「こんばんは。大江千里です。TFMホールへみなさん、ようこそお越しいただきました。そしてラジオを聴いてるみなさんもこんばんは!すっかり秋も本番ですけど、この時期毎日まだ夏の名残があるような、それでいて冬がちょっとやってきてるような。昼間に僕はバイクでブルブル乗ってんですけど、Tシャツで風に打たれてると、あっ!まだいけんじゃないかななんて思ったり。ちょっと涼しかったり、夏と冬が、ま〜だいけんじゃないかなって思ってるんですけど」-CM-
(織田哲朗登場)
織田「どうもこんばんは」
千「一カ月前に相川七瀬さんがいらしたときにスペシャルゲストで登場されたんですけど、そのあとはレコーディングの日々だと聞いてますが」
織田「そうですね。ずっとドタバタしてまして」
千「作ってる真っ最中という…。織田さんにとっては今年の秋はレコーディングの秋ですか」
織田「そうなんでしょうね。夏も知らない間に終わってたんで、多分秋も知らない間に冬になってんじゃないかっていう、そんな感じですけど(笑)」
千「今日は古村敏比古さん、サクソフォンの、ふたりでシンプルな編成で。意気込みをラジオを聴いてるみなさんに一言お願いします」
織田「あ〜、意気込み…、あんまり意気込まないように逆にこう…ずっとこの編成でツアーやってたんで、今年の頭、そのときと同じ気分で是非やりたいなと思っておりますけど」
千「リラックスした感じで。よろしくお願いします」
織田「酒飲みたいんだけど、ホントは」
千「(笑)。飲みながら?」
織田「(HPのURLを読み上げている千里さんに)フットワークが軽いよね、同期なんだけどさ」
千「同期なんだけど、今日はちょっと十年振りぐらいにこういう服をね」
織田「格好も若いよね」
千「僕ちょっとピンクを着てきました」
織田「同期なんだけどさ、ラジオを聴いてるかたにはわからないかもしれないけど(織田さんのシックな服装を紹介しようとしている千里さんをさえぎるように)大江くんのこのピンクのシャツ、このかわいい靴」
千「もうヤスキヨじゃないんだから、いつまで喋ってる(笑)」
(織田哲朗ライブ)
『君に会うために』『Jealous Guy』-CM-
千「セッションタイム!(千里さんのピアノに織田さんのアコギ)今日のゲストは織田哲朗〜!そしてサクソフォン、古村敏比古〜!」(セッション)
織田「に、キーボード、大江千里〜!」
キャロル・キング『YOU'VE GOT A FRIEND』(千里さんはピアノ演奏のみ)(織田哲朗ライブ)千「織田さんはよくライブとかでこの曲をピアノで弾き語ることがあると」
織田「そうですね。ピアノだったりギターだったり、そのときそのときで。あの、結婚式でよく歌わされたりするでしょ」
千「僕はあんまりないんですけど(笑)」
織田「あ、ホントに?断ってるんでしょ、いやだって」
千「わりと結婚式とかで歌うことを積極的にされるほうですか」
織田「決して積極的にはないですけど。どっちかっていうとかなり消極的なんですけど。でもほら、頼まれないのも寂しいかなって。でもホント、ダメなんですよ。結婚式って手が震えちゃったり」
千「緊張しますよね。人の幸せ、ここで壊せないなって何か。この曲はでも素晴らしい、何かあったときは必ず駆けつけるからっていうね」
織田「リハのときはアレだったけど本番になったら息ピッタリ合いましたね、俺ら(笑)」
千「(笑)。リハ三回やったんですよね。織田さんは結構一回でいいよって感じだったけど、僕三回させていただきましたけど」
織田「いや全然。様子見ながら、いいのかな、まだやってっていう感じだっただけで」
千「本番最高でしたね。(会場の反応に対して)自分たちで褒め合うと必ずシーンとなるっていう(笑)」
織田「せっかく今俺らが自分らで褒めたところで拍手かなんかして欲しかったよね。(会場の拍手に)強制してる感じが。いいのかな、これで(笑)」千「ところで織田さんは芸歴が長いですけど。芸歴と申しましても(笑)」
織田「一応デビュー一緒ですけど(笑)」
千「ソロデビューは一緒なんですよね。だけど、いろんなバンドだったり、渚のオールスターズなんていうのもありましたし」
織田「そんな頃もありましたね」
千「いろんな人に曲書いてるんで、作曲家として知ってる人なんかは、もう芸歴、4、50年…」
織田「そうそう。一歩間違うと戦後からやってましたよねぇ、みたいな感じで(笑)」
千「奥村チヨ、伊東ゆかり、全部書いてんじゃないかと」
織田「美空ひばりのデビューのころから書いてましたよねぇ、みたいな。それぐらいの勢いで言われることありますからね」
千「年齢的には僕と」
織田「ふたつ違いなんですけど。僕はピンクのシャツはもう着ないですけどね」
千「(笑)。いや、ピンクをねぇ」
織田「デビューは同期なんですけど、ふたつ違いなんですけど、昔っから大江くんはものすごく若く見えたんですよね。俺、昔っから老け顔だったんで、ていうか昔のほうが老け顔だったんでね」
千「でもねぇ、持ち味は違うけども悔しかったことありましたね。個人的なことですけど、うちの妹がヒットスタジオに遊びに来たときに、織田さんと僕が出てたときに、織田さんに惚れちゃって」
織田「なんで紹介してくれないの、そのときに!」
千「そのあとに別の人と結婚しちゃったんですけど(笑)。だけど、あのとき一目惚れでしたね。僕は女の人が一目惚れするってのをなかなか見たことがないんですけど」
織田「そのときに紹介してくれなきゃ。お兄さんとしてはそのときは、止めたほうがいいよ、彼だけは、ぐらいの話だったんじゃないですか(笑)」
千「いや〜、ピンクのシャツを着た織田さんのお兄さんになってたかもしれないっていうね(笑)。最近、アコースティックなミニマムな編成で全国のいろんなとこを回ってきたっていう話、六年ぐらい前にも回られてますよね、今回は20カ所ぐらい回られたってことなんですけど、なんでアコースティックで?」
織田「一回目にやったときは、その頃スタジオで打ち込みとか、そんな作業ばっかりしてたんですよ。特にプロデュースとか多くやってたときだったんで。そうすると自分が音楽をやる、自分が音楽を作るとしても、作る相手もマッキントッシュだったりして、コンピュータの前で音楽作ってたりして。で、レコード会社の人とプロデューサーとして話してたりすると、なんで音楽やってんのかよくわかんなくなってきたぞってところがあって。とにかく原点に返ろう。で、原点に返ったら俺の場合アコギ一本ピアノ一本で歌を歌うってことで、96年頃はそういう形で自分のバランスを戻そうって思ってやったんですよ」
千「で、また六年振りぐらいに原点に返ってくるという、これはきっかけあったんですか。なんかスペインで…?」
織田「そうなんですよ。もう二年前になるのかな、スペインで物取りに襲われて。後ろから思いっ切り首締められて、ちょっと気を失ってる間に物持ってくっていうのが今多いらしいんですけど。それで強く首締められすぎて声帯がゆがんじゃったんですよ。最初全然声出なくって」
千「喋るときもですか」
織田「だいぶ高見山っぽい感じの。とにかく音域がすごい狭くなっちゃったんですよ。上はミが出ないぐらいの、レからミぐらいのところになってたんで、こりゃほとんど歌は歌えねえかなって。医者はいろんなとこ行ったんですけど、戻りません、それでやってください、みたいに言われちゃって。そう言われると俺ムキになるんですよね。そんなわけねえだろうって」
千「出してやろうじゃないかって?」
織田「出してやろうじゃんって思って毎日発声練習やってたんですよ、なんにも仕事しないで。だんだんミが出た、ファが出た。ソがギリギリみたいなアレで。ソがある程度安定して出るようになって、もういけるなと。昔は結構キーが高かったんで、そういう意味じゃ音域狭くはなったんですよね。上が半音三つ、四つは下がっちゃったんだけど、上のソが出れば普通の歌は歌えるぞってことで。自分的にはその間歌えないって言われると、こんなに俺、歌歌いたかったんだなって初めて自分で思い知りまして。逆に歌歌うってことは自分でいつでもできることだっていう意識があったんで」
千「昔はね」
織田「だから自分のアルバム出さずにプロデュース業に精出してる間に自分のアルバム十年出してないんですけど(笑)。そんなことになっちゃったりしてたんだけど、やっぱり俺は歌が歌いたいなって、そんときにすごく思って、歌えるようなったってことで、とりあえずお披露目、全国回ったって感じだったんですよ」
千「じゃ、こういう場所にも久しぶりですね」
織田「実は声変わり後ライブ以外でこういう公の電波とかで歌うのは初めてですから」
『風紋』『Time After Time』『いつまでも変わらぬ愛を』--CM--
千「お疲れさまでした。11月に大阪、名古屋、東京、『ACOUSTIC LIVE TOUR〜行きましょう、どこへでも特別版〜』っていうのがあります。そして織田さん、これからの予定ですけど、壮大なプラン聞いてます。シングルの予定が年末から出まくるという」
織田「結構目白押しって感じでやったろかなってなってますけど、俺、結構逃げちゃったりしますから、書き置き残して」
千「久しぶりにガンガン出してください。だって一発目デュエットでしょ?杏里さんとの」
織田「はい、12月に、杏里さんとデュエットで」
千「12月4日with杏里!アンリ?…ってそんなこと言ってる場合じゃない。そして来年でソロアルバム出さない十周年って言ってましたけど(笑)」
織田「十年振りなんで」
千「出していただきましょうよ!」
織田「来年出さないと二十年振りまで出さなそうなんで(笑)」
千「今日は織田さんの歌いたい熱がいっぱい伝わってますよ。このあとはインターネットのほうで歌っていただきましょう!」エンディングテーマは『Mr.MUSIC』(すごくきれいなメロディでした)
(最後HPのURLやMXテレビでの放映を紹介していましたが時間が足りなくて途中で切れてしまいました^_^;)