Live Depot
Every Thursday, PM7:00〜 from TOKYO FM HALL
http://www.tfm.co.jp/senri/
Vol.192 2005/01/27 ON AIR (guest:鈴木トオル)
「こんばんは!大江千里です、ようこそ!今夜のLive Depotは聴くほどに心にしみ込んでくる素晴らしい歌声をお届けしたいと思います。今年デビュー20周年、音楽と食をこよなく愛するこの方です。拍手でお迎えしましょう、鈴木トオルー!」
(鈴木トオル登場)
千「おいでやす!こんばんは!」
鈴木「こんばんは、よろしくお願いします」
千「鈴木トオルさんと僕はどれぐらいぶりかと言いますと。レコード会社が昔一緒だったんで」
鈴木「そうですね、僕がデビューしたのが1985年なんですよね」
千「会社のロビーで♪シャイニン・オンって毎日かかってましたからね」
鈴木「(笑)、うるさいぐらい流れてたんですけどね」
千「その頃以来ですよね」
鈴木「そうですよね。千ちゃんの方が僕より二年ぐらい早くて。年齢は千ちゃんの方が一個下」
千「詳しくありがとうございます。どっちが司会かわからなくなりますけど(笑)。85年LOOKとしてデビュー、その後ソロボーカリストとしてアルバム9枚をリリースされて今年はデビュー20周年」
鈴木「あっという間の20周年ですね」
千「新曲14枚目のシングル『カエリタイカエリタクナイ』出ましてプロモーションをやりつつ。忙しいですか。今週は静岡にいらしたって」
鈴木「ええ、故郷が静岡県掛川市なんですけど。掛川じゃなかったんですけどね、この前の仕事は。ケーブルテレビの仕事で行ったりしました」
千「今日のライブなんですけどアコースティック三人衆。普段のライブとは違う…」
鈴木「そうなんです。去年の秋ぐらいからアコースティック三人衆で各地をぽつぽつ回ってきたわけなんですけど、普段やってる感じよりもメロウな感じの楽曲が多いですかね」
千「今日のライブのやる気というかリスナーへのメッセージを一言お願いします」
鈴木「僕のライブは総座りライブというふうに言われてますけど(笑)、みなさん金縛りになりながらじっくりと聴いていただきたいなと」
千「金縛りってところでみんなニコニコ笑ってるんですけど(笑)」
鈴木「金縛りが楽しいみたいですよ!(笑)」
(鈴木トオルライブ)
『シャイニン・オン〜君が哀しい〜』『小説家になりたかった』
-CM-
千「セッションタイム!(千里さんのピアノ演奏)東京FMホールから生中継!大江千里のLive
Depot、今夜のゲストは鈴木トオルー!」
鈴木「どうも」
千「僕は下手のピアノに向かいまして中央にトオルさん。今日はピアノとギターで日本のポップスの名曲をやりたいと思います」
(セッション)
坂本九『見上げてごらん夜の星を』(一番のボーカルは千里さん、二番がトオルさん)
千「この曲をピックアップしていただいたんですけど、これはなぜ?」
鈴木「これは千ちゃんもカバーしてるじゃないですか。僕も随分昔になりますけどカバー曲のアルバムを作ったときにやっぱりこの曲やってたんですよ」
千「この曲の良さっていうのはトオルさんが思うに、どういう部分が響きますかね」
鈴木「最近の曲ってメロディが複雑になってたくさんメロディが出てくるのが多いじゃない?でもこの曲ってさ、二つしかないんだよね(笑)。この単純明快さは他にはないと思うんですけど」
千「小さい頃から口ずさんでる曲だったんだけど、いざ自分がコンポーザーとして作詞家としてこの曲を一回ひもといてみると、こんなにシンプルでいいの?って(笑)」
鈴木「こんなシンプルなのにものすごくよく出来てんのよね」
千「謎というかキーというか深い曲ですよね。パワーを演奏しながらもらえる曲ですよね」
(鈴木トオルライブ)
『ジャスミン』『rule』『カエリタイカエリタクナイ』
千「『バラードシンガーとよく書かれてますけど、それだけでない一面を見たいです』って。ギター三人衆で抑揚のあるね」
鈴木「この三人ってすごく不思議で、一番最初誠くんとやったとき、普通だったらアレンジとか考えちゃうじゃない?全く考えずにパッと始まって出来上がったの。なんか呼び寄せられるものがあってね。出身が同じ静岡県掛川市で、僕の先輩になるんですけど(笑)」
千「なんか誠くんのお兄ちゃんが中学の時の先生って…」
鈴木「そうそう、年がだいぶ離れてるみたいで、僕の中学二年生の時の担任の先生」
千「そういうつながりって面白いね。ここで鈴木さんのお楽しみショット、ステージのディスプレイで見ながらお話を伺いたいと思います」
鈴木「これ、怪しいですね、男三人で(笑)。これは僕が趣味が高じてというか食べるのが大好きなんですよ。で、今はイタリア料理界のグランシェフと呼ばれるような人になりましたけど山田宏巳という…」
千「存じ上げてますよ」
鈴木「彼と大親友で、彼と一緒にイタリア行ったりフランス行ったり、いろんなところ食べ歩いてるうちに、二人でレンタカー借りてヨーロッパ走り回って一日400キロくらい走ったりしたんですけど、そんな中の仲間で料理業界のかたなんですけど」
千「音楽と食とが一緒になった…」
鈴木「そう、三重の津で彼らのレストランで山田さんが食事を作り僕が歌を歌うっていうね、そういうコラボレートをやったりしたんですよ」
千「人が生まれて死ぬまでの間に食べられる食事の回数って決まってますもんね!はっきり言うて」
鈴木「そうそうそう。いきなり関西弁になりましたね(笑)」
千「食事の話になると関西弁(笑)。大体8万回ぐらいですよね」
鈴木「だったら、どうせなら楽しくおいしいものを食べたほうがいいかな、と。これからもまたやっていこうと思うんですけどね」
千「食を通して音楽を通して出会いが続いていってるって感じですよね」
鈴木「やっぱり人と人のつながりで、それをおろそかにしたら人間良くないかなと思いますけどね」
千「『rule』って去年三月に出たじゃないですか。そして最後に演奏してくれた『カエリタイカエリタクナイ』、両方ともいわゆるラブソングって感じじゃないじゃないですか。鈴木さんの中で歌い続けるテーマみたいなのってあるんですか。例えば、この二曲に関してでも」
鈴木「僕は『カエリタイカエリタクナイ』って曲は人間の所在なさっていうのをテーマに考えたんですけど。僕は田舎から出てきたし千里くんも大阪から出てきて、どちらかというと東京の生活の方が長いじゃない。こうやって東京が基盤でありながら、ふとしたときに俺の居場所って本当にここで良かったのかなって思う、その瞬間ってどんな人でもあると思うんですけど。そういうのは君たちだけじゃなくて、みんながみんな、そうやって頑張ってるんだよって、そんな歌なんですよ」
千「鈴木さんの中の人生観みたいなものが結構ストレートに出てる曲ですね」
鈴木「人生、山あり谷啓ですからね(会場からクスクス笑い)。大変ですから。そのためにも人と人とのつながりがね」
千「えーっと、20周年ってことなんですけど」
鈴木「なんですか、聞いてる(笑)?」
千「は(笑)?人と人とのつながりの20周年だったと思うんですけど、今年はどんな感じの年になりそうですか」
鈴木「あえて意気込み言うようなタイプじゃないのね、静岡県育ちでポヨンとしてるんで(笑)。だからとにかく一生懸命20年を一つの経過点だと思って、いつも通りやってこうかなと、そんなふうに最近思うようになりました」
千「食も音楽も出会いですもんね。今年もたくさん出会いがあるといいですよね」
鈴木「ここで千ちゃんとまた再会して」
千「マフラー、お好きなんですか(鈴木さんは赤いマフラーを巻いていました)」
鈴木「あー、えりまき。ちょっと首が妙に、昔喧嘩して殴られたことがあって、ちょっと曲がってんの!」
千「『えりまき、マフラーをよく巻いてますね』って」
エンディングテーマは『real love song』