「こんばんは、大江千里です。ようこそ!小さいお子さんとかもいらして今日は幅広いファン層ですけど、どんな感じになるんでしょうか。毎週木曜日は同じこの東京FMホールに来てるんで、木曜日は自分にとってライブの日という、そんな感じがします。ライブハウスによく行かれる方いらっしゃるかもしれませんけども週一回木曜日はこのLive Depotでライブな感じを思いっ切り楽しんでいただきたいと思います」-CM-
(INSPi登場)
千「それでは早速自己紹介をお願いしたいと思います」
INSPi「(ア・カペラの歌を歌い)こんばんは〜、(全員揃って)INSPiです!」
千「カッコいいですね。じゃ、お一人ずつ、ラジオの前のみなさんに自己紹介をお願いします」
北「下から二番目のパートを歌っております北です。よろしくお願いします」
大倉「コーラス一番上、トップを歌っております大倉智之です。よろしくお願いします」
杉田「INSPiのリーダーやってる杉田篤史です。よろしくお願いします」
塚田「そしてベースボーカルの塚田陽です。よろしくお願いします」
千「(塚田さんの低い声に)こっちもつられて低くなりますけど、塚田さん、カッコいいですね」
塚田「いやいや、そんな」
千「普段から、朝起きてから夜寝るまで」
塚田「こんな声で。朝はスゴイ声が低いです」
千「もっと低い?」
塚田「低いですね、寝起きの声は」
千「今は、じゃ、自分の低い声の中でもどれぐらいですか」
塚田「これが普通の声なんです。これよりも朝は低く出る…」
千「『ご飯おかわり』もそのトーンで?」
塚田「そうです。『おかわり』って感じで」
千「INSPiは97年に大阪大学で結成されたア・カケ…ア・カケラってことないんですけど(笑)、ア・カペラ、噛みまくって(笑)、ア・カペラグループで、去年の12月にデビューしたばかりということですけど、来週水曜日にはセカンドシングルがリリースされますね。どうですか?生活、随分、東京と大阪と行ったり来たりで変わったと思いますけど」
大倉「新幹線移動が貴重な睡眠時間になってたんで」
杉田「僕ら最近卒論が忙しくて、新幹線の中でしか寝てないっていう生活が…」
千「ホテルで書いて、家帰って書いて…。そうか〜。巷でインフルエンザなんか流行してますが、みなさん大丈夫ですか」
大倉「うがい手洗いは欠かさずに。やっぱり風邪ひいたらやばいんで」
千「喉が命ですもんね。一人風邪ひいても…」
杉田「みんなに移ってきますからね。練習してたら唾とばすじゃないですか。みんなが順番順番に」
千「たまにマイク間違えたりして(笑)。どうですか?この東京FMホール。ちょっと天井高いこの場所」
北「天井がスゴイ高いですね」
千「見ようによってはクラブみたいな場所なんですけど(笑)。じゃ、ラジオを聴いてるみなさんに一言今日の意気込みを」
杉田「遠く離れていても僕達の歌が心に届くように一生懸命歌いますんでよろしくお願いします」
(INSPiライブ)
『Cicada's Love Song』『花』-CM-
千「セッションタイム!(千里さんのピアノ演奏。おとなっぽいメロディ)」(セッション)
杉田「今日はこれ、めちゃめちゃ楽しみにしてきたんですよ。大江さんと一緒にできるって」
千「いや、僕も楽しみでしたよ。また今日の曲がね、いい曲なんですよね。シカゴの曲ですね」
シカゴ『素直になれなくて』(INSPiライブ)
(千里さんは今回はピアノの演奏のみ)千「僕の横からボーカルそしてリーダーでもある杉田篤史〜!そして大倉智之〜!そのキャスケットっていうんですかね、帽子…」
大倉「何て言うんですかね。ハンチング?鳥打ち帽?」
千「カッコいいですね。そして北剛彦〜!『花』ではメインでボーカル歌ったりしてましたけど。そして声の低いベースボーカルの塚田陽〜!元々このア・カペラグループを作るきっかけっていうのは何なんですか」
杉田「僕杉田と塚田が大学に入学した年に塚田がア・カペラを…」
塚田「元々高校時代からそういう音楽に。声が低いんで歌を歌いたかったんですけど、なかなかリードボーカルが取れないんですね。それである時コーラス系のCDを聴くと、あ、低音でもこういうふうな使い方あるんだ、楽しそうってことで大学になったらこういうのやりたいなって」
千「コーラス系の…ボーイズIIメンとか…」
塚田「そういうボーイズIIメンとかTake6、聴きまして。低音でもこんな楽しいことできるんだって思って」
杉田「で、メンバーを集め始めて、僕が誘われて一緒にやり始めて…」
北「誘われたくせにリーダーやってるんですね」
千「リーダーでね。メインで真ん中でね」
杉田「誘われたんですけどリーダーになりたいと。言わんかったかな?」
千「その4人がメンバーチェンジもありつつ、このメンバーになって。ほら、よくグリークラブとかあるけど、なかなかこういうア・カペラのサークルってないよね」
杉田「僕らは大学になかったんで作ろうってことで2回生になったときにア・カペラサークルを作って」
大倉「僕がそんときに入って、次の年に北が入ったっていうんですけど。今ではうちのサークルも100人近くいて、グリークラブとかの人から羨ましがられるんですよ。いいなぁ、お前らんとこ、人いっぱいおってって」
千「100人で合同練習なんかいうとすごいね」
杉田「いろんなとこで歌ってて、うっとうしいぐらいですね。隣の音が聞こえてきたら、もう…」
千「木の木陰とか部室の裏とか…」
杉田「まさにそんな感じでやってますね。どこでも楽器いらないんで歌えるっていうのがあるんで、場所見つけては歌ってるという感じです」千「INSPiは自分たちで曲も書いてますけど自分たちのオリジナルをやるって最初からあったんですか」
杉田「始めたときはホントはボーイズIIメンとかカバーばっかりやったんですけど、途中から他にもいろいろア・カペラグループがある中でINSPiは違うぞっていうとこを見せたいなぁと思って。どうしたらいいんだろうといろいろ考えた結果オリジナル曲を作ってオリジナル曲ばっかりでライブやったら目立つんちゃうかみたいな感じに話がなって。それで作り始めたのがきっかけですね」
千「ちょっと小耳にはさんだんですけど、夏休みに3年間北海道から沖縄まで武者修行をしたって本当ですか」
杉田「本当ですね。18切符で。箱置いてストリートして入れてもらったお金で18切符を買って、次の日の旅費にするっていう形で」
北「1年目は青森まで行って。大阪から。2年目には宗谷岬まで行って歌ってたんですよ」
杉田「オホーツクに向かって、オホーツクから上がる太陽に向かって」
千「なかなかできない体験やと思うんですけど」
杉田「男だけやったんで野宿も気軽に出来ましたしね」
千「野宿もやりいの」
杉田「やりました。夏やのに青森寒かったですよ、スゴイ。結局寝れなかったんですけど」
千「覚えてる話で面白いエピソードありますか」
北「仙台が一番お客さんが立ち止まってくれて、いろんなキャラクター強い人がいっぱいいて」
千「何人ぐらい集まるんですか」
杉田「多いときで100人超すぐらいの。仙台は終電がなくなっても帰らずに朝までつき合うよってことで、僕らと一緒に朝まで迎えてくれる人がいてて。じゃ、僕らも朝まで歌いますってことで朝までライブやってました」
千「曲も持ち曲がなくなってきて…」
杉田「そのとき持ち曲が5〜6曲しかなくって。1年目で」
千「有線のね、2時間ぐらい飲んでたら同じ曲がかかる、ああいう…」
杉田「(笑)。それどころの話じゃないですね」
千「気持ちがそれこそ音楽でひとつになってるような感じ…」
北「ホント楽しかったです。ストリートライブが僕らの原点なんで。元々ストリートライブをしたいところからバンド組んだんで楽しかったですね」
千「その経験は何物にも代え難いと。塚田さんも喋ってくださいね」
塚田「あ、ありがとうございます(笑)」千「今日来てるお客さんからアンケートもらってますんで質問いってみたいと思います。大倉さんへ。『『Cicada's Love Song』のトランペットの音、どうやって出してるんですか』」
大倉「(実際に音を出してみせて)ですね」
千「これ、何かコツがあるんですか?(と言って声を出してみる)俺がやると何か吉本みたいな(笑)」
大倉「裏声をグッと喉でつぶす感じで」
千「あとで楽屋で教えてください(笑)。そしてもう一つ、ベースの塚田さん。『塚田さんは声を低くするための特別のトレーニングなどなさっているのでしょうか』」
塚田「はじめたころに比べると下も広がったんですね。低音て限界っていうか練習っていうより声質というか、元からあるものっていうんですけど、常に低い声で喋る癖をつけると」
千「ガハハッて盛り上がってるときも(低音で)アッハッハッハ」
塚田「そういう感じになるとどんどん下がってくる…」
千「夜道で誰か呼び止めるときも(低音で)お嬢さん…(笑)」
塚田「そんなシチュエーションないですけどね(笑)」
『め組の人』『通りすぎた雨の後で』『月に願う〜旅立つ夜に〜』--CM--
千「お疲れさまでした。やっぱりワンステージ終わるとスッキリした顔してますね」
大倉「僕なんかすごい汗かくんでスッキリしますね、ライブのあとは(笑)」
北「シャワーを浴びたあとのような爽快感があるようです」
千「いかがでしか?今日のライブは」
杉田「楽しかったです。ここのホールの響きがいい感じで。ア・カペラに向いてますね」
北「生声でもやりたかったなっていうぐらい。大江さんとも一緒にできたんで、今日はありがとうございました」
千「嬉しいな、どうもありがとう、こちらこそ。さっきも言ってましたけど、来週セカンドシングルが出るんですよね。この詞と曲にはどういう思いが?」
杉田「2年前ぐらいに書いた曲なんですけど、その頃僕は就職活動をしてたんですね。普通の大学生やったんで。就職活動が辛かった時期に、就職氷河期なんで大変でしんどいなって思ってたときに、夜道を一人家に帰ろうと思って歩いていて、パッと見上げたときにすごく月がめっちゃきれかったんですよ。いや〜こんなきれいな月が僕を見てくれてたんだって、その感動を曲にしたいなと思って出来た曲で、ちょうどその時期、卒業とか就職活動とか新たな旅立ちみたいな時期だったんで、そういったときの感情も込めて作った曲です」
千「まさに去年の今頃…季節が巡って1年経って…。そして全国ツアーがあるんですけど東京は渋谷公会堂。いいっすね。渋谷公会堂、いいっすよ。ここもいいっすけどね。渋谷公会堂ってすごくいろんなアーティストの汗と唾と、いろんなお客さんの歴史がね。例えば50代の方、60代はどうかわかんないけど、いろんな音楽好きな人が集まった気配みたいなものが今も残ってる場所なんですよ」
杉田「いいですね。そういった魂みたいなものを見てきたいなと」
千「何か考えてることありますか?このコンサートで」
杉田「プロとなって第1回目のライブツアーで、やっぱりプロになったINSPiを見てもらいたいなと」
北「歌を聴かせるだけじゃなくて、いろんな工夫も考えてますんで」
杉田「今までにないことをやってみようかなと」
千「僕はファーストシングル『Cicada's Love Song』をいただいて聴かせてもらったんですけど、それぞれのパートがボンと出てる4つのパターンで、練習用のトラックというか、何か聴いてて一緒に自分が歌いながらシェアできるっていう…。何か、もちろん音楽にたいするストイックさってあると思うんだけど、何かこう楽しい〜!一緒に歌おうよっていうのがすごくあるんだなって」
杉田「ア・カペラの面白さって何が一番楽しいって、歌ってる本人が一番楽しいんですよ。それをみなさんと分かち合いたいなって思って」
千「渋公全員でハモるっていう…」
杉田「いいっすね。そのうち使わせてもらいます」
千「あとでマージンバック、よろしく(笑)。これからINSPiはどういうふうになっていくんだろう?この4人で集まってハモったときの気持ちよさって、言葉にするとどういう感じですか?あえて」
杉田「ん〜、一回やったらやめられない。これはやるしかないぞって燃えてくる楽しさですね」
最後のエンディング曲のタイトルは『WATER FALL』
「向かい合って練習してるって話してましたけど滝が浮かんだんですね。滝のような唾ってことじゃないですけど(笑)。声が重なり合ってゆく水にちょっとイメージを重ねてみましたけど、どうだったでしょうか?(来週の予告をしたあとに)ちょっと自分の話になりますけど、先週苗場で、初苗場だったんですけど、苗場に行くのも初めてでコンサートをやってきたんですけど、外が白銀の世界の中で大体1000人弱ぐらいの方が集まってくださったんですけど、外が雪で全くコンビニに買い出しとかあまりできないわけですよね。夜、軽い軟禁状態で遅い時間からコンサートをやったんですけど、なんかすごくいい時間でした。また機会があれば、苗場って言わないにしても、そういうコンセプトがある、あっなんかここにいるんだな、このLive Depotもそうですけど、天井が高いっていう話、よくゲストから出ますけど、あ〜どういう場所なんだ、是非ね、ラジオを聴いてる方は一回この会場に来ていただきたいと思います。今年も僕もINSPiに刺激を受けてライブたくさんやりたいと思ってます。曲も書こうと思って、明日からニューヨークに一週間ぐらい行って来るんですけど、初の経験で曲を書くところ、ずっとカメラを回してドキュメント、TVで撮るんですけど、ニューヨークの街で曲を膨らましてきたいなと思っています」