「こんばんは、大江千里です。ようこそ〜。今日は赤坂ぐらいから歩いてTFMまで来たんですけど、途中に銭湯があって。そこからすごい真っ赤な顔してゆだったおばちゃんが二人出てきたんですけど。いや〜銭湯日和だよね、なんて話しながらね。足は千鳥足で(笑)。千鳥足になるぐらい風呂に入っちゃったのかなと思いましたけど。そういう季節になってきました」(RIKKIライブ)
(RIKKI登場)
千「こんばんは。はじめまして」
RIKKI「こんばんは。はじめまして」
千「今日は黒の切り返しのあるニットに」
RIKKI「寒いですからね(笑)」
千「寒いですからね〜。そしてスカートがピンクの花が、これちょっと着物のような」
RIKKI「そうですね〜。それが和っぽくて気に入って最近良く着てますけど(笑)」
千「お気にですね(笑)。RIKKIさんは奄美大島出身で、15歳のとき日本民謡大賞グランプリ、高校卒業後上京、93年デビュー、島唄の他に『千と千尋の神隠し』のイメージアルバム、ファイナルファンタジー10の主題歌など、いろいろ活躍されているわけですけど。奄美大島っていうと、この番組にも我那覇さん出てくれたりしたんですけど、お知り合いですか」
RIKKI「私の後輩です。奄美は我那覇ちゃんもすごく活躍してますし、元ちとせちゃんもいるし。自慢の後輩です(笑)」
千「みんなで集って飲んだりすることあるんですか」
RIKKI「たまにありますね」
千「(笑)。あ、そうですか。誰が一番酒豪ですか?なんて(笑)」
RIKKI「奄美の人ってお酒嫌いな人いないですからね〜。私も程々にってよく言われますけどね(笑)」
千「では放送を聴いてるみなさんに一言抱負をよろしくお願いします」
RIKKI「今日はすごい楽しみにしてたんですよ。今か今かと(笑)。ホントに大江さんに会えるのを楽しみにしてて」
千「あ、ありがとうございます。何か曲をもしかして聴いていただいてたとか?」
RIKKI「はい。私の高校時代はよく聴いてました」
千「それは失礼しました。ありがとうございます。あとでまたゆっくりと話を聞かせてください」
『糸くり』『曲がりょ高頂』-CM-
千「セッションタイム!(千里さんのピアノ演奏)僕はピアノの前に座りましてRIKKIが今ステージの真ん中にいます。さて今日は何をやりましょう」(セッション)
RIKKI「ねぇ〜。私も大江さんが生で演奏していただけるってことですごい悩んで、あれでもないこれでもない。でも今の自分の歌として伝えたい『島唄』って曲を。『島唄』は今年はワールドカップでもアルゼンチンのテーマソングですよね、なって、すごく日本でも心打たれる歌なんですけど、海を越えて更にたくさんの人たちの心に届いてる歌っていうのを今の私の『島唄』として。実は初めてなんですけど(笑)」
千「今日初めてで。でも思いがあがってくるようなね」
RIKKI「ええ。THE BOOMのアルバムの中でも私はコーラスとして参加させていただいたりとか、宮沢和史さんのソロのアルバムの中でも何度かコーラスをしてるんですけど、『島唄』だけは歌ってなくって」
千「すごく近くにありながら」
RIKKI「そうなんです。でも中々踏み出せない。でも今なら自分の歌として届けられるかなって」
THE BOOM『島唄』(千里さんのピアノにRIKKIのボーカル)(RIKKIライブ)千「RIKKIさん、MC席のほうにいらしてください。お水とおしぼり、ご用意しておりますが(笑)」
RIKKI「ありがとうございます。お酒はないんですね(笑)」
千「(笑)。お酒いきたいとこですね。今日初めてお会いしてリハーサルで三回ですか、本番で四回目なんですけど」
RIKKI「でも毎回感情が違って、それがすごく何回でもやりたい、みたいな」
千「初めて会って一緒にセッションした今日一回目と今と。やっぱり今ですよね」
RIKKI「そうですよね。気持ちいい」
千「島唄っていうのは沖縄にも奄美にもあるんですよね。違いってあるんですか」
RIKKI「島唄って元々島の唄っっていうことで。そのままですね(笑)。昔の生活を唄にしたものが島唄で、今でも口伝えで受け継がれてるっていうのが魅力ですよね」
千「音階、言葉、唄い方も裏声に変わっていく唱法が独特ですよね」
RIKKI「沖縄の島唄と奄美の島唄ってその裏声の違いなんですけど。奄美の特徴が裏声なんですよ。日本で奄美しかないんじゃないんですかね」
千「あの裏声に自然に変わってうねっていくときってすごいグルーブというか、声で回ってますよね」
RIKKI「そうですね。懐かしさだったりとか。裏声を出すことによって、そのときの気持ちが一番込められてるんじゃないんですかね」
千「懐かしさとかいろんな気持ちが今につながっていくと。唄遊びっていうのを日常生活でやってるって話を聞いたんですけど、どういうことでしょう?」
RIKKI「唄遊びって要するに挨拶から始まって♪こんにちは〜とか(笑)。それを、ある島唄があるんですけど、歌詞を変えて、元気だったかい、元気だったよ、じゃお酒でも飲もうか、って感じで唄が交わされるんですよ」
千「即興ですよね。ポンとそれが返せないと中々混じれないっていうか」
RIKKI「唄が切れたらおしまいなんで、唄を切らすことは島の人は絶対しないんです。例えば右回りに順番に唄が来てるんだけど次の人が歌わなかったら誰かが歌うんですよ。出たがりなんですかね(笑)」
千「切れたらダメだってこと、みんな知ってるからなんとか助け合って前へ」
RIKKI「お酒も入ってますからね、そういうときは」
『むちゃ加那』『海ぬささ草』『豊年』
千「(曲紹介に対して)合ってました?『豊年』」
RIKKI「合ってました。奄美の島にいるおじいちゃん、おばあちゃんのイントネーションと一緒でした(笑)」
千「今回の感想を、お水飲み終えたとこで聞きたいと思います。お水を飲まれる間に九月末に出たアルバム『シマウタTRICKLES』をプロモしたいと思いますけど(笑)。9曲入りでさっき歌われた『むちゃ加那』のアコースティックも入っているという」
RIKKI「実はあの『むちゃ加那』って私が15歳のとき最年少で受賞した曲なんですよ」
千「民謡の大会で?」
RIKKI「大会で。8月21日に『むちゃ加那』ってアルバムも再発で発売してるんですよ。それは18歳のときの録音なんですけど」
千「いろんなバージョンで楽しめますね。声も変わってきてる?」
RIKKI「ちょっと大人になったかな(笑)」
千「子供の頃から親しんでる唄ばかりですよね。聞いてて言葉は分からないんだけどニュアンスで、言葉を通して伝えたい気持ちみたいなのが響いてきてるって感じ、すごいあったですよ」
RIKKI「私は小さい頃から島唄歌ってますけど、今の東京での生活での自分のスタイルとして島唄をたくさんの人たちに届けたいなって思いで今だからこの『シマウタTRICKLES』もやれたことだなぁ〜と」
千「日本人の中にある懐かしさとか、元々あったものなのか分かんないんだけど、すごくそういう気持ちを呼び起こさせられるというか。僕は奄美の人間じゃないんだけど、大阪の人間ですけど、やっぱり河内音頭とか盆踊り大会とかであって、なんか節回しとか少し似たところもあって、そういう旋律で浮かび上がってくる感じってありますよね」
RIKKI「各地にいろんないい唄ありますもんね。忘れちゃいけないことだなとはすごく思うんですけど」
千「RIKKIさんの歌って面白い、面白いなんて言っちゃいけないんだけど、景色が浮かぶっていうか。オンデマンドで見てらしたかたいらしたと思うんですけど、後ろに模様が出たときに森の中に吸い込まれそうになる、そういうシーンとかありましたけどね」
RIKKI「私もなかなか奄美に帰れないので、その気持ちがすごくおっきいですよね。自然に対してすごい愛しいし、奄美に対して切ないし、島唄に対してもそうだし。だから今回セッションの曲に『島唄』を選んだのは自分の本当の気持ちなんですよね」
千「子供の頃にタイムカプセルに将来は歌手になりたいって書いて入れたって本当ですか」
RIKKI「そうなんですよ」
千「今、歌手になって、いろんなアルバムが世の中に並んで」
エンディングテーマは『Miss Thanks Giving』