Live Depot
 Every Thursday, PM8:00〜 from TOKYO FM HALL
 http://www.tfm.co.jp/senri/


Vol.40 2002/01/31 ON AIR (guest:堂島孝平
「こんばんは!大江千里です。Live Depotへみなさん、ようこそお越し下さいました。ありがと〜!今夜の東京FMホールは若干いつもより多めですね。満杯にお客さんが来てくれてます。ラジオのみなさんも最近寒いですけど、お元気でしょうか?寒さを吹き飛ばすべくホットなライブを今夜もお送りしたいと思います」
 (堂島孝平登場)
堂島「こんばんはぁ〜!よぉっし!」
千「まぶしい!(笑)」
堂島「こんばんは!よろしくお願いします」
千「よろしくお願いします。この黄色の…」
堂島「黄色ですよ、寒さを吹き飛ばすべく!ですよ」
千「このマークがいいですね」
堂島「いいでしょ?今日は東京FMのパスをつけながら演奏したいと思います」
千「熱いライブをよろしくお願いします。今日は一緒にレコーディングした強力ミュージシャンズが来てくれています。堂島さんから紹介してみてください」
 (GO-GO KING RECORDERSメンバー4人を紹介。東京スカパラやレピッシュから参加)
千「そもそもこのメンバーといつ頃から一緒に活動を?」
堂島「一年半前ぐらい前ですかね。ホントはあと二人ギタリストがいるんですけど、今日は向かい風で間に合わなかった…(笑)。今日は5人でやりたいと思います」
千「ラジオを聞いているみなさんに一言今日のやる気をお願いします」
堂島「今日はせっかくのこの番組ってこともありますし、千里さんと会えて嬉しいし、みなさんにも会えて嬉しいので、少しでもたくさんの人に伝わればいいなと思います。頑張りま〜す」
-CM-

(堂島孝平ライブ)

『冬が飛び散った』『ペパーミント・ブルー』
-CM-
千「セッションタイム!(千里さんのピアノ演奏)堂島さんがアコギで僕がピアノでという状況でステージに二人いますけど」
堂島「二りっきりですね(笑)。嬉しいです、スゴイ、僕は」
千「今日やる曲はジャパニーズポップスの名曲ですね」
堂島「僕はホントにこの曲が好きで、今日は千里さんとセッションでやってもらえるってことで光栄です!」
(セッション)
大沢誉志幸『そして僕は途方にくれる』

堂島「ありがとうございます!」
千「いや、ありがとうございます、こちらこそ。なんか楽しいね」
堂島「楽しいですね〜。リハーサルも2回ぐらいでしたっけ?やりましたけど、ホント楽しかったです」
千「この曲の持ってる世界にすっぽり入っちゃうね」
堂島「僕、小学校ぐらいのときだったんですよね」
千「ちょうどこの曲は、『そして僕は途方にくれる』、大沢誉志幸さんですけど、デビューが同じぐらいなんです」
堂島「ですよね」
千「あ〜、あの頃よくキャンペーンで一緒にタクシーで移動したなとかこまい話を(笑)」
堂島「ホントですか(笑)?そういうのでグッときちゃった?なるほど」
千「時間軸を行ったり来たりして(笑)。で、目の前に堂島さん、みたいなね。先程の大滝詠一さんのカバー『ペパーミント・ブルー』、そして大沢さんの『そして僕は途方にくれる』と日本のポップスをよく聞いてたのかと思うんだけど」
堂島「そうですね、大好きです。特にシンガーソングライターの作る日本のポップスの良さ。こんなことを千里さんの目を見て言ってる僕。帰ったら反省しますよ(笑)。自分で曲を書き詞を書き歌う、ロックでなくポップスみたいなところがね」
千「前から自分で詞を書いて曲を書いて歌うってことにこだわってた?」
堂島「そうですね。それがなんかグッときちゃうんですよね。それこそ千里さんじゃないけど」
千「プロなんだから職業なんだけど、いわゆる作詞家、作曲家っていうのと違うじゃないですか。ともすれば共倒れっていうか(笑)。どういう日本語だ(笑)?でも自分の思い通りになる分、自分のちっちゃい世界になっちゃうっていうね。でもそのギクシャクしたところを自分で乗り越えるポイントが気持ちいいっていうかね」
堂島「自分の中のポップである醍醐味だったり良さだったりっていうのも理解しつつも、やっぱり今やってるバンドのメンバーとか含めて音を作っていくときは、自分なりに新しいトライをやっぱり…。新しいポップスの形でありつつも日本の音楽のポップスシーンの歴史もね」
千「普遍的なね」
堂島「やっぱそれも臭わせたいなとは思います」

千「『お二人に質問です。初めて作った曲のテーマはなんですか?今でも覚えてますか?』」
堂島「僕は中学校三年生のときにブルーハーツが大好きだったんですよ。ごめんなさいね、シンガーソングライターのあとにこんな話ね。バンドじゃねえかって(笑)」
千「いやいや、多面的な話で」
堂島「で、感化されてた部分があるんでタイトルが『野良犬気分』っていうね。内容は檻の中で飼われてる俺、みたいな」
千「最初作る時ってさ、結構気合いが入るから思いっ切りいっちゃうんだよね。俺は公害をテーマにした『さらば灰色の街』っていう曲で(笑)。当時光化学スモッグで…って時代がわかっちゃうんだけど」
堂島「スゴイなぁ(笑)」
千「サラッと次に行きたいなと思いますけど。『堂島さんの今年の抱負は売れることだそうですが具体的な作戦を教えて』」
堂島「具体的な作戦ですか?そうですね。渋谷ジャックとかホントはやりたいんですけど」
千「渋谷ジャック?」
堂島「でも僕ね、渋谷が苦手なんですよ。なんかアウェーな感じがするんですよ」
千「あ〜、自分の領地じゃない…」
堂島「改札降りた瞬間にみんな敵なような気がして」
千「俺に触れてみろって?」
堂島「ちょっと微妙な街?池袋ジャックとか?池袋でジャックしとくと埼玉で火がつくんですよ、おのずと。一都三県じゃないですけど。そちらから攻めていこうかなと」
千「なるほどね。それ、あるかもしれないね。何を真剣な顔で話してるんだか(笑)。25歳というのはどうですか?歌のタイトルになってますけど」
堂島「『25才』という歌を書いたきっかけになったんですけど、自分らの年代っていうのはこれから頑張りどき、昔より大人になってビジョンも見えてるんだけど、ビジョンも見えたことによって、思い通りにならないこともよくあったりして、だけど自分で自分のきっかけを作って頑張っていけたらいいなと思っております」

(堂島孝平ライブ)
『夜間飛行』『25才』『ルーザー』
--CM--
千「東京FMホールはどうでした?この場所は」
堂島「スゴイ天井高くて」
千「高いよね〜(笑)」
堂島「すごいなぁ〜って演奏しながら見てて」
千「これはやりにくい人はやりにくいのかもしれないんだけど」
堂島「響き方によってはそうなるのかもしれないですけど、すごく気持ちよかったです」
千「25才っていうことなんだけど、堂島孝平流ポップス…、よくいろんなメディアで俺のポップスはこうなんだっていう普遍的なスタンスを堂島さんは持ってるなぁって思ってたんだけど、25才や新宿だとか限定するようなものも出てきて、そこらへんの心境の変化がリアルな感じがして」
堂島「普遍的なものっていうのがよくわかんなくなってきちゃって(笑)」
千「(笑)。人によって違ったりするしね」
堂島「そういう書き方をずっとしてたりもしてたんですけど、もっと自分にしか書けない詞だったりキーワードだったり言葉だったり、そういうもので歌を作った方が自分のやってる意味があるかな?と。で、それが普遍的かどうかわかんないけど、とにかくその歌詞を聴いたりして何か感じてくれることがあるだろうなって」
千「それって結構強いっていうか、俺は41だけど『ショコラ』っていう映画を観て、『その中の一人になれなかった』って歌詞があんじゃない?あれって41才の男でもわかるなって思うもんね」
堂島「嬉しい」
千「逆に俺からしてもそういうふうにして作れば、あんのかなぁって」
堂島「自分にしか歌えない思いだったり、自分しか書けない歌詞だったり、そういうのをどんどんやっていくと、もっともっと自分のポップミュージックって強くなっていくかなと思っております」
最後のエンディング曲のタイトルは『リフレクション』
「ちょっとポップス話になってしまったんだけど、普遍的なものっていうか、最近この番組に来てくれるミュージシャンとかやたら70年代とか80年代とかよく聴いてて、そのミュージシャンが表現する音楽を聴いて妙に懐かしくなったり、当時に帰ってしまうって不思議だなぁと思ったんだけど、そういうのって時間軸を超えて反響し合うっていうか、今日は堂島さんの音楽を聴いてるんだけど、どっかじぶんの思い入れを持って鏡のようにいろんな時代を引き出しちゃったのかなって。音楽って面白いなっていう気持ちをリフレクション、反射、反響っていう思いに込めました」