Live Depot
Every Thursday, PM7:00〜 from TOKYO FM HALL
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Vol.209 2005/05/26 ON AIR (guest:マシコタツロウ)
「こんばんは、大江千里です。ようこそ!初夏ですね。うららかな陽射しが気持ちがいい今日だったです。今夜は作曲家としても活躍している注目のシンガーソングライターが登場します。マシコタツロウさんです」
(マシコタツロウ登場)
マシコ「よろしくお願いします」
千「よろしくお願いします。ラジオを聴いてらっしゃるみなさんに一言お願いします」
マシコ「マシコタツロウと言いましてカタカナ七文字で書く変な名前ですが、最近ソロデビューいたしました。よろしくお願いいたします」
千「挨拶だけを聞いてると初々しいんですけど、恒例のプロフィール紹介してみたいと思います。1978年生まれ、2000年から作曲家として本格的に活動を開始、一青窈さんの『もらい泣き』を共作、『ハナミズキ』の作曲も手がけるソングライター。でありつつ去年の12月にアルバム『歌う声を聞けば』でメジャーデビュー、昨日初のシングル『三度目の夏子』をリリースされたばかりです。そして満を持してLive
Depotへ登場です!ソロデビューして半年ですけど心境の変化ってありますか」
マシコ「やっぱり今まで人に書くのが仕事だったので、自分の曲になってくると最後まで自分の言葉だし自分のボーカルじゃないですか。そういう意味で自分を持ってないといけないというか、ある意味自分に対する責任感が大きくなって身が引き締まる思いですね」
千「なるほどね。立ってマイクを持ってるっていうのはちょっと初々しい感じが」
マシコ「非常に不自然なんですけど。僕はいつもキーボードの前に座ってないと落ち着かないというか」
千「じゃ早くキーボードの前に送り出してあげなきゃいけないですけど。今夜のライブの意気込みをラジオを聴いてるみなさんに一言よろしくお願いします」
マシコ「生放送ですので非常に緊張しておりますが、始まってしまえば頑張って出来ると思いますので、みなさんも最後まで楽しんで帰って下さい。よろしくお願いします」
(マシコタツロウライブ)
『歌う声を聞けば』『雨上がり・あの場所へ』
-CM-
千「セッションタイム!(千里さんのピアノにパーカッションも絡んでムーディーなメロディ)おやすみなさい。そんなことない(笑)。失礼しました。東京FMホールから生中継、大江千里のLive
Depot、今夜のゲストはマシコタツロウ!中央のキーボードの前にマシコさんがジャケット姿でジーンズ、白い靴といういでたちで向かっております。そしてステージ上の下手の方、デポピアノの前に大江千里、板つきました。今夜お届けするのは僕、大江千里の曲なんです。マシコタツロウアレンジで演奏したいと思います」
(セッション)
大江千里『塩屋』
(パーカッションの音が素敵なアレンジになってました。ボーカルはマシコさんと千里さんが交互に)
千「この選曲はマシコさんのアイディアなんですが、これはどうして?」
マシコ「僕が高校一年の時だったと思うんですけど、当時すごい好きな女の子がいたんですよ。その子が大江さんの大ファンで、まず彼氏になるためには条件があるってことで出されて。ピアノが弾けなきゃいけない、これは弾けたんです、とりあえず。『塩屋』って曲があるから、音資料持ってくるから」
千「音資料!業界の方ですか(笑)」
マシコ「(笑)。持ってくるので、これを絶対弾いて欲しいってことでCDもらいまして。大江千里さんのCD、5〜6枚持ってこられて」
千「聴かされて?」
マシコ「そう。そして『塩屋』を弾いてくれと言われ彼女の家行って。僕、初めて弾き語りっていうのをそこで知ったんですよ。今のスタイルは大江さんがいなかったらなかったかもしれない」
千「彼女の家の洋間のピアノを。その間、彼女はこっちで紅茶でも飲みながらソファに座って?」
マシコ「そうです。まあまあだね、くらいの感じで」
千「そのあとの彼女の反応はいかがだったですか」
マシコ「すごいじゃん、みたいな感じだったんですけど、でもそのあとペダルが壊れてしまいまして。僕、気合い入りすぎてしまって(笑)、踏みすぎたんですよね」
千「(笑)、チャーラララーで随分長い間踏みこんで。ペダル長いですからね。だんだん強くなってパコッと」
マシコ「そうです。修理に三万くらいかかったって」
千「(笑)、淡い恋の思い出を聞かせていただきました。ありがとうございます」
(マシコタツロウライブ)
『三度目の夏子』『okaeri』『手のひら』
千「お疲れ様でした。気持ちよさそうな顔で歌ってらして」
マシコ「気持ち良かったですねー」
千「今夜はマシコさんに写真を持ってきてもらいました。(ディスプレイで見ながら)絵に描いたようなミュージシャンの(笑)。これ、酔っぱらってるでしょ?」
マシコ「かなり酔ってますね」
千「ヘッドホンをして自宅かな?ピアノを立ち弾きしてるって感じですけど。何を歌って(笑)?」
マシコ「多分スティービー・ワンダーのDVD観ながらセッションしてるんじゃないですかね」
千「結構調子よくなるとピアノはこういう感じで一日中?」
マシコ「ずっと弾いちゃいますよね」
千「作曲はもちろんピアノで?」
マシコ「はい、そうです」
千「そもそもいつ頃から曲を書くようになったんですか。きっかけってあるんですか」
マシコ「小学校六年生の時にマニアックな話ですけどシンセサイザーを買いまして。ピアノの先生が、クラシックをそんなつまんなさそうな顔してやるんならこっちをやりなさい、とか言って買ってくれたんですよ。その先生が買ってくれたわけじゃないですけど(笑)、勧めてくれて買ったんですよ。それで録音始めたっていうか。その頃から作曲家になりたくて、将来の夢んとこに書いてあるんです」
千「歌手ではないわけですか。作曲家だったんですか。シンガーソングライターっていうのはじゃあ嬉しい誤算っていうか」
マシコ「ちょっと欲出してしまいました」
千「(笑)、マシコ的な曲作りのポイントってあるんですか」
マシコ「出来るだけ自分の機嫌に任せたいんですよ。調子悪いときは書きたくなくて。無理に書いても絶対いいものできないんで。天気が良くて風が気持ち良くて、それだけで曲がすぐに出来てしまうときがあるので無理をしないで。締め切り日までに晴天の日がくりゃいいかなっていうぐらいで(笑)」
千「その自然な感じっていうのはサビのオリエンタルでグローバルな匂いのする旋律とかに出てますよね。のびのびした感じが伝わってきますね。昨日、初のシングルが出ました。作詞、作曲、編曲、このそれぞれの立場からマシコタツロウ的にはどんなコンセプト?」
マシコ「聴いていただければわかるんですけどアップテンポで、下世話といえば下世話なんですが」
千「あれは客観的に、マシコタツロウはこの路線でこの夏いってみようかなってプロデューサー的な勘が働いたわけですか」
マシコ「出来た瞬間がふざけてて。ふざけて作ったものがこういう形になってしまって。でも自然だから、このフレーズに合わせてギターじゃかじゃかやってもらって、俺も暴れるように歌ったら一番この曲にはいいんじゃないかって」
千「エロいって表現がさっきありましたけど、ワイルドっていうか動物的な感じがあって。袖で聴いてたんですけど、ブラスの方もいて、ついダンスチームで出たくなりますもんね。踊りたくなるんですよね。質問をぶつけてみたいと思います。『学生時代、どんな曲を聴いてたんですか』」
マシコ「大学時代の頃にスティービー・ワンダーに出逢ったんですよ。それまでは高校の頃の流行りでハードロックも聴いたしバンドでコピーとかもしたし、とりあえずいろいろ手探りですよね、自分が好きなものを探してたんですけど。実はアースウィンド&ファイヤーとか聴いたときにこの人たちはなんで今まで聴いたのと違うグルーヴなんだろうって考えて、これがブラックミュージックかなって。そこからスティービーとか、どんどん掘り下げていったというか」
千「なるほど。『興味のあることってあったら教えて欲しい』。ポッと思いつく音楽以外の物で」
マシコ「ダーツですかね。事務所とかではやってるんですよ。意外にバカにしてやると筋肉痛とかになるんですよね。深いなぁと思って。上手な人って格好いいんですよね」
千「全然ぶれないんですよね。僕もダーツ一回やると汗びっしょりになりますからね」
マシコ「なりますよね。何回もやる人いるじゃないですか。負けたくねえって」
千「『ラーメン屋にはまってるんですが、お薦めのラーメン屋を教えて下さい』」
マシコ「永福町の大勝軒っていう、20分待ちは最低覚悟して、1000円するんですけど、うまい!」
千「1000円もするラーメン、ちょっと食べてみたいですけど20分ですか」
マシコ「でもうまいですね。かつおだしっぽいんですね。和風だしでスープから湯気が出てないんです。ぬるいんじゃないかと思って侮ると大変なことになって。表面に油がありまして、身体に良さそうな油なんですけど」
千「湯気が上がろうとしてるけど出れないんだ」
マシコ「そう。20分とか待ってますからサラサラッといくとアチチとなるんです」
千「三枚ほど質問をぶつけてみました。(ライブのお知らせ)この日のライブはどんな感じにしたいですか」
マシコ「今日も6曲とかやって長いライブなんですけど、この三倍くらいの長さでやろうと思ってるので」
千「(笑)、ライブ好きでしょ?」
マシコ「ライブ好きなんですよ。短いとノリ切れる前に終わってしまって。今度は完全燃焼でいきたいと思ってるんで、みなさん是非いらっしゃって下さい」
エンディングテーマは『マシコタツロウ的』