Live Depot
Every Thursday, PM8:00〜from TOKYO FM HALL
http://www.tfm.co.jp/senri/
Vol.166 2004/08/05 ON AIR (guest:塩谷哲)
「こんばんは、大江千里です。ようこそFM東京ホールへいらっしゃいました。暑い夜が続いておりますけど今夜の東京FMホールからは、超満員ですけど、このホールからお送りする音楽はグッとクールにジャズピアノをお届けします。オルケスタ・デ・ラ・ルスの活動を経て93年からソロ活動をスタート、ピアニスト、作曲家、編曲家、プロデューサーとしてジャンル、国境を越えて大活躍のこの方です。SALTこと塩谷哲!」
(塩谷哲登場)
塩谷「こんばんは!」
千「こんばんは、はじめまして」
塩谷「マルハバ」
千「マルハバ?」
塩谷「こんにちは、アラビア語です」
千「そうなんです、中近東帰りで。どこ行ってたんですか」
塩谷「レバノン、ギリシャ、ヨルダンと行ってきました」
千「急にレバノンと言われてもイメージが……」
塩谷「全然イメージと違うところでした」
千「後でそこらへんの話聞かせて下さい。今日のステージってどんな感じになりそうでしょう?」
塩谷「中東帰り第一発目ということなんで、どのぐらいアラビックな旋律が出てくるか(笑)、楽しみにしててという感じで」
千「それマジですか(笑)?」
塩谷「本当ですよ。かぶれてますから、もう。アラブにかぶれて帰ってきましたから」
千「塩谷さんがこんなにしゃべる方とは」
塩谷「すいません(笑)」
千「私はプロモーション的に春に出たばかりの塩谷哲Trioの『Wheelin' Ahead!』からの曲を中心に心を込めてお送りします、この一言が欲しかったんですけどね」
塩谷「あ、そうですか(笑)。全然違ってましたね(笑)」
千「今日もオシャレな」
塩谷「ちょっと砂漠って感じで」
千「(笑)、砂漠っぽい感じありますよね。しわが寄ってるのか、こういうデザインなのか。オシャレですよ」
(塩谷哲ライブ)
『The Dew of Life』『Fun Express』
-CM-
千「東京FMホールから塩谷哲さんをゲストにお送りしている大江千里のLive Depot、いよいよセッションタイムの時間がやって参りましたー!今夜は塩谷さんのピアノで僕大江千里が歌います。SALT
& THOUSANDがお送りするのは塩谷さんなので『塩屋』という曲をお送りしようかと。あれっ?ここ、バカウケするはずだったんですけど!え?おかしいなぁ。ドカーンとくるはず。もう一回参りましょうか(会場から笑い)SATL
& THOUSANDがお送りする、塩谷さんだけに『塩屋』です。(会場から拍手)どうなんですかねー、もう一回参りましょうか」
塩谷「もういい、もういい(笑)」
(セッション)
大江千里『塩屋』
(千里さんの通常のライブで歌われるものとはピアノの旋律も千里さんの歌い方も随分色の異なるものでした。惜しむらくは千里さんが歌詞を間違ったこと(^_^;)
千「どうぞトーク席へお越し下さい、こちらです。(しばらくの間の後)あ!ごめんなさい、僕ちょっと間違えちゃいました。塩谷さんを歩かせてしまいました(笑)。このままピアノのところでトークでした、すみません(笑)。他の人の演奏っていろいろやられてると思うんですけど、ご自分で歌われることもあるんですか」
塩谷「私はちょっと歌は、ちょっとねぇ、なんですかねぇ、歌ってみようかなぁ(会場から拍手)。あ、でもね、今歌うと全部アァーアァーアァー(アラビア風なメロディ)ってなっちゃいますよ、アラビックな感じでね。すごいんですよ!アラビアって。全部アァーアァーアァー。これにはビックリしましたけどね」
千「いろんな場所行ってるじゃないですか。好奇心が旺盛なんでしょうね」
塩谷「うん、まぁ話があれば、よし行っちゃえみたいな感じでね」
千「今日は大江千里歌、塩谷哲ピアノということで」
塩谷「すばらしかったです、ありがとうございます」
千「こちらこそありがとうございます。こんな近い距離で」
塩谷「呼吸がビシビシ伝わってきて、これがいいですよね!」
(塩谷哲ライブ)
『Another Tale of a Star』『Heat of Mind』『What a
Wonderful World』
千「お疲れ様でした!今日は本当に華やかな音から一音一音丁寧に弾いていただいて」
塩谷「ピアノっていろんな音がするんで面白いですね」
千「レバノン、ギリシャ、ヨルダンツアーから日本に帰ってこられたばかりということで、今日は特別にお宝ショットを持ってきていただいて、ラジオ聴いてるみなさんにもわかりやすいように、会場のみなさんには写真を見ながらトークを進めていきたいと思いますけど。まず一枚目がプラズマディスプレイに」
塩谷「いきなり、これですね!(会場から笑い)」
千「これはかなりレアな、亀がひっくり返ってるような(笑)。手と足だけ水面に出てる写真ですけど、これはどこの写真ですか」
塩谷「これは死海ですね。ヨルダンとイスラエルの間にあるんですけど塩分濃度が普通の海水の十倍以上あるんですよ」
千「それで浮いてるわけですよね、こういう風に」
塩谷「浮いてしまうんですよね!足をおろそうとしてもおろせないんですよ、浮いちゃって、浮いちゃって、浮きがいいねーって。30%あるんですよ塩分濃度が。SALTが塩漬けになってる図というかね(笑)」
千「いつ出るかと思って楽しみにしてました(笑)。続いては、これでございます」
塩谷「あ、これはかっこいいですね。これはレバノンの遺跡を壁にしちゃってるんですよ」
千「これ、水辺も見えるんですけど」
塩谷「港なんですよ」
千「じゃ、かなり高度のあるところにステージを設置して」
塩谷「高度?海ですからね、海抜0メートルですね」
千「あ、あれは向こうの方に見えてるわけじゃなく?」
塩谷「うん、すぐそこに海があって、そこに壁が、壁っちゅうか遺跡ですよね。遺跡触れるんですよ、普通に。紀元前3000年くらいの遺跡をバックにやったんですけど気持ち良かったですねー」
千「遺跡のそばだとインスパイアされるものもありますかね」
塩谷「なかなか、お客さんがいい席がないなーなんて言ってましたね(『遺跡』と『いい席』とのダジャレ?)
千「さて、アルバムの話の方に移って参りましょう(笑)。四月にアルバムが出ましたけど、これはトリオという編成、三人でやる楽しさってどういうところなんでしょう」
塩谷「これは格別なんですよね。四人とも二人も一人とも違う絶妙のこの三人というトライアングルという関係が音楽においてもすごくコミュニケーションが密にとれながら自由度が高いしね。なかなかやってみるとハマってしまいましたね」
千「SALTさんだけがテーマを弾いて黒子に徹底してるような曲もあるじゃないですか」
塩谷「曲によっては全員が即興的に作っていくのもあれば、いろいろですね」
千「次なるアルバムを製作中ということですけど、どういう感じになりそうですか」
塩谷「今回はよりユニットというかバンドっぽくなりますね。面白くなりましたよ」
千「いろんなバンド、ユニットやってますけどピアノを弾いてて一番喜びを感じるのってどんなときですか」
塩谷「うーん、難しいですね。自分と一体化してる感じになったときかな。自分がピアノなのかピアノが自分なのか分からなくなるようなね。そんなことないですか」
千「ありますよ。動脈がピアノの方に流れているような。行ったり来たりして」
塩谷「そうそうそう、弦が自分の細胞っていうかね」
エンディングテーマは『小麦粉に塩かけて〜put some salt in flour〜』