「こんばんは。大江千里です。ようこそ!ラジオをお聴きのみなさんも一週間のご無沙汰でした。今日で10月も最後の日ですけど、早いですね。今週、初雪が降ったなんてニュースも聞きましたけど」(夏川りみライブ)
(夏川りみ登場)
夏川「こんばんは~。よろしくお願いします」
千「うわぁ~、白のドレスで。なんかいいですね。今日は少しアコースティックな感じでじっくりとという、衣装からもそういう感じしますけど」
夏川「そうなんです。じっくりと聴いていただけたらいいなと思って」
千「夏川りみさんは石垣島の出身で、今『涙そうそう』がずっとチャートで20位ぐらいをキープしているという」
夏川「この曲、発売したのが去年の三月なんで一年と半年以上経ってるんですけど」
千「世の中いろんなことあるじゃないですか、今ね。そんな中で夏川さんの声をずっと必要として買い続けてる人がいるっていうね、それがいいですよね」
夏川「嬉しいです」
千「急はLive Depotでのびのびと歌ってください。ラジオを聴いてるみなさんに一言今日の抱負を」
夏川「いつもみなさん『涙そうそう』応援していただきましてありがとうございます。今日は少しでも沖縄の風をみなさんに感じていただけたらと思って頑張って歌いますんで、最後までどうぞおつきあい下さい。よろしくお願いします」
『安里屋ユンタ』『イラヨイ月夜浜』『童神』-CM-
千「セッションタイム!(千里さんのピアノ演奏)僕はグランドピアノのところに移ってきました。今日はこんな曲を選んでみました」(セッション)
セリーヌ・ディオン『MY HEART WILL GO ON 』(夏川りみライブ)千「『タイタニックのテーマ』。インターネットでご覧のみなさんはステージセットが船のセットに変わったのをご覧になりましたでしょうか?って、いい加減なこと言ったりして(笑)。夏川さんの歌は声のしぶきみたいなのが壁につけまくっているっていうか、色が変わりますね」
夏川「あ~嬉しいです。ありがとうございます」
千「思わずピアノがゴーンといってしまいましたけど。このセリーヌ・ディオンの曲っていうのは普段から聴かれるんですか」
夏川「そうですね。大好きな歌で、よくカラオけとかでも歌ったりもするんですよ。なんかボーカリストっていうのがすごい憧れてて。なんか歌い上げる感じ(笑)?そういうのが好きだったりするんですよね」
千「『童神』のときもそうですけど、まるで赤ちゃんを抱いてるような振りが入ったりね」
夏川「そうですね。寝かせるような感じで」
千「グーッと入り込んじゃいますけど、聴いてる方も。そもそも『涙そうそう』とはどういうふうに出会ったんですか」
夏川「元々BEGINさんが歌ってるのを、2000年の沖縄サミットのときに東京の家でテレビを見てまして。パッとつけたところにBEGINが出てきたんですよ。うっわ、BEGINだ~!って思って」
千「うっわ、BEGINだって(笑)?」
夏川「やっぱり同じ島の人間で頑張ってる姿見ると頑張らなきゃいけないって気持ちになるじゃないですか。で、見てたら『涙そうそう』が流れてきたんです。私、そのとき初めて聴いて、なのにメロディが頭の中ずっと回っていて。そのあとにBEGINが今度ライブやるよって話聞きつけて、こりゃ絶対聴きに行かないとって思って、ライブ聴きに行って。そのときにもう一度耳にしたんですよ。あっそうそう!この歌だ!こういう歌が歌いたいな~って思って。そのまま楽屋に行ってBEGINのメンバーに、『涙そうそう』って歌あるさ~、お~、あの歌いい歌だよね~、そうか~、あの歌ちょうだいって言ったんです」
千「(笑)。ちょうだいって言ったの?楽屋で」
夏川「最初はびっくりしてたんですけど」
千「押しかけちょうだいで」
夏川「ちょうだい、ちょうだいって何度もしつこく。あんなに言うんだったら歌えばいいさ~って言われて。じゃ歌うさ~ってことで(笑)。夏川りみバージョンができ上がって」
千「こないだ那覇の空港でキャンセル待ちかなんかで、みんな長時間待ってるときに、じゃあ歌っちゃえ~ってことをやったって話を」
夏川「たまたま沖縄にライブで行ったときに台風が来てしまったんですよ。飛行機飛ばなくなって、空港には2000人ぐらいの人がいて、みんなぐったりしてるんですよ。じゃライブやろうかって」
千「りみさん自身もキャセル待ちで並んでるわけでしょ?」
夏川「並んでます(笑)。ホントは一、二曲のつもりがアンコールもらって調子に乗ってしまって」
千「その場のお客さんにアンコールまでもらったという。夏川さんにとって歌うことってどういうことなんですか」
夏川「私は石垣島で物心つく前から、なぜか三歳のときに歌ってたのが『津軽海峡冬景色』で」
千「ずいぶん北の方の?」
夏川「石垣島でのど自慢大会があったのが小学校二年生のときだったんですけど、最初に出て川中美幸さんの『ふたり酒』歌って」
千「また、ませた(笑)」
夏川「そうなんですよ。で、チャンピオンになって、また調子に乗っていろんな大会に出るようになったんですよね(笑)。歌はホントに捨てきれないですね」
千「東京で、さっきセリーヌ・ディオンみたいに船の先でグワーッと、ま、あの人が船の舳先で歌ってるわけじゃないんですけど(笑)。あのとき流れてくる、あの気持ちのいいあれはなかなか出せる場所ないですよね」
夏川「あれは出せないですね」
千「江戸川の河原とか?」
夏川「(笑)。そうですね。最近は地方でインストアライブが多いので、そこで歌わせてもらうことが多いんで」
千「声量すごいからクラシックコーナーとかベートーベンの看板ブルブルブルって(笑)。そんな感じになりますよね」
『赤花ひとつ』『涙そうそう』
千「いかがでしたか」
夏川「いや~あっという間に。でも、みなさんがじっくり聴いてくださったので気持ち良く歌わせていただきました。ありがとうございます」
千「りみさんの歌聴いてたら時間忘れますよね。五分ぐらい過ぎてないような気もするし、一年ぐらい一緒にいるような(笑)、オーバーな話、してしまうという。ファーストアルバムが先月末に出ました。『ティダ・カジヌ…』」
夏川「沖縄の方言なんです。『ティダ・カジヌウムイ』。ティダっていうのは太陽のことをいいます。でも太陽だけだと強すぎるかなと思って、そこに優しさが欲しかったのでカジヌウムイ、これは風の想いって意味なんですけど」
千「あ、カジヌウムイ」
夏川「今ちょっと怪しい訛りが(笑)」
千「(笑)。レコーディングの何かエピソード、結構忙しい日々の中で作ったって」
夏川「ボーカル録りも、もしかして一週間なかったのかもしれないというぐらいで」
千「日本全国、遊牧民のようにあっちこっち行って、そこで録って」
夏川「そうなんです。音源が旅先で届いてて、東京に帰る新幹線の中で聴いて覚えてって感じで」
千「新幹線の景色と相まってグッときたり」
夏川「外で聴くといいなぁ~とか思いながら」
千「そういう旬な想いに、ライブに、それで着いた場所でレコーディングでしょ?さっき見た景色の、あの感じがグッと入ったりするでしょ?」
夏川「そうですね」
千「初めてのフルアルバム、11曲、りみさんにとってフルアルバムっていうのはどんな感触でした?」
夏川「でき上がってみて、昔からある沖縄民謡からオリジナル曲も入ってたりするんですけど、今回はテンポのいい曲も入ってたりしますし、Kiroroのカバー曲も入ってるんで、楽しく聴けたり。あとは今回も子守唄が入ってたりするので、すごく眠くなりそうな感じでも聴けたりして(笑)」
千「リラックスできる感じね。ライブの予定ですけど、11月16日に日本青年館大ホールで明治大学のマンドリンクラブの定期演奏会に出演されるということですけど。いいっすね、若いエキスを。あ、エキスというか(笑)。マンドリンが鳴ってるところで」
夏川「マンドリンでっていうのが想像できなくて。楽しみです」
千「11月26日は中野サンプラザホールで古謝美佐子さんと。こっちの方はどんな感じになりそうですか」
夏川「やっぱり古謝美佐子さんは沖縄でネーネーズというグループがありまして、初代リードボーカルが古謝美佐子さんなんですが、美佐子さんには神秘的な歌を歌ってもらいながら、私も今までそんなに島唄とか沖縄の曲っていうのは触れたことがなかったんですよ。私もいろんな曲教えてもらいながら楽しく」
千「僕も大阪の人間なんですけど、意外に河内音頭知らなかったりとか。灯台もとくらしじゃないですけど、すごくいいものが近くにあって、気持ちが向こう向こうへ向かってて、でもまたそれを歌って、いい曲に出会って、そこからまたいろんな足下にあるいい曲に触れれるってありますよね。アンケートぶつけてみたいと思います。『明日から修学旅行で沖縄に行きます。祖母からお餞別を貰ったんですが、何をお土産に返したら喜んでもらえますか。あと、りみさんが知ってる隠れた沖縄名物』、名物が隠れたってのもね(笑)、『あったら教えてください』」
夏川「すっぱいまんとか?」
千「あ~、あ」
夏川「でもすっぱいまん、今どこでもありますからね」
千「また思いついたら教えてください。秋の沖縄って泳げるんですか」
夏川「泳げますよ。こないだ私帰りましたけど、いっぱい泳いでましたよ」
千「『歌うときライブで心掛けてることは何でしょうか』」
夏川「何だろうな?やっぱりお客さんの反応見て歌ったりすることが多いので、なるべく無反応でも怖がらないようにしてる(笑)」
千「無反応なときありますよね」
夏川「これはウケてるのかな?ダメなのかな?って分からないときがあるんですよね。それで怖いって言うと笑ってくれたりとか(笑)。そこで大丈夫なのかって初めて心が開けたり」
千「お互いの緊張感みたいなのがぶつかってるときもあるしね」
エンディングテーマは『りみ』」