Live Depot
Every Thursday, PM7:00〜 from TOKYO FM HALL
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Vol.207 2005/05/12 ON AIR (guest:小谷美紗子)
「どうもこんばんは!東京FMホールから生中継でお送りしているLive Depot、今夜のゲストは一度聴いたら忘れない、耳にぴたっと張り付くような存在感、オンリーワンな女性シンガーソングライターが登場します。小谷美紗子さんです」
(小谷美紗子登場)
千「こんばんは」
小谷「こんばんは」
千「小谷さんは三年前、この番組に四月に登場して頂いたんですけど、そのときは今よりもうちょっとショートカットで、確か白地にピンクっぽいブラウスかなんかの印象がありますけど、今日は黒のTシャツ重ね着ですね。迷彩のパンツに白の靴ですけど。やっぱりピアノを弾くときになると靴は脱ぎ捨てる?」
小谷「そうですね。脱ぎ捨てで」
千「ペダル、滑ったりしないですか」
小谷「大丈夫ですね。足の裏でギュッとペダルを掴んでるような感じなんで(笑)」
千「地下足袋のような足でペタッとね(笑)。簡単に小谷さんのプロフィールを紹介させて下さい。96年にデビューして、これまでにシングル13枚をリリース、先日7枚目のアルバムが出たばかりです。孤高のシンガーというかデビューの鮮烈さが頭にこびりついてるんですけど、随分時間が流れて。四月に引っ越しをされたって話を聞いたんですけど、アルバムも出て実生活でも華やいだ感じ?」
小谷「そうですね。リリースのタイミングと引っ越しのタイミングが重なってしまって夜も寝ないで引っ越しの作業をしたり(笑)」
千「大変でしたね(笑)。どうですか、新しい部屋は」
小谷「快適です」
千「そこら辺の話もあとでたっぷり聞かせて下さい。今夜のステージへの意気込みをラジオ聴いてらっしゃるみなさんに一言お願いします」
小谷「ただひたすらに一生懸命歌います」
(小谷美紗子ライブ)
『Off you go』『まだ赤い』
-CM-
千「セッションタイム!(千里さんのピアノ)東京FMホールから生中継、大江千里のLive Depot、今夜のゲストは小谷美紗子さんです。さっきまで小谷さんが弾いていたグランドピアノに大江千里が座って小谷さんは中央でハンドマイクでいて。その後ろにベースの山口さんがいらっしゃいまして、上手のほうにピアノと向かい合うようなところにドラムの玉田さんがいらっしゃいますけど。ピアノとドラムが対面というのも、細かい呼吸がわかんないとトリオ出来ないんだね。ハンドマイクの時は気分は変わるもんですか」
小谷「やっぱり楽ですね」
千「ピアノ弾きながら歌ってるときの方が楽なのかなって」
小谷「ピアノ弾きながらの方が声はいっぱい出るらしいんですけど気持ち的には歌だけでいいので、ただただ楽しいって感じですね」
千「前回出てもらったときはお一人で出演されて、NOKKOちゃんの『人魚』を僕がピアノ弾かせてもらって二人でやったんですけど、今日の選曲はまた渋いところからきてます」
(セッション)
ビル・ウィザーズ『KISSING MY LOVE』
(千里さん含めた三人の演奏のかっこよさが際だっていて、ボーカルは正直なところイマイチ…(^_^;)

千「この曲のもっとも好きなところっていうのは?」
小谷「元々、前にカバーアルバムというのを出したんですよ。メンバーの中からこの曲があがってきて、私はそのとき初めてビル・ウィザーズという人の存在を知って、今回何をやろうかってなったときに千里さんもいらっしゃることだし、ピアノをガンガン弾いて頂きたいということで」
千「すいません、ガンガン弾いちゃいました(笑)。誰かとセッションするときに感じることとか気をつけてることとかありますか」
小谷「あんまり気をつけたりする間もなく、セッションってすごい楽しいので、楽しい、楽しい、楽しいって感じをいかにお客さんに伝えるようにするかっていうのを気をつけてます」
(小谷美紗子ライブ)
『照れるような光』『儚い紫陽花』
千「お疲れ様です!今日は弾き語りとトリオの両方聴けたんで、より両方ともいいなぁって思いましたね。弾き語りで前回出られたときに感じなかったより深い光と陰みたいなね。激しさもより、隣に慈しみとか優しさもあって、より激しく感じるっていうか」
小谷「ありがとうございます」
千「いかがでしたか、今日は」
小谷「楽しかったです」
千「良かったです。今夜は小谷さんに一枚の写真を持ってきて頂きました。(ディスプレイで写真を見ながら)今日のメンバーがソファに並んでリラックスショット。仲良さそうですけど。クッション抱えてソファにいますけど、これは?」
小谷「これはトリオの三人でご飯食べたりとかしてるんですけど、この写真は引っ越しが終わってしばらくして、やっと部屋が片づいたときにいろいろ手伝ってもらったりしたんですけど、そのときの」
千「後ろの方に機材が。ドラムなのかな?」
小谷「そこは触れないで(笑)」
千「(笑)、なるほどね、わかりました。この引っ越しって一年越しの引っ越しで、物件探しにかなりこだわったって聞いてるんですけど」
小谷「去年の三月くらいに探してて気に入ったところがなくて止めて、またもう一回今年の三月くらいに探したら、やっと見つかったっていう感じです」
千「選んだポイントっていうのは?」
小谷「選んだポイントは場所と広さで」
千「ある程度音が出せるところがいいですよね。ニューアルバム『adore』の意味を小谷さんの方から」
小谷「この言葉の意味は『愛する』とか『尊敬している』、『崇拝する』という意味がありますね」
千「リスペクトとは違う崇拝っていう非常に愛と密接な言葉ですけど、初のセルフプロデュースっていうのは、しかもトリオスタイル、どうでしたか?やってみて」
小谷「今までプロデューサーさんっていう方に助けてこられたんですよね。今回初めてそういう人がいないところで、今まで一緒にやってきたプロデューサーさんがどれだけすごかったかっていうのを、いかにすごいことをやっていてくれたのかっていうのを身にしみて知りつつ、今までのプロデューサーさんに教えてもらったことを今発揮するんだみたいな意気込みでレコーディングできたので、すごくやりがいがありました」
千「いろんな挑戦がいい感じで詰まってますよね。僕がビックリしたのが『まだ赤い』って曲と『照れるような光』、この二曲の間にセッションが挟まったでしょ?全く別の曲のようで同じ恋の、ちょっと時間が経ってからを歌ったのかなっていうふうにも聞き手としては取れるような。途中にビル・ウィザーズが入って不思議な感じで響いてきたんですけど。歌詞的に変わった部分とか今回初めて書けたなって部分って?」
小谷「『照れるような光』っていう曲は昔付き合ってた人にひどい目にあって(笑)、憎らしい!みたいなことをいっぱい歌ってきたんですけど、時間が経って、すごいひどい人だったけど、その人と過ごした時間も今の私のものになってるという、身になってると思えるようになって、ひどい!と思ってた相手にありがとうって言えるようになって。ああいう私にしては優しい曲が書けたなと思います」
千「会わなきゃ良かったっていう憎しみとか、そういう気持ちがやっぱり逢えて自分の一部で良かったなっていう、全部ひっくるめて肯定するみたいな」
小谷「そうです」
千「話が前後しますけど、僕すごい残ってるのが『殺したいのに殺せないくらい好き』とかね(笑)、ラジオで流れてくるとエエーッて凍り付くような瞬間があるんですけど(笑)。周りのスタッフから、それ赤裸々なんじゃないのって言われたりすることないですか」
小谷「これは四年前くらいに書いた曲なんですよ。ひどい恋愛をしてて」
千「ひどい恋愛多いですね(笑)」
小谷「(笑)。ひどいというか濃い恋愛をしてて。そのときに思ったことを歌詞にして歌ったんですけどスタッフにこれはちょっと当時のアルバムには入れられない、ボツって言われて。最近になって、この曲、今回入れていいよって感じで。私も四年ぶりにそのフレーズを聴いて、うわぁ、またすごいこと歌っちゃってるっていうふうに」
千「自分でも客観的な耳で聴くと(笑)。聴く側も一緒にグーッと来るフレーズって望んでる部分もありますからね。(ライブのお知らせ)どんなライブにしたいですか」
小谷「トリオでガッツリ固めて、すごく私たちが演奏していて楽しいんだっていうのをお客さんにも伝わるように、それでお客さんたちもすごく楽しんでもらえたらいいなと思います」
エンディングテーマは『やわらかな光に包まれて』