「こんばんは!大江千里です。ようこそFM東京ホールへいらっしゃいました。今週も暑かったですね。今日なんかカンカン照りで。明後日は海の日、今週末の遊びのプランはみなさん、どうなってますか?」-CM-
(岡北有由登場)
千「こんばんは!はじめまして。今日は黒の肩出し…なんて言うんですか?これは」
岡北「わかんないですね」
千「スモッグみたいなね、半袖の。スモッグって(笑)。岡北さんは福岡生まれの大阪育ち。去年一月にデビューして、この春晴れて大学卒業して、セカンドアルバムのレコーディングもつい先日終了というね」
岡北「はい、終わりました〜」
千「どうですか?専業アーティストになって、卒業されてからの日々は」
岡北「ずっと大学卒業したいって思ってたんですけど、卒業すればしたで、毎日音楽ばっかりって感じでもないですね」
千「気分転換する学校があって…」
岡北「大学、やっぱ良かったな、みたいな(笑)。無い物ねだり症候群で。なくなるとそれが価値あがるんですよね(笑)」
千「今夜の意気込みをじゃあ、ラジオを聴いてるみなさんにどうぞ」
岡北「はい、頑張ります!」
(岡北有由ライブ)
『灰色ラブソング』『エーテル』-CM-
千「セッションタイム!(千里さんのピアノと岡北有由さんのギター)今日は二人でジャパニーズポップスの名曲いってみたいと思います(セッション)
松任谷由実『やさしさに包まれたなら』(岡北有由ライブ)
(演奏はピアノとギターのみ。千里さんはピアノ演奏とコーラスを少し)千「この曲は僕は高校生のとき聴いてましたけど、岡北さんはこの曲との出会いというのは?」
岡北「歌詞がすごい好きで。『魔女の宅急便』に流れてるんですよ。歌詞が好きで」
千「"目に見えるものすべてメッセージ"っていうのはね」
岡北「あと、始めの"小さい頃は神様がいて"とか。で、"大人になっても"ってとこが好きです。全部か〜(笑)」
千「全部か〜ってだれに聞いてんねん(笑)」
岡北「ちょっと隣の人に聞いちゃった(笑)」
千「つい横に聞いてしまうってありますけど(笑)。少女岡北有由はどんな女の子だったんですか。大阪ですよね?」
岡北「大阪育ちですよ。ま、こんな感じなんですけど(笑)。とりあえずよく喋りましたね、ちっちゃい頃から」
千「ほっとくとずっと喋ってしまうという…」
岡北「うちは家族がみんな喋るんで、弟二人いて、みんな喋りたいんですよ。だからジャンケンして順番決めて、一人ずつ喋ってたりしてたんですよ」
千「賑やか家族やったわけや。オリジナルを作り始めたのはいつぐらい?」
岡北「高校生ぐらいかな」
千「何かきっかけあったんですか」
岡北「留学を高二の夏から一年間していて、そのときに収まらない考えとか気持ちが色々でてきて、そういう表現方法として音楽につながりましたね」
千「僕もちょうど書き始めたのが中学のときやったんですよ。で、歌詞がグワーッて出始めたんて高校一年ときやったね。収まらないっていうの、よくわかる」
岡北「そう!とりあえずよく書いてたんで。で、そういうのにメロディつけて一人で楽しんできましたね」
千「留学してて一人で部屋の中にいて。地下の部屋…」
岡北「そうそう、地下の部屋(笑)」
千「いたんでしょう?ファーストアルバムの『ベイスメント・ダイアリー』。その部屋で収まりきらない思いが…」
岡北「向こうに行くとどうしても孤独とか味わったりするじゃないですか。そういう中で色々と生まれましたね」千「『どんな時に一番歌詞ができますか』」
岡北「やっぱり感動したときか衝撃を受けたときとか。感情的に変化があったときが一番」
千「悲しいことと嬉しいことと、どっちが多いですか」
岡北「悲しいこと…(笑)。嬉しいことはちょっと書いたら、もう満足しちゃうんですけど」
千「嬉しい人は音楽聴かへんし作らへんよね」
岡北「あ、そうですか?」
千「そうちゃう?やっぱりさ、何でこの気持ちを、足りないピースを何かで埋めたいと思って音楽聴いたり作ったりさ、するんちゃうかなって。何、ゲストに語ってんねんって感じですけど(笑)。『ギターはいつから始めたんですか?誰に教えてもらったの?』」
岡北「とりあえずクラブ、フォークソング部に入ってたんで、そこでチラッと教えてもらって。あとは独学というか、自分で、ですね」
千「さっき弾いてたやつがお気に入りの…」
岡北「あれはギブ代ですね」
千「ギブソンですか?ギブ代っていうのは女の子なんですね」
岡北「そう、一応(笑)」
千「ギターは全部名前が付いてるわけですか」
岡北「愛着を持つために(笑)」
千「ギブ代ってのは今一番好きな?」
岡北「一番好きなのは…何だろ?ギブ子が一番好きですね」
千「ギブ子っていう本命がいるわけですか(笑)」
岡北「ギブ子は今ちょっと入院中ですね」
千「(笑)。メンテナンス中?ギブ代が今活躍してて。あと、グレンちゃんとかいるんでしょう?」
岡北「あ、グレンいいですよ」
千「グレンは今日活躍します?この後」
岡北「はい、この後で出てきます」
『ファイ』『地面の上』『空が泣いてる』--CM--
千「いかがでしたか?今日やられて」
岡北「楽しかったです。普通のライブとちょっと違った感じですよね。セッションとかもできて」
千「僕、今日岡北さんの音楽聴いてて、よく前向きな歌とかネガティブはいってる歌とかいう言い方するじゃないですか、そのどっちとも、両方あるっていうか、等身大の自分を広げてる感じ」
岡北「そのネガティブとポジティブが合体してるのはわかる、自分でも(笑)」
千「曲書くときとか全部吐き出すような感じで?」
岡北「一枚目のアルバムのときは岡北有由自分自身の殻の中でって言ったら変ですけど、自分が感じることをそのまま出してたんですけど、今回『ファイ』とかアルバムに向けては、より世界が広がったというか、もうちょっと大きい世界の中での自分と周りの関係みたいな…、難しいんですけど(笑)」
千「いや、感覚的にわかるよ。さっき僕『エーテル』すごい好きやって言ったじゃないですか。最後の『空が泣いてる』とか。よく元気の出る曲なんですって言うけど、落ち込んでるときに背中押すなよって思う曲多いねんけど、聴いてるうちに自分が染みてくるっていう感じします」
岡北「いや〜、嬉しい」
千「これからアルバムリリースされると思いますけど、どんな感じになりそうですか」
岡北「さっき言ってた『エーテル』って曲があって、その曲が自分でも好きで、それをまだ仮なんですけどタイトルにして、そういう世界観の中での光の部分とか陰の部分が出てくるような」
千「十年後、どんな感じで音楽やってたいとかあります?」
岡北「とりあえず、いつもアルバム一枚終わるたびに嬉しさと、あ〜またできたみたいなのがあって、それが自分がもう完璧!って思うぐらいになりたいなって、いつも思うんだけど、周りの人が言うには、そうなると続かないよって言ってて。でも十年後ぐらいにそういうのが作れたらいいですね」エンディングテーマは『祭りのあと』
「不思議なもんで、その人を通じて出てきた波動って音に出ますよね。そういう気持ちで『祭りのあと』、つい最近、近所で祭りのあとを見て、ふっと自分の中に吹いた風の感じと今日ライブを聴きながら感じたその風の匂いが似てたので、そういうタイトルにしてみました」