Live Depot
Every Thursday, PM7:00〜 from TOKYO FM HALL
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Vol.202 2005/04/07 ON AIR (guest:Mellowhead)
「こんばんは、大江千里です。ようこそおいで下さいました。東京は桜が満開です。新しい季節を迎えて、この番組は五年目に突入しました。気持ちも新たに素晴らしい音楽、そしてライブの醍醐味を音と映像でめいっぱいみなさんにお伝えしていきたいと思います。早速今夜のゲストをお迎えしましょう。コンポーザー、プロデューサー、両方でご活躍ですけど世代を超えて幅広いファンがいることでも注目です。Mellowhead!」
(Mellohead登場)
千「どうも!Mellowheadの深沼元昭さんですけど、どっかで会ってそうなんですけど初めてなんです、今日会うの」
深沼「そうですね、はじめまして」
千「ラフなTシャツでまったりといい感じですけど。深沼さんは94年にPLAGUESとしてデビュー、七枚のオリジナルアルバムをリリースし休暇宣言。ということはまた再開することもあるわけですか」
深沼「あるかもしれないです(笑)」
千「なるほどね。同時にソロプロジェクトのこのMellowheadがスタートしまして先月、佐野元春さんをフィーチャーしたシングルがリリースされました!これは『エンプティ・ハンズ』ってことは空っぽの手?」
深沼「空っぽだけど取り返しに行くというか、そういうふうに夜通し走って夜明けになるっていうストーリーの曲なんですけど」
千「アルバムが完成して最近の日々はどうですか」
深沼「ずっと作っていて完成したばっかりなんですけど、やっと表に出るようになって(笑)。まぁ、いいものが出来たと思うんで、みんな楽しみにしていてほしいと思います」
千「家というかスタジオの中でずっとためてためて緻密な作業をして、こうやってライブになると違ったエネルギーを感じるものですよね」
深沼「自宅録音とライブ、同じMellowheadなんですけど全然違った一面を見せられると思うし、僕もお客さんの前で歌うときは違った気分で出来るんで、今日はすごい楽しみです」
千「じゃあ放送を聴いているみなさんに一言」
深沼「今日は初めての三人編成で頑張って演奏しますのでよろしくお願いします」
(Mellowheadライブ)
『ラハイナ』『MABATAKI Rewind』
-CM-
千「セッションタイム!(千里さんのピアノ演奏)東京FMホールから生中継、大江千里のLive
Depot、今夜のゲストはMellowhead!今日は東京、桜が満開ちょっと手前ぐらいかな、この近くの千鳥ヶ淵も綺麗ですね。この季節のこのピンク色、僕が言うといやらしいピンクに聞こえました、一瞬(笑)。いい感じですけど。今日はセッション、リハーサルで二回やったんですよね。気持ち的には早い段階で本番迎えたいなって感じで(笑)」
深沼「(笑)、僕的にはかなり子供の頃、小学生の頃から好きな曲なんです」
(セッション)
クリーデンス・クリア・ウォーター・リバイバル(CCR)『雨をみたかい(Have you ever
seen the rain)』
千「この曲はシンプルで切ないいい曲ですよね。このCCRっていうのはどこで?」
深沼「僕、音楽始めたときに8つ上のいとこがいるんですけど、彼にかなり影響を受けて。彼がいろいろ録ってくれたカセットがあって、その中に入ってて子供心に一番好きな曲だったんですよ」
千「そのとき他にはどんな曲が?」
深沼「あとはビーチボーイズがたくさん入ってて、普通にビートルズが入ってて。並びとかも彼なりにかなりこだわって相当教育されましたね」
千「Mellowheadが今目指してる、ちょっと大人の、大人といってもそんなに大人じゃないんだけど、そういう耳の肥えたキッズに届ける音楽と似てますよね。小学生時代、洋楽以外に日本の音楽も聴いたりしたんですか」
深沼「洋楽が多かったですね。その頃のいとこに対して憧れがあってなんでも真似してましたね」
千「ギター弾いたりとか作曲したりとかも?」
深沼「ギターはクラシックギターを習ってたんですよ。元々ピアノ教室に通ってて、それはピアノ教室のおばさん…先生が(笑)、すごい怖かったんですよ、定規で叩く系の(笑)、それがすごいイヤで」
千「ほめてほしいですよね(笑)」
深沼「ほめると伸びる子だったんですけど(笑)。それで、その隣にギター教室があったんですよ。ギター教室は優しそうなお兄さんがやってて」
千「それはおじさんじゃなくお兄さんだったの?」
深沼「若かったんですよ。で、そっちに」
千「で、曲とかも作るようになって?」
深沼「そうですね、見よう見まねで。中学頃から普通に多重録音とかしてやってましたね」
千「早熟ですね」
深沼「とにかく真似してみたかったんですね」
千「それが今メシのタネというか(笑)、今の深沼さんを形作ってるわけですもんね」
(Melloheadライブ)
『エンプティ・ハンズ』『シアトリカル』『A phantom song』
千「ライブ、えらい気持ちよさそうで、もうちょっとやりたいなって感じなかったですか」
深沼「そうですね。一音だけ強烈に間違ったんで(笑)」
千「そうなんだ(笑)。でも深沼さんって緻密というか根が真面目ですよね。これ、ほめ言葉なんですけど、誠実にお客さんに向かい合ってるなって思ったんですけど。今夜も写真持ってきて頂きました」
深沼「(ディスプレイ見ながら)めっちゃめちゃ恥ずかしいですね、こうやって見ると(笑)」
千「これは自宅のスタジオ、仕事部屋みたいな感じですかね。コンピューターが中心にあってスピーカーとか機材が並んでてギターが右側に四本くらい」
深沼「こっちにキーボードも入ってるんですよ」
千「左側にね。真ん中にキャスターのついた座り心地の良さそうな…」
深沼「椅子がね。ギター弾くのが多いんで膝掛けがあるとダメなんですね。それがなくてなおかつ座り心地のいい、それでキャスターで。作業してるときずっと椅子の上でガラガラ動きながら(笑)、やってるわけですよ」
千「これ、よく見ると床もつるっとしてるし、キャスターでついすべりすぎて洗濯機までいっちゃうみたいなことない?」
深沼「(笑)、あります。こっち側はソファがあってテレビがあって普通のリビングなんですよ」
千「家事やられたり洗濯したり気分転換でやって、またここに戻って?」
深沼「そうです。ある意味では家事の一部のように作曲やってますね」
千「マンション借りるときも、まず音楽をどうやるかって考えて借りるじゃないですか」
深沼「そうなんです。引っ越しするときはなかなか大変で。このマンションにもコンピュータープログラマーとして入居してるんですけど(笑)。ミュージシャンといってはなかなか難しいので。今ではすっかり大家さんにばれてしまったんですけど。物件探しが大変ですよね、苦情とか来たらまずいわけじゃないですか」
千「仕事の場と生活の場が限りなく近い環境ってのはデメリットみたいなのあるんじゃないですか、煮詰まったとき」
深沼「そうですね。でも逆に言えば僕はあまりオンオフはっきりしてないほうが好きですね。煮詰まったら普通にやめてゲームやったりとか寝たりとか遊びに行ったりとかして、すぐに仕事戻ってこれるときもあるし、その日はおしまいになってしまう日もあるし」
千「おしまいになって布団の中に入って、また浮かんでくることは?」
深沼「ありますね。寝る直前にいいメロディが浮かんだりってあるじゃないですか」
千「あるんですよ!そういうとき寝ちゃいますね、僕」
深沼「僕はもう一回ここに来て電源入れてやり直しますね」
千「そういうとき一時間二時間のつもりが10時間とか」
深沼「翌日の昼くらいまではいきますね」
千「(笑)。花粉症とか大丈夫ですか、つかぬ事聞きますけど」
深沼「三年くらい前に一度ひどいのになって、そのときインストアライブとかやったんですけど、ずーっとティッシュを置いてやってましたね。ところが、それ以降無反応になったんですよ」
千「春の時期はここに籠もってるっていう…」
深沼「外出てないってことも(笑)。それ以降平気になりましたけど」
千「僕は今年デビューして結構辛いんですけど。花見はしたいんだけどグシュグシュになりたくないし。Mellohead、ニューアルバムが出来ました」
深沼「前のアルバムが自分の作り込みで執念で完成させたってところあるんですけど、今度はいろんなゲストが参加してくれたりとか、みんなといろいろ意見を聞いたりして前より開かれた感じになったと思います」
千「聞いてて楽しいですよね(このあとコンサートのお知らせ)」
エンディングテーマは『開け!クローゼット』