモヒロが思うGood Musicっていうのは短い言葉でいうと?」
東田「うーん、やっぱりいい意味で未完成のものである人間そのものが見える、だからこそバンドが好きだし腹八分というか。例えば俺が千里さんに今水を出すとしたらなみなみコップいっぱいではやらんわけでしょ?だいたい7割5分とか8分程度で渡すという。一曲にしてもアルバムにしても、そんな感じで作れたらいいなと思ってますね」
エンディングテーマは『my mens』