Live Depot
Every Thursday, PM8:00〜from TOKYO FM HALL
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Vol.171 2004/09/16 ON AIR (guest:川村結花
「こんばんは、大江千里です。昼間はまだ暑いのに昨日の夜は寒いくらいでしたけど、やっと秋の気配が訪れたかな。朝方ガチガチになりまして。ちょっと秋風に吹かれようかなと窓開けて寝たんですけど、朝方、こんななって。それぐらい寒かったですけど、風邪ひかれたかたいないでしょうか。今夜は優しく強く心に響くピアノの弾き語りをたっぷりとお届けしたいと思います。窓を開けて一日リセットしながら聴いていただきたいと思います。川村結花さんです!」
(川村結花登場)
千「お久しぶりです、どうもようこそー!」
川村「ようこそ、こんばんは」
千「川村さんはこの番組始まって一回目のゲストだったんですよ。あのときはありがとうございました。右も左もわからない時に川村さんとのセッションでグーッと熱く燃え上がって。で、番組がコロコロコロと転がり始めて171回と今日迎えましたよ。ウェルカムバックです」
川村「ありがとうございます」
千「川村さんはいろいろ僕と縁があって、レーベルメイトなんですよね、今」
川村「そうなんです、お世話になっております」
千「そして関係といえば高校の先輩後輩で。どっちが先輩かわかりますよね(笑)。大阪の南の方のとある高校で、体育が厳しい学校でしたね」
川村「そうなんです。マラソンコースがね、すんごい厳しい」
千「川の右岸左岸、冬場に走るんですけど、右岸がちょっと長い」
川村「右岸はねー。右岸走られてました?」
千「走ってましたよ」
川村「男子は結構右岸走るんですよね」
千「女子の前になると急に張り切って走って、女子がいなくなると急にへたってる、みたいな。今はたと気が付いたんですけど、この番組、東京で流れてるんですけど、富田林高校の話しても誰もわからない、二人だけの世界に浸ってしまいました(笑)。話戻して音楽ですけど、今日のステージはピアノ一本、このピアノ一本でやるステージの魅力、一番面白いなと思う点はどういう?」
川村「ひとリセッションみたいになるのでフレキシブルなところですかね」
千「たまに思いっきり省いたりとか」
川村「省こうと思ってなくても省かれてたりとか(笑)。それも一つの味っていう、ほどほどなら」
千「シンプルなぶん耳を澄ますといろんな音が聴こえてくるでしょ?」
川村「ピアノの倍音みたいな、改めてあるなって」
千「歌い方とか変わりました?」
川村「やっぱりピアニッシモからフォルテシモとか、すごいちっちゃい音でやるということもピアノ一本だとできるので、それは変わりましたね」
千「今日ラジオ聴いてるみなさんに一言メッセージをお願いします」
川村「今日は楽しいセッションもありますので、とっても楽しみにして来ました。どうぞ最後までお楽しみ下さい」
(川村結花ライブ)
『夕日が沈んだら』『コイシイヒト』
-CM-
千「セッションタイム!(千里さんのピアノ演奏)東京FMホールから生中継、大江千里のLive Depot、今夜のゲストは川村結花さん!川村さんはスタンウェイに先ほどから座って演奏されてますけど、僕はステージ上手の方にありますデポピアノの方に向かいました」
川村「それ、デポピアノっていうんですか、おしゃれ」
千「ピアノとピアノで向かい合ってる状態なんですけど、今日はまずこれから聴いて頂きたいと思います。(プラズマディスプレイを見ながら)これは三年前の2001年4月、第一回のLive Depotのセッションタイムの様子なんですけど」
川村「すっごい覚えてますよ、私。もう、すごい印象が深くて」
千「ずいぶんアダルトというか大人っぽくなりましたよね(笑)」
川村「なんか……なんかどうなんでしょうね(笑)」
千「このときは女子大生が入ってるような髪の毛してましたよね」
川村「いやー既にもうそうではないですけど(笑)」
千「そうではなくてもムードが何となくね」
川村「なんでしょう……(笑)、言葉に困るんですけど」
千「ラジオを聴いてるみなさんは2001年の音を聴いてもらってたわけですけど我々のピアノは現在はこういう状態に(ピアノの音)これが私です」
川村「(ピアノの音)これが私です(笑)。今、キーわからへんかった(笑)」
(セッション)
沢田研二『TOKIO』(演奏、ボーカルとも二人のセッション。かなりノリのいいピアノです)

千「これ、すごい曲ですよね」
川村「曲もすごいし詞もすごい」
千「TOKIO二人が……なんでしたっけ?今歌ったのに忘れちゃった(笑)」
川村「TOKIOが二人を抱いたまま TOKIOが空を飛ぶ、どないやねん!」
千「どないやねん!ってつっこまれながら歌ってましたね。この曲は川村さんのアイディアで。どこらへんに惹かれたんですか」
川村「曲と詞のこととか。この頃の沢田研二さんの曲が毎回毎回すごく楽しみで。ビジュアルが今回は何?サムライー?みたいな(笑)」
千「ありましたねー。曲を書く時にこれだ!っていうベタなぐらいの歌詞を一発入れる、みたいなこと、どっかでおっしゃってたんだけど」
川村「言いましたっけ?」
千「言ったというか雑誌で読んだというか。ここはみんなが歌えるやろという、誰もがわかる場所っていうのを作るんだっていうことを読みましたよ、確か」
川村「ほんまですか」
千「夢の中の体験じゃないはず(笑)。いろんな音楽ありますけど、どこか魅せられて血となり肉となり我々曲を作ってるわけですよね」
川村「すごいあの頃の歌謡曲というか、季節ごとのトリップ感というか、すごいじゃないですか。夏には夏の歌があったし、あり得ない歌詞とかね」
千「これぐらい突き抜けた歌詞書いてみたいですね」
(川村結花ライブ)
『わたしが知っている』『今年の恋』『ひとりじゃない』『long way home』
千「お疲れ様でした。どうでした?今回のこの会場」
川村「なんか久しぶりですごい楽しかったです。前、このデポピアノは?私、これ初めて」
千「これ、作ったんですよ」
川村「ねぇ、すごい素敵な」
千「ありがとうございます。今日『TOKIO』はアップテンポだったんですけど、全体的にすごいしっとりと」
川村「秋なんで」
千「教会でやったり、いろんなことチャレンジしてるじゃないですか。場所が持ってる気みたいなの関係します?」
川村「一人でピアノ一本でやるときって場所とのセッションでもあるし、そのときの空気、来てくれはったお客さんと場所と、音楽がないときの空気の混ざりあいっていうか、すごく凝縮されたものがありますよね」
千「自分が想像してたのと全然違うライブに思いがけなく広がったライブあります?」
川村「酒蔵とかでやった時なんかは」
千「日本酒をみなさん飲んで?」
川村「そうなんです。絞りたての生酒とか(笑)、出たんですけど、さすがにライブ中は飲みませんけど、ちょびっと出たりしたんですけど。そういうところは土壁だったりするんですよね」
千「じゃ音もしみ入るような感じで」
川村「そうなんですよ。そうするとピアノのフレーズにやたら和風なフレーズ入れたくなって(千里さんがデポピアノで和風のフレーズを弾いてみる)そうそうそう(笑)、今ちょっと障子が開いた感じの(笑)」
千「今夜は後半は六月に出たアルバム『native colors』からのナンバーでしたけど、このアルバムはどんな思いで作ったんですか。自分の中でのこのアルバムの位置っていうか」
川村「やっぱり歌なんだなっていうことを改めて。歌を作って歌うんだってことを。その前はすごくある時期、これはほんまのことなんか?とか。あるじゃないですか」
千「ありますよ。よく聞かれますよね」
川村「ほんまっていうか追求し出すと、いつか幸せになるっていうことを書いたとしても、ほんまに思ってる?今どうやねん!みたいな。言えることなんか、逆説はどうなのかすごく考えちゃって。でもそうじゃなくて」
千「結花ちゃんは詞から書くの?」
川村「詞が先なんですけど。歌なんだから楽しく聴きたいし、ある意味いい意味で頑張らずに作りたいなと」
千「自分を受け入れつつ自分のいろんなことをわりと自然に出した?」
川村「まさに自然に作ったっていう感じ。逆らわずにっていうんですかね」
千「こんな恥ずかしいこと言っていいんかなとか、男の場合こんな女々しいことまで言うたらね、ちょっとあれかな?とかいろんな計算が働くときってあるじゃない。そういうのは?」
川村「さっきの『わたしが知ってる』みたいな、ずっと淡々とした曲なんかも前だったら音はここがBメロで『私がーっ』っていきたいところを(笑)、そんなんええから『私は』っていう感じで」
千「すごい淡々とボソッと終わるよね、あの曲ね」
川村「出てきたものに逆らわずに作りたいなぁと思って」
千「逆にそれで引き込まれるってことありますね。僕、画像で見てたんですよ。そうすると顔が表現する上での女優というか女優顔やなぁって思って見てたんですよ。表情がものすごいいいっていうかね」(この後ライブ等のお知らせ)
エンディングテーマは『大好きな絵の具』