Live Depot
Every Thursday, PM8:00〜from TOKYO FM HALL
http://www.tfm.co.jp/senri/

Vol.160 2004/06/24 ON AIR (guest:Vibes
「こんばんは!ようこそ!大江千里です。今夜のLive Depotはすごいです。日本を代表するミュージシャンが集まったスーパーバンドVibesの生演奏をお届けします。今夜はこの番組のためにスペシャルなアコースティックスタイルのセレクトメンバーで登場です。早速ステージにお呼びしましょうか。Vibesのみなさんです!」
(Vibes登場)
千「まずはお一人ずつFMをお聴きのみなさんにご挨拶がてら自己紹介お願いします」
斉藤「Vibesのキャプテン(笑)、パーカッションやっとります斉藤ノブです」
陣内「ボーカル担当してます陣内大蔵と申します。よろしくお願いします」
難波「キーボード、二人いるんでその一または二、難波弘之です。よろしくお願いします」
千「難波さんは最近音大の助教授などもやられたりとか」
難波「(笑)、いきなりきましたね。そうなんですよ。あんまりやりたくないんですけど」
千「演奏の前にVibesとは一体、基礎知識をみなさんと一緒にひも解きたいと思いますけど。まずはメンバーなんですけど、どんなメンバーが集まっているのか、上手にあるプラズマディスプレイを見ながらリーダーのノブさん、紹介お願いします」
斉藤「正面におりますのは私です(笑)。この頃より10キロ減になりました」
千「すごいですよね。ダイエット、四か月で10キロ」
斉藤「右っかわから行きますね。右側にいるのが難波弘之、その次が江口信夫、ドラムスですね。で、向こうのちっちゃく見えますのがボーカルの陣内大蔵、で、僕の左っかわの方がカシオペアの野呂一生、ギターです。で、次がその二、キーボードの小林信吾、そしてベースの松原秀樹という強力なメンバーで」
千「いろんな音楽に接して、ありとあらゆるエクスペリエンスを持ったミュージシャンが集まって。そんな中で歌を歌ってらっしゃる……」
陣内「緊張しますよね」
千「緊張しますよね?その声で先輩たちの演奏とグッと一緒になった感じって……」
陣内「刺激的で鍛えられます、やっぱり」
千「ディスコグラフィーなんですけど、去年の七月にアルバム『Vibes』でデビュー、この四月にはセカンド『Vibes II』。ライブとしては何回ぐらいやられてるんでしょうか」
斉藤「ライブとしては今日で三回目(笑)。俺、千里くんと話すと関西弁になるんですよ」
千「え?ノブさんて東京弁でしたっけ?」
斉藤「関東弁じゃないですよ。普段は標準語ですね」
千「それがグッと関西に戻ってしまうと」
斉藤「何かね、顔見ると関西弁になるんだよね」
千「(笑)、顔見るとって。懐かしくリラックスしてやっていただければ嬉しいです。でも三回目、ファーストのときはどんな感じだったんですか」
斉藤「一番最初はCDを買っていただいた方に特別にってことで、ちょっと三曲ぐらいやった時に『だましやないか、これ』って言われて。『もうちょっとやれ』と」
千「今、局地的に笑い声が起こってるんですけど。二回目は?」
斉藤「二回目はこの前やらせてもらった川崎のCLUB CITTA'で。これはもうバリバリのスーパーテクニックをみなさんにお見せしたと思うんですが」
千「そして三回目が今日」
斉藤「今日は三回目というかメンバーが揃ってないんで三人だけでVibesのサウンドがいかに出せるか、全く違うスペシャルなんで違う楽器も使いまして」
千「じゃ、お一人ずつリスナーの方に今日の演奏の意気込みをいただきたいと思います。まずは大蔵さんから」
陣内「千里さんともセッションできるそうなので全体としてとても楽しみにしております。よろしくお願いします」
難波「東京FMホールの素晴らしいピアノ弾けるのでアコースティックな感じでいってみたいと思います」
斉藤「私はがんばるぞー」
(Vibesライブ)
『Don't』『Time to Go!』
-CM-
千「セッションタイム!(千里さんのピアノ演奏)東京FMホール、大江千里のLive Depot、僕も上手のデポピアノに向かってセッションタイムです。今夜のゲストはVibesのセレクトメンバー、パーカッション斉藤ノブ!アコースティックピアノ難波弘之!ボーカル陣内大蔵!」
(セッション)
ピーター・ガブリエル『Shaking The Tree』
(プレーヤーが本当に楽しく演奏しているのが伝わってきました。中盤の難波さんと千里さんのピアノのかけあいも面白かった)

千「この曲、Vibesが演奏するのは初めて……」
陣内「初めてですね」
千「なんで今日、この曲をやろうと」
陣内「僕と難波さん、この曲を一緒にやったことあったんですけど、ぜひノブさんのパーカッションで盛り上げていただきたいと思って提案して決定しました」
千「今日はまさに大セッション大会で」
陣内「すごいグルーヴでしたね」
千「実を言うとやってる我々もどこに行くのかっていう、漂流しながら四人で一生懸命いかだを漕いだ感じが」
陣内「そうですね。達成感、すごいありますね」
千「アレンジとか、これはユッスンドゥールの印象がすごく、もうちょっとユッスンドゥールの曲っていうのはスローダウン……」
斉藤「スローです。ちょうどリハーサルの時に俺がこんな感じかなってテンポ始めたんですよ。カホンという楽器を使っているんですが」
千「今日ノブさんのお尻の下にありますけど」
斉藤「ただの箱じゃありません。このカホンでやるんで、ちょっとやってみたら、これぐらいのテンポになって。そしたら、みんなで漕げるような感じになって」
難波「普通はこういう場合楽譜を作って大江さんに資料として送るはずなんですけど。楽譜なくてすみませんでした(笑)」
千「そうですよ。『来週の楽譜ってありますか』、『いや、あの、耳でみんなとってるんで楽譜なしということで』って言われたんですね、僕」
(Vibesライブ)
『In your eyes』『In your eyes (reprise)』
千「今日の時間の使われ方というか、あれだけ歌い上げられた曲が最後ピアノ一本でこういう形で結ばれるっていうのはすごく大人な感じで良かったですね」
斉藤「私のアイディアです」
千「あ、キャプテンのアイディアだったんですね(笑)。お疲れ様でした。また機会があれば野呂さんとか江口さんとか小林さん、そして秀樹、来て欲しかったですけど。Vibesのきっかけっていうの何だったんでしょうか」
斉藤「こういうメンバーが集まってるんでインストゥルメンタルの企画もんとか、インストゥルメンタルのバンドかなってみんな思われたんですが、こういうメンバーが逆にボーカルをバックアップして、本当にバンドの中でボーカリストがいるということをやりたかったんですよ」
千「ノブさんのアイディアだったんですか」
斉藤「うん。うん、やて(笑)。僕らはピンの、大江千里くんとかフロントの人がいて、そのバックミュージシャンとかいうのは、みんなそうじゃないですか。じゃなくてバンドの中にボーカルがいるということを、グループサウンズですね、いわゆる昔の、そういうことをやってみたかったなというのが俺の希望で、みんなに言ったら快くやろうよ、やろうよ。で、難波に言うたら陣内くんを紹介してくれて」
千「陣内さんはご自身の曲を書かれるときとVibesでの作詞作曲をされるときって違いはありますか」
陣内「やっぱり違いますね。これはノブさんに叩いてもらうとか秀樹さんに弾いてもらうとか、いろんなシミュレーションしながら普段のソロと違う楽しみ方を作る時に……」
千「よりシンプルにメロディを、より言いたいこともストレートになっていくんですかね」
陣内「そうですね」
千「僕も名うてのミュージシャンが集まってるから、ちょっとフュージョンぽいというか技が出てくる感じの演奏をまず思い浮かべたんですけど、いい意味で昔から下世話なくらい分かりやすい歌ものというか」
斉藤「ここだけの内緒の話なんですけど、野呂一生がレコーディングの時にアコースティックギターを弾いた時に、みんなが『すいません、もうちょっと下手に弾いてくれます?』って(笑)。ここだけの話ね」
千「ここだけの話ね(笑)。『陣内さんだけ黒いシャツなんですけどどうしてですか』」
難波「これは団長から説明してもらった方がいいんじゃないですか」
斉藤「今日はモノトーンでやろうという話をしてたんです。そしたら地が白でピンクのシャツを買ってきたんです」
陣内「地が白で赤い点があったんです。白っぽいなぁと思ったんですけど今日持ってきて楽屋で見たらピンクっぽいんですよね」
斉藤「それでここ白が二人いるんで、やっぱり黒がいいんじゃないと」
難波「『陣内、それ脱げ』って(笑)」
千「(笑)。最後に聞きたいのはVibesが一番大事にしてるもんていうのは何でしょうか」
斉藤「やっぱりみんなの友情と、それから歌詞ですね」
陣内「ノブさん自身のこだわりがすごい強いので」
難波「結構メンバー全員集まってミーティング、ディスカッションして」
千「だいたいこのミュージシャンが忙しいのに、一時間、二時間のミーティングっていうのが一番集まれるタイミングなんじゃないですか」
斉藤「飲んでますけどね」
千「(笑)。今日僕MCを忘れて、一旦マイクを置いて無意識に拍手してたんですよ、会場で。これって素になってました。いろんな意味でのセッション楽しかったなって思いました。ありがとうございました」
エンディングテーマは『Seven Samurais』