「こんばんは、大江千里です。みなさん、ようこそ。5月16日です。昼間はあったかいんですけど夜になると冷えますよね。一足先に梅雨が来ちゃったんじゃないかと思ったりもしましたけど、今日はそれを吹き飛ばすようなライブをお送りしたいと思います」-CM-
(What's Love?登場)
千「ラジオを聴いてるみなさんに一人ずつ自己紹介をお願いします」
松本「ボーカルとギターの不細工な男前、マッツです」
阿部「ベースの阿部です。よろしくお願いします」
管野「ドラムと営業の管野です」
千「What's Love?は5年前の97年に結成されて去年メジャーデビューを果たして、1月にアルバム『明けゆく空に』、それから先月シングルの『恋の味』をリリースして早くも次のシングルも用意できてると」
松本「はい、準備万端、全部終わってます」
千「次々曲ができて、すごい勢いづいてますよね」
松本「なんか働き盛りの30代というか」
千「30代なんですか!?」
松本「30、今年2になりました」
千「(会場の声に)これはなんのえ〜、なんでしょうか(笑)。この東京FMホール、初めてですよね。どんな感じですか」
松本「お客さんはライブのときは立ち上がってくれるんですかね」
千「もちろんです!こう大人しそうに見えてライブ始まると、もうこれもんで」
松本「(笑)。なるほど。ちょっと安心しました」
千「今夜の意気込みを一言聞きたいと思います」
松本「じゃ、それは営業担当の菅野さんに」
管野「本気になってバカをしろ!」
千「ここ!みんな拍手!拍手!(会場から拍手)拍手の部分だって。聞き入ってどうする!?」
(What's Love?ライブ)
『泣けるほど』『今年の夏』-CM-
千「セッションタイム!(千里さんとWhat's Love?の即興演奏)総勢1、2、3、4、5、6、7、8、9人が今ステージの上にのっかってます。下手のキーボードに私大江千里も座りました」(セッション)
松本「今となってはあの昭和の名曲、和田アキ子、ではなく今夜はこの面子でお送りします。What's Love?と」
千「大江千里で」
松本「「あの鐘を鳴らすのは(千里さんも一緒に)あなた』!」
和田アキ子『あの鐘を鳴らすのはあなた』(What's Love?ライブ)千「結構今、会場のカタルシスあがりましたよね。ちょっと汗で見えない状態になってますけど。ま、これはスモークも混じってると思いますけど。この『あの鐘を鳴らすのはあなた』、シングルでも出されてますけど」
松本「去年に出しましたね」
千「昭和歌謡のこの名曲、和田アキ子さん。作詞が阿久悠さん、曲が森田公一さん。改めていい曲ですね」
松本「すごいシンプルなんですけど力強いっていうか、すごいと思います」
千「あなたは希望の匂いがするって」
松本「結構謎っぽい歌詞でもあるんですよね」
千「どんな匂いなんだっていろいろ考えますけどね。カバーはよくシングルでもやられてましたよね」
松本「インディーズで出した頃から『みちのく一人旅』やったり。今でも4月に出したシングルにも『赤いスイートピー』。あと『襟裳岬』とかも。ずっとカバーとは付き合いが長くなりそうだなって感じなんですよね(笑)」
千「元々どういうふうに。みんな同級生なんですか」
松本「ドラムの菅野さんがひとつ上の先輩なんですよ」
千「軽音楽クラブとか?」
管野「いや、全然。同じ高校で、ほら、同じ匂いするヤツ集まっちゃうんですよね。どうもね」
千「希望の匂いがする(笑)?」
管野「あ、こいつ、希望の匂いがするなって(笑)」
松本「ときには絶望したりしてね」
管野「うまいこと言うね(笑)」
千「音楽の嗜好性っていうのはそれぞれどうなんですか」
管野「全然バラバラ」
千「菅野さんは例えば」
管野「僕だけがスカとかレゲエとかジャマイカンテイストのが好きで。この二人はジャズとかフュージョンぽいのとか」
千「阿部さん、ニコニコされてますけど」
阿部「僕はそうですね。フュージョンって言ってほしくないですね(笑)」
千「こだわりがある?」
阿部「こだわりありますね」
千「で、マッツは?」
松本「僕はハードロックとか。AC/DCとかMETALLICAとともに青春時代、ハイスクールライフを過ごしてきたって感じですね」
千「先週来て欲しかったなぁ。二井原実さんが来てたんですよ」
松本「うわぁ〜、にいちゃんだ」
千「にいちゃんも今ロード出てるよ」
松本「惜しかったですね」
千「その三人が別々の嗜好性のところにリズムの中心にスカを持ってきて、それで誰しも感じると思うんですけど、ちょっとノスタルジックな、ちょっと懐かしいような」
管野「マッツの作る曲なんてえてして狙ってるわけじゃないんだけど」
松本「僕はまぁメロディを作るんですけど、スカのアレンジをまったく意識せずにメロディだけ作っていくんですよ。で、二人にギターじゃかじゃか弾きながらリズムをつけてしまうという感じなんですけど」
千「じゃ、メロディが強い…」
松本「メロディがどうしても日本的な、小学校とか子供の頃から染みついてる日本的なメロディが出ちゃうんだなぁ〜って(笑)」千「それぞれ歌謡曲で好きな曲とかってあった?」
松本「僕は沢田研二さんでしたね」
阿部「僕は最近Shogunって知ってますか」
千「知ってますよぉ」
阿部「『探偵物語』とかの。あれ、よく聴いてますね」
千「同時代でアルバム持ってますからね。で、菅野さんは?」
管野「僕はWhat's Love?とか好きですよ」
千「さ、おちどころになってるようです(笑)。いろんなところで歌謡スカって言われてますけど、まぁ、いい曲を作っていこうと。いろんな曲があると思うけど、みんなが楽しめる曲を作っていこうってことなんですね。なんか歌詞が結構切ないじゃないですか」
松本「僕、わりと切ない系を書いてしまうんですよね。筆が勝手に走り出してしまうんですよ。特に好きって訳じゃないんですけど。ホントはカラッとした夏の陽気みたいなね」
千「でも、夏の歌あるじゃん、さっき。あれもね」
松本「どっか切ない感じになっちゃいますね」
千「山の切り株、寝る場所探していっちゃう、みたいなね」
松本「うさぎ走り出すとか(笑)。ちょっとお伽話のテイストも入れてみたりしてね」
千「男が情けない部分ってあるじゃない。なかなか断ち切れない恋愛とか。そういうのをわりと書いちゃえっていう、潔い感じに僕は聞こえるんだけど」
松本「そのみみっちいところをさらけ出してね。女の子にモテたいなっていうか」
千「ま、最終的にはそこなんですよね、目的は(笑)。会場の人の質問なんですけど『最近見た夢ってないですか』」
松本「最近っていうわけじゃないんですけど、僕ね、よく空飛ぶ夢みるんですよ。一時期落ちていくんですけど、頑張って手をがちゃがちゃ動かすと風をつかんでうまく飛べるんですよ。頑張ってるときにその夢を見るんですね。わりとお気楽なタイプですね」
千「じゃ地面に近くなっても必ず?」
松本「必ず浮き上がるんですね(笑)」
千「いいですね。じゃ、阿部さんも」
阿部「最近よくプール行ってるんですけど。石神井なんですけど。夢で上井草のプールに行く夢を見たんですよね(笑)。それがすっごいでっかいプールで。で、実際に上井草のプール行ったんですよ。しょぼいプールで(笑)」
千「夢は夢でおいとけばよかったなと(笑)。菅野さんは?」
管野「夢と関係ないんですけど、こないだ誕生日の本を見て、マッツの誕生日のとこ見たら、短所に夢がないって書いてました(笑)」
千「(笑)。でも、その空を飛ぶ夢って僕も時々見ますね。飛べるんですよね」
松本「飛べちゃうんですよ。行ける行けるって感じで」
千「結構府中とか八王子とか行っちゃうんですよ。あ、もうちょっと行くと福生だとかね、いろいろ(笑)」
『アメリカ』『恋の味』『かえり路』--CM--
千「どうでした?今日は」
松本「こういう公開録音だと普段のライブとちょっと違うなと思ったりするじゃないですか。かと思ったら全然いい感じでやれましたね」
千「どこ行ってもかわんない感じじゃないの?」
松本「でも僕、すごい気が小さい男なんで、すぐ会場の雰囲気に飲まれたり」
千「そんな告白されても困っちゃうよ(笑)」
松本「今度ステージ度胸教わりに伺いたいと思います(笑)」
千「詞を聞いちゃうんだけど、つい体も動く、汗をかくっていうね。半袖で来てよかったですよ。さて4月に出たシングル『恋の味』、早くも次の曲が完成したという」
松本「そうです。タイトル言っていいんですかね?『ヘッドライトが唄い出す』っていうね(笑)」
千「(笑)。女の影が見えるような」
松本「ちょっと見えたりしてね(笑)」
千「ピンヒールなんか履いてて」
松本「そうだといいですね。皮のつなぎとか着ててチャーッとチャックとか(笑)」
千「なるほどね。007的な。カップリングはどんな曲なんですか」
松本「なんだっけ?阿部さん作曲の」
阿部「そうなんですよ。あんまり曲を作らないんですけど、何かカリブっぽい感じですかね。スチールパンとか入ってて」
千「ライブが6月27日、イベントに参加します。夏は、これはもう恒例なんですか」
松本「今回初めてなんですよ」
千「石狩の方でお盆の時期にやられるライジングサンロックフェスティバルっていうやつ。夏は多いでしょうね、出番が」
松本「僕らは意外と野外やってないんですよ。すごい楽しみです」
千「ではこれから10年後に向けて(笑)。10年後、どんな自分になってたいですか」
松本「大人げない大人になりたいなと(笑)」
阿部「あんま変わってないかも(笑)」
管野「車の整備士さんは二度とやりたくないですね(笑)」エンディングテーマは『Juice』