Live Depot
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Vol.34 2001/11/22 ON AIR (guest:遊佐未森
「こんばんは!大江千里です。みなさん、ようこそ!お越しくださいました。冬の感じですね。ラジオお聴きのみなさんは何のことだかわからないと思いますけど、パッと出てきたときにみなさんの着てる服がダークというか冬に突入し始めたかな。ま、明るい色の方もいらっしゃいますけど(笑)。そういう感じがします。11月も後半に入ってそういう時期ですね。今週、獅子座の流星群ってご覧になりましたか?あ〜、見た方もちらほら。ホントにちらほら(笑)」
 (遊佐未森登場)
遊佐「こんばんは〜、遊佐未森です」
千「遊佐さんと私は前レコード会社が長く一緒だったんですよね。しかしお互いすれ違うばかりで」
遊佐「なぜか(笑)」
千「やっと会えましたね」
遊佐「ですね」
千「ニューアルバム、リリースおめでとうございます。今日は遊佐さんは黒の半袖のニット」
遊佐「…にちょっとクリスマスっぽいスカート」
千「そうですね、斜めに」
遊佐「ツリーのようだと言われてるんですけど、どうですか?みなさん」(会場から拍手)
千「ちょっとチカチカチカってするんですよ。これもほのかな感じですかね。遊佐さんは獅子座流星群、ご覧になりました?」
遊佐「もうしっかり寝ちゃってて見れなかった(笑)」
千「しっかり見たのかと思ったら寝ちゃってたんですか」
遊佐「見た方がいいよっていうメールもいただいてたんですけど、眠気が勝ってしまって。見ました?」
千「一日目に三時過ぎに見れたっていう話を友達に聞いて二日目三時過ぎにジョギングしたんですけど」
遊佐「え?夜中に?」
千「ええ。一時間ぐらい、空見ながらジョギングしたんですけど、ひとっつも見れませんでした!心が曇ってたのかなぁ?(笑)」
 (ここで番組HPのURLを紹介)
千「せっかくなんで遊佐さんにもアドレスを」
遊佐「え?言ってくださいよ」
千「あ、そうですか?」
遊佐「どうぞ。私はもうライブな気持ちになってるんで」
千「そうですね、妙にライブな気持ちをいじってはいけませんよね(笑)。(URL紹介後に)さて、今日はこのパーカッション、ギター、そして遊佐さんがスタンド」
遊佐「ピアノ、ええ。エレピでちょっと」
千「すごくミニマムなスタイルで。最近、こういう生音…」
遊佐「わりとちょくちょくいろんなミュージシャンの方と。その日によってアコギが二人だったりとか、いろいろやってます」
千「今日は楽しみなんですけど、ラジオを聴いてらっしゃるみなさんに遊佐さんの方から一言意気込みなど」
遊佐「「えっと、今日はゆったりと『honoka』を歌ってみたいと思うので楽しんでください」
-CM-

(遊佐未森ライブ)

『地図を下さい』『遠いピアノ』
-CM-
千「セッションタ〜イム!(千里さんのピアノ演奏)ちょうどいい感じで楽器が配分されてて、遊佐さんが中央のスタンドマイクの前に立ってらっしゃいますけど、今日僕が参加させていただいて四人で演奏するのは日本の…」
遊佐「民謡…」
千「(笑)、ちょっと、ちょっと。ポップスの名曲ですね」
遊佐「名曲ですね、これを歌うとホント嬉しくなりますね」
(セッション)
はっぴいえんど『風をあつめて』
 (遊佐さんのメインボーカルに千里さんがコーラスって感じ)

千「このはっぴいえんどの『風をあつめて』。ライブとかで時々やられたりするんですか」
遊佐「初めてかな?初めてですよね。みんな、うなずいてるから(笑)」
千「(笑)。いついつのステージで何をやられたってファンのかたの方が良く覚えてたり」
遊佐「そうそう。覚えてますよね」
千「あの、僕に話しかけてくださいね(笑)」
遊佐「(笑)。ゴメンナサイ」
千「さて、先日アルバムが出ました。『honoka』。僕も聴かせていただいたんですけど、普通に忙しく日々を過ごしてると意外に当たり前になってるようなことが、車乗ってるんだったら自転車に乗って、自転車乗るんだったら歩いてみると、すごく瞬間瞬間が入ってくるっていう。アルバムを聴いてて、そういうことを思って。なんかお茶一杯ゆっくり飲んでみようとかね(笑)」
遊佐「お茶をゆっくり煎れてみようとかね」
千「思いましたね。聞いた話なんですけど、海の近くに住まれているという」
遊佐「はい。もう二年ぐらいになりましたね」
千「じゃ、この『honoka』っていうアルバムも海に越してから曲ができたんですか」
遊佐「もう全部。結局今年作ったんですよね、よく考えてみたら」
千「海まで歩いてどれぐらいなんですか」
遊佐「1分ぐらいで行けちゃうんですよ」
千「1分、早歩き?(笑)いや、ま、海の近くに住んでて速く歩くことないんですよね」
遊佐「(笑)。私、歩くの速いんですよ」
千「(笑)。人は見かけに…」
遊佐「よらず」
千「わりと競歩的な」
遊佐「競歩はちょっとできない(笑)。普通に歩いて1分ぐらいで行けちゃうんですね。窓を開けても南風の日は潮風で潮の香りがするようなところです」
千「僕も数年前に少し海の近くに住んでたことがあるんですけど。歩いて3分でした」
遊佐「あ、勝った!(笑)」
千「いや、僕歩くの遅いんでね(笑)。毎日、夕陽とか違う夕陽が落ちていったり」
遊佐「なんでこんなに違うんだろうっていうくらい。海って波のくる感じも違うし、夕焼けになるときもあるし、ならなくても曇り空でもきれいなときあるし」
千「スピルバーグの映画で何かが起こるとき向こうの雲から光が射して妙にきれいになって。ああいうのありますよね、海の向こう側の」
遊佐「そうそう、天使のはしごっていわれてる。雲の間から射す光をそういうらしい…」
千「はしご?」
遊佐「そう。はしごを登っていくような」
千「海に住まれて何が一番…(笑)、海に住まれてるわけじゃないですけど(笑)。水上生活じゃないですよね(笑)。海の近くに住まれて」
遊佐「(笑)。魚じゃない」
千「(笑)。何が一番変わりました?自分の中で」
遊佐「なんだろうな〜。空気に対してすごく敏感になったってことですかね。今まではずっと東京でマンションで普通に暮らしてたんで、当たり前にしてたんですけど、今は空気の、朝、窓開けたりしたときのまず一呼吸がこう味わってしまうので。東京の町中だったりすると、また、あ、全然違うんだな〜とか。あとは並木道に行ったりするときのにおい、緑の空気の中に混じったにおいがするのが前よりも体が敏感にわかってるみたいなんですよね。そういうのが面白いです。目に見えないものだから余計に面白いっていうか」
千「知らず知らずのうちにイオン…」
遊佐「マイナスイオンとか」
千「ね。吸収してるのかもしれませんね」

(遊佐未森ライブ)
『life in the tree house』『オレンジ』『I'll remember 』
--CM--
千「いかがでしたか?今日のこの東京FMホール」
遊佐「すごく響きが海みたいな気持ちで歌うことができて、やっぱり天井が高いし、私、ここにはすごく好きなミュージシャンのライブを見にとか」
千「あ〜、そうなんですか」
遊佐「何度か来たことがあって音がすごく好きだったんで今日は楽しかったです」
千「なんかリスナーのファンの皆さんも包み込むような感じで。遊佐さんのライブ、初体験なんですけど、失礼な話、もう少し静かな感じなのかなって。うねりがグングンくるんでビックリしました」
遊佐「12月のライブはもっと(笑)、うねっちゃいますよ(笑)」
千「12月のライブはどんな感じになりそうですか」
遊佐「今回はアルバムはアルバムとしてあるんですけど、ステージはまたリクリエイトするっていうか、新たな形で作っていくっていう。これからガンガンやっていく時期なんで高揚しちゃってて(笑)、楽しみです」
千「遊佐さんの中で一巡してピュアなというか原点に戻って始めてるところってあるんでしょうか」
遊佐「そうですね。去年から自分でアレンジするものが増えてきて立体的に音が聞こえてくるようになってるんで、いろんな形で音楽を作っていきたいんですね。ライブもやってみたいし」
千「さっきのエンジェルラダーでしたっけ?はしごでしたっけ?ああいうのもきっと音楽の肥やしに」
遊佐「そうですね。見たもの、聴いたもの…、うん」
最後のエンディング曲のタイトルは『遠い笛』
 (『遠いピアノ』に触発されたそう)