「こんばんは、大江千里です。みなさん、ようこそ!ラジオの前のみなさんも一週間のご無沙汰です。実は今日は番組が去年の春にスタートして以来50回目を迎えました。すごく今いい季節で、新芽がどんどん芽吹いてて、自転車で街をぐるぐる行ってるとキラキラキラキラ光が反射して、それだけでも曲ができそうなんですけど、なかなかそれとこれは別だなみたいな(笑)毎日を過ごしております」-CM-
(坂本サトル登場)
千「こんにちは!よろしくお願いします。こないだ小田さんのクリスマスのスペシャルで一緒に歌を唄って。同じキューボックスで歌ったんですよね」
坂本「そうでしたね。キューボックスって多分なんのことやらわかんないと思いますけどね」
千「ヘッドフォンをさすジャックの箱があるんですよ。8人ぐらいで唄ったんで3つぐらいあったんだけど」
坂本「大勢いたんで何人かで1個ずつ使うんですけど、僕と大江さんが一緒で」
千「僕と坂本さんとなぜかマーチンだったんですよね。普段ヴィジュアルとかで見るイメージは黒が多いようなんですけど今日も黒ですね。シャツと黒のジーンズ」
坂本「まあユニフォームみたいなもんですね」
千「ライブ自体はどれぐらいぶりなんですか」
坂本「ライブは3月の末にやったんで3週間ぶりくらいですね」
千「じゃ、ライブスイッチは比較的入ってる感じで」
坂本「わりといつも入ってますね」
千「いつも入ってますか(笑)。今日の意気込みを聞かせてください」
坂本「え〜(笑)、グランプリが取れるよう頑張ります(笑)」
(坂本サトルライブ)
『愛の言葉』『ドライブ』-CM-
千「セッションタイム!(ふたりの演奏←結局合わなかったり^_^;)」(セッション)
坂本「失礼しました(笑)!CMの最中に打ち合わせするって言ってたのに忘れてましたね」
千「そうだよ。CM聞いちゃいましたね」
坂本「(笑)。聞いちゃったね。面白いCMで」
千「ほんとは解説するとジューシーフルーツをトリビュートしようということだったんだけど(とピアノを弾いてみる)」
坂本「そういうんでしたね。どういうんだったか全然忘れてました」
千「2曲唄ってどうですか。会場の自分の歌が染みこんでいく感じは」
坂本「染みこんでるんですかね」
千「(笑)。そんな。染みこんでますよ。届いてるよね?(会場から拍手)いろんな人のそれぞれの声で、カプセルに包まれるような人もいるけど、坂本さんの声はベロッと舌で巻き付かれるようにもっていかれる感じがするね」
坂本「(笑)。それは褒めてるんですか?」
千「いや、わしづかみに(笑)」
大江千里『文化祭』(坂本サトルライブ)千「いや〜やりましたね(笑)、この難しい曲を」
坂本「今日初めて合わせたわりにはうまくいきましたね」
千「すいません。自分の曲なのに出るとこ間違えちゃって(笑)」
坂本「(笑)。一番よかったですね、本番が」
千「リハで3回ぐらいやったっけね。毎回違うっていうね。本番は1回きりの何かが降りてくる感じ」
坂本「お客さんがいるとやりがいありますよね」
千「これが二人の言い訳になっていないことを(笑)、祈るのみです」
坂本「思い込もうとしてますね、僕ら(笑)」
千「ビックリしたのは『サヴォタージュ』をやりたいっていうふうに聞いて」
坂本「あのね、10年ぐらい前にこの曲初めて聞いて、うわっ、すっげいい曲だと思って。なぜかこの曲を『サヴォタージュ』っていうふうに思ってたんですよ。いやいや、大江さんのファンのかた笑うかもしれないけど、この歌詞の内容は『サヴォタージュ』ですよ!『文化祭』ではないですよ!」
千「そんな1m20cmの距離で言い切られても困るんですけど」
坂本「『文化祭』ってタイトルなんですけど、この曲ね。先輩なのにこういう言い方したらあれですけど、なんでこれで『文化祭』なんですか!?」
千「十分言ってるってちゅうねん」
坂本「『サヴォタージュ』だと思ってて、大江さんの事務所のかたに『サヴォタージュ』の音と譜面を送ってもらって。歌詞をオレ、うろ覚えだったんで、確かこんな歌詞だと思って。『サヴォタージュ』も歌詞だけ見たら結構悲しい曲ですもんね」
千「(『サヴォタージュ』のイントロを演奏)」
坂本「(笑)。かけたら、これが鳴ったからね。あれ?オレの『サヴォタージュ』じゃない(笑)。どこでああいう感じに展開すんのかなって思ってずっと聴いてたんですけど最後まで展開しなかったですね。最後まで聴いて、あ、これ、曲、違うわと」
千「僕、ニコニコして聴いてますけど結構複雑な心境で(笑)。さっきリハーサルが終わったときスタッフの人が『いや、わかるよね、その気持ちは。「贅沢なペイン」っていうタイトルでもいいような気がするもん』って言った人いるもん」
坂本「そうですよね〜」
千「タイトルっていうのは作者の個人的な思い入れが」
坂本「でも、でも、『文化祭』だけ!はないと思いますよ(かなりの力説)。どこがどう『文化祭』なんですか!?」
千「これは母校の…あのちょっと…」
坂本「あ、思って」
千「そんなことつかれても困っちゃうなあ」
坂本「どうもこれは納得がいかないままやってますけどね」
千「あの〜ちょっと坂本さん、いろんな人と交流ありますよね。いきなり話変えたりして(笑)。さっき演奏してくれた2曲目、あれは小田和正さん」
坂本「プロデュースしていただきまして」
千「小田さんのファンというか」
坂本「もちろんファンでもあるし、僕らぐらいの世代ってオフコースを通らずにおられまいっていう世代でしょう。まさにバーンと通ってきてストライクの人たち、たくさんいますよね、世代的にね(どうやら客席を見て言ってるらしい)」
千「あの、それは(客席も)急にはのらないと思いますよ」
坂本「あ、すいませんね(笑)。ラジオでは見えないのにそんなこと言ってすいません」
千「もうしっかり作ってますから(←何を?^_^;)」
坂本「(笑)。しっかり作ってる。なるほど。オンデマンドでこっちを、客席を映して欲しいですよね」
千「もうホワイトホール状態。いやいや、そんなことない。失礼しました!みなさん」
坂本「ほんとにすみません。大江さんが言え言えって(笑)」
千「言え言えって(笑)。『緑の街』で小田さんと」
坂本「そうですね。で、大学の先輩なんですよ」
千「青森の?」
坂本「仙台の東北大学っていうのがありまして。そこ出て、僕出てないんですけど、中退なんですけど、ミュージシャンになったのって僕と小田さんだけなんですよ。20歳違うんですけど」
千「それはレコーディング始めてわかったことなんですか」
坂本「違います。映画出たときに。僕の大学行ってるやつは小田さんという先輩がいるって、みんな知ってますよ」
千「音楽的にもそうじゃないですか。小田さん、変わらずに、小田さんだって勇気づけられる?」
坂本「あの人すごいですよ。もうすぐ55?声とか昔よりいいですからね。一般の人って失礼ですけど、会社の人で55歳の人って思い出してみ?ほんとに同じ歳とは思えない」
千「上げて落ちて上げて落ちて、落ちたまま締めくくらないようにしないと(笑)。青森の仲間とムーヴメントやって。この番組に出てくれた竹善さん…」
坂本「竹善さんとTIMESLIP-RENDEZVOUSというバンドが。みんな青森出身なんですよ。青森出身の人だけでイベントやろうって言ってやったんですけど、オープニングアクト、津軽三味線ですよ。(会場の笑いに)ハハハッて、ほんとに見たらビックリするよ。めちゃめちゃ早弾きですからね」
千「JIGGERS'S SONでデビューして10年、ソロ活動始めて3年目、どうですか、今」
坂本「自分なりにひとつ完成したなと思っては壊れ思っては壊れって感じですかね。まだ壊れるんだって感じですよね。壊れてまだまだだなって残念な半面、まだ可能性があるんだなって嬉しくなったりもするし」
千「ものを作るって壊して、1じゃなく0にして、そしてまた作るっていう、そういうとこあんのかもしれないね」
坂本「そんな、先輩の前で恥ずかしいっすよ、そんな話」
千「いやいや、この場において全然、先輩、後輩って感じには聞こえてないと思いますよ(笑)」
『春』『赤い月』『木蓮の涙』--CM--
千「お疲れさまでした。楽しかったですか」
坂本「楽しかったですね。ホントにいいお客さんでよかったです。いつもビール瓶とか投げられるタチなんで(笑)。嘘です(笑)」
千「最後の歌、坂本さんが唄ってるバージョンっていうのもきますね、結構」
坂本「こないだスタレビの根本さんとTV番組で一緒に唄うことになりましてね。『木蓮』やろうよ、坂本ヴァージョンでいいからやろうよって言われて。それで晴れてお墨付きですよね。許可が下りたっていう。無許可でやってましたからね(笑)」
千「でも5年、10年、20年と歌が歌いつがれていく、そういうパワーのある曲だなって、今日初めて…あ、初めてって(笑)。あらためて(笑)」
坂本「カット!カット!(笑)」
千「これ、カットですね、すいません(笑)。今日改めて、僕思いました。この1月に出たシングルにはハングル語とか中国語とかの歌詞カードがついてますが、これは坂本さんのアイデアですか」
坂本「僕っていうか、スタッフと一緒に話してそうしようと決めたんですけど。去年中国で2回ライブやったんですよ。それまで日本以外に音楽活動広げようと思ってなくて、興味もなかったし。日本語を理解してる人だけに向けてやってるつもりだったんで。中国でやったら日本語のまま唄ったんですけど、すごいうけたんですね。中国語で唄った歌よりうけちゃって。これはもう言葉超えちゃうのかなあと思って。アジアっていうのも日本の音楽注目浴びてるし、視野に入れて活動するべきではないかと思って歌詞カードも入れてみました」
千「アルゼンチンで『島唄』があのままの言葉で唄われてヒットしてたりとか、国境超えつつありますよね」
坂本「下手にその国の言葉に合わして唄うのはよくないなと思うようになりましたね。自分の好きなアーティストが日本に来て下手な日本語で唄われても白けるだけじゃないですか」
千「(笑)。唄ってくれてるなって気持ちは嬉しいけどね」
坂本「嬉しいけどオリジナルで聴きたいなっていう。それと同じなのかなって」
千「最後にライブの話。4月に赤坂BLITZ、これ、ワンマンですけど、どんな感じになりそうですか」
坂本「バンドを入れまして。いろいろ僕の中で3年ソロやって一周したみたいなとこあって、原点回帰みたいなところ見せられたらいいなと思うんですけど」
エンディングテーマは『Lake Shore Drive』
「湖の周りの道を、さっき坂本さんも言ってたけど、ぐるっと回って、螺旋じゃないけど、湖面が上がっても、また同じ景色のところに戻ってくる。でも、その時に湖面が上がってたり下がってたりする。でもまた似た景色をうねりながら回っていく、そういうイメージで作りました」