Live Depot
Every Thursday, PM8:00〜from TOKYO FM HALL
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Vol.168 2004/08/26 ON AIR (guest:akiko
「こんばんは、大江千里です。東京FMホールへようこそ。今宵のLive Depotはジャズです。ジャズの名門レーベル、ヴァーヴから日本人初の女性アーティストとしてデビュー以来、音楽シーンに新しい風を送り続けているアーティストが登場します。akikoさんです!」
(akiko登場)
千「どうも、こんばんは」
akiko「どうも、こんばんは。よろしくお願いします」
千「よろしくお願いします。akikoさんは水色とかピンクとか紫とかのインディゴの?ストールに蝶々のホールダーをつけて登場ですけど。リハーサルの時にストールを肩にかけたりね」
akiko「そうなんです。今日着替えるの面倒くさくて」
千「着替えるの面倒くさくて(笑)。そうなんですか、いろんな使い方があって全然見え方が違うんだなぁって思って感心してたんですけど。僕、akikoさんのデビューアルバム持ってるんですよ」
akiko「あ、そうなんですか。わー恥ずかしいです」
千「リハーサルの時になかなかカミングアウトできなかったんですけど(笑)。お会いするのを楽しみにしていました。ミニレジュメを紹介したいと思いますけど、akikoさんは2001年アルバム『GIRL TALK』でデビューされまして、この夏五枚目のアルバム『mood indigo』が出ました。いわゆるクラシックなジャズっていうのと違うような気がするんですけど」
akiko「そうですね、ジャズっていうと大人の音楽とか……」
千「ストイックでこう聴かなければいけないとか、なんか敷居が高いようなね」
akiko「そういうイメージがあるんですけど、私はもともとパンクが好きで」
千「え?どこらへんのパンクですか」
akiko「ピストルズとかドアーズとか。そこから音楽を聴き始めててジャズに行き着いたってところがあるんで、同じ感覚で聴いている部分があって。私が表現したいジャズっていうのも、『難しいこと分かんないけどかっこいいじゃん、なんだか』みたいな、そういう体で実際に感じてやるジャズっていうのを心掛けているんですね」
千「ヴァーヴレーベルというと数多くの先輩方がいますけど、そういうレーベルで日本初のアーティストっていうことでプレッシャーとかあると思いますけど、akikoさん自身が音楽にジャンルレスというか、そういう感覚でやってらっしゃるんでしょうね」
akiko「ヴァーヴレーベルは私も尊敬しているいろんなアーティストがいるんですけど、50年前、60年前すでにすごくクリエイティブなことをしていた人と同じことやってもかなわないなって思うところがあって。逆に自分でしかできないことをやってやろう、彼等にできないことって何だろう、今の感覚を感じて自分のスタイルを打ち出していくってことを常に心掛けていますね」
千「そんなakikoさんですけど今年の夏は暑い夏というか、いろんなところでインストアライブをやったり……」
akiko「今年は暑かったですねー。最近涼しくなってきましたけど、オリンピックも盛り上がってて」
千「なんか燃えたって聞いてますけど」
akiko「毎日テレビばっかり観てて、今、昼夜、逆になっているような感じ」
千「今回のオリンピックって時間的にきついですよね。akiko的な金メダルというか一番盛り上がったのは?」
akiko「体操がすごいきましたね。団体で金メダルとった時に。私、ちっちゃい頃やってたんですよ、器械体操スクールに通ってたんですけど(笑)」
千「オープニングからいろいろ知らされる過去がありますけど。パンキッシュであり体操少女だったという。akikoさんがやってる音楽ってのは初めて会う人と合わせることが多いと思うんですけど、瞬時に場の空気を読んで……」
akiko「何が起きるか分からないのはオリンピックも今日も同じですけど(笑)。金メダルとりたいですね」
千「それではラジオ聴いてるみなさんに今日の意気込みを一言いただきたいと思います」
akiko「今日、私、すごい楽しみにして来て、すごく盛り上がってるんですけど、曲はスローなテンポでまったりした曲多いんですね。だからぜひ、車運転しながらお聴きのみなさんは眠らないように気をつけて(笑)、安全運転で聴いて下さい」
(akikoライブ)
『Straight No Chaser』『In The Afternoon』
-CM-
千「セッションタイム!(千里さんのピアノ演奏)続いては音楽のキャッチボール、セッションタイムです。今日はどんな感じになるんでしょうかね」
akiko「今日はいい感じでしたね、リハーサルで。何回かやったんですけど毎回毎回大江さんのピアノと私の歌と二人ともアプローチが違って、いつもいつも違う曲になる感じでまさにキャッチボールって感じですよね」
(セッション)
ビートルズ『Here,There And Everywhere』(演奏は千里さんのピアノのみ)

千「ジャズの場合は毎回、今日のミュージシャンは誰だろうって感じじゃないですか」
akiko「学生の頃ライブで歌ってた頃は、その日初めて会う人と『よろしくお願いします』って言って、そのままステージに向かうぐらいのセッション的なライブが多くて、すごく鍛えられましたね」
千「そういう意味じゃ毎日がセッションみたいなものだと思うんですけど今日も楽しかったですね、ありがとうございました」
(akikoライブ)
『Mood Indigo』『I Miss You』『The Gift』
千「グランドピアノとakikoさんだけという非常に音楽って音を奏でてる部分とスペースが感じる部分とって両方あってグルーヴが出ると思うんですけど、今日はいかがでした?歌いやすかったですか」
akiko「ここ、すごい歌いやすいですね。音がよく響くし。みなさんも何回もいらっしゃってるかたいるのかな、すごいリラックスして聴いてらっしゃるから私も歌いやすかったし楽しかったです」
千「さて、akikoプライベートのスナップ写真というのを持ってきていただきました。ラジオ聴いてるみなさんに紹介したいと思いますけど。これは楽屋のソファ?」
akiko「だいぶ前に楽屋でゲームボーイやってるとこです(笑)。ものすごいノーメイクですね。素です」
千「ゲームボーイってどれぐらいはまってんですか」
akiko「ゲームボーイはもうずーっとやってて一日十時間ぐらいやってたんです。やりすぎで」
千「肩も凝るでしょ?」
akiko「肩凝りますね。ヤバいなと思って最近は私の周りからゲームを排除しようと思って友達に無理矢理貸したりして、最近やってないんですけど」
千「ダイエットで冷蔵庫に絶対食べ物置かないのに近いですね。僕もPCでソリティアだっけ?あれにはまってね」
akiko「ソリティアも面白いですよね」
千「PCはついつい見ちゃうじゃないですか。恐いですよね。元々はまりやすいんですか。音楽もそうですか。ジャズとの出会いってどういう感じだったんでしょう」
akiko「元々はパンクとかロックですね。いろんな音楽を聴いていくうちに古い音楽に興味を持つようになってコーラスグループとか聴くようになってたんですけど」
千「それっていくつぐらいのとき?」
akiko「高校生、16歳から18歳にかけてですね。はまってレコード屋に探しに行ったりして。19歳、大学に入ってからなんですよ、ジャズ聴き始めたのは。今までジャズって意識してなかったんですけど実はジャズのスタンダードなナンバーを聴いていたりして、私もその曲なら歌えるみたいなことから歌い始めたんですよね」
千「素朴な疑問なんですけどパンクやってたときって張り上げ系で歌ってたりしてたんですか」
akiko「ロックはやってないです、聴くのが好きで。最初は自分が歌の仕事するなんて、自分自身がステージの上で歌うということは夢にも思ってなかったですね」
千「大学に入ってほとんど毎日セッションライブやって、そしてヴァーヴレーベルと契約されて、この五枚目のアルバムですけど、ご自身からしてどんなアルバムだっていうふうに?」
akiko「この一個前のアルバムからプロデュースをDJの須永辰緒さんにお願いしてるんですけど、私としては彼と一緒に仕事し始めてからというか、やっとジャズシンガーとしての自分を確立できたなっていうか。最初はすごい嫌だったんですよ、ジャズシンガーっていうのが。今は自分がやってること、自信を持ってジャズだって言えるようになったので、今回のアルバムもこれが今自分の思うジャズだなって思えるアルバムになったと思います」
千「今後ボーカリストakikoとしてどんなやり方もしくはチャレンジしたいこととか?」
akiko「チャレンジしたいこと、なんですかね?これからもオリジナルは作っていきたいですけど」
千「オリジナルのジャズ、いいですよね。あえてジャズってカテゴライズしなくていいと思うんだけど」
akiko「あとはいろいろコラボレーションしたい人いっぱいいるんですけど。大江さんともやっていきたいです」
千「やりたいですね。どっかで読んだんですけどパーマネントのバンドをやりたいって」
akiko「バンドはやりたいですね。最初セッション的なライブばっかりだったじゃないですか。そういうスタイルが多かったのでコンスタントな音楽活動ってやっていきたいなぁって思っています」
千「これからもジャズの持ってるパイオニア精神みたいなところをずっと追求していって下さいね」
エンディングテーマは『ありきたりな愛なんていや〜no more ordinary ways to love〜』