「こんばんは、大江千里です。みなさん、ようこそ。今日は超満員ですね。今日も、ですね」(杏子ライブ)
(杏子登場)
千「どうも〜、杏子ちゃん!うさぎの首飾りが…」
杏子「これはずっとやってますね」
千「あ、ホントに。で、これはどういう服なんですかね」
杏子「ボヘミアンぽいのがちょこっと流行ったんですね、女子の間で。でも、うちの社長が妊婦みたいなのでどうなの、これって言ってましたけどね(笑)」
千「(笑)。胸下でちょっとキュッと絞りが入って…」
杏子「私的には結構好きなんですけど」
千「杏子ちゃんと会うのも久しぶりですけど嬉しいです。簡単に紹介させてくださいね、儀式なんで(笑)。84年にBARBEE BOYSでデビュー、同じレコード会社でした。92年にソロデビューして今年で十周年、福耳としての活躍もみなさん馴染み深いと思いますが。12月4日にベストアルバム『10 Years Collaboration』がリリースされました〜。(会場の拍手に対して)あったかい拍手で」
杏子「嬉しいでございます」
千「全国キャンペーン中ということで忙しいんじゃないですか」
杏子「そうですね。今一番いろんなところでイベント、ライブやりつつ、何か今年ホントに師走って感じで」
千「杏子も走る師走で(笑)。今日のステージはどんな感じで?」
杏子「今日はアコースティックな感じで、しっとりとした曲で皆様にグッと(笑)お聴かせいたします」
『ごめん』『Hello Alone』-CM-
千「セッションタイム!(千里さんのピアノ演奏は『赤鼻のトナカイ』をアレンジしたもの)クリスマスですね、もうすぐ」(セッション)
杏子「いいですね、そんなに自在に弾けてしまうのは。私はさっきでいっぱい、いっぱいです(笑)」
千「僕もいっぱい、いっぱいですよ(笑)」
ヘザー・ノヴァ『Heal』(杏子ライブ)
杏子「これはホントはギター曲なので大江さんと一緒にやってくださいとお願いしたものの…。あ、ここに座るんですよね(笑)。さっきの段取り、全然聞いてないですね(笑)」
千「ここに椅子があるのに、今微妙な距離で(笑)」
杏子「ごめんなさい、さっきあんなに打ち合わせしたのに(笑)。こんなにすごいピアノで、幸せ。すてき」
千「とんでもない」
杏子「普通あれだけギターでアルペジオできてるとピアノでどうなんだろうってちょっと思ってたんですけど」
千「僕、ギターが弾けないから、ギターの曲を聴いてピアノで弾きながら、ギター弾いてるような感じなんですよね。ふたりの初めてのコラボレーションだったんですけど、みなさん、いかがだったでしょうか。ソロデビュー十周年ということで、まずはおめでとうございます」
杏子「そんな!でもそれを言ったら千里さんは…?」
千「僕も来年で20周年」
杏子「はっ!(息を飲むような声)BARBEEは大江さんの一年あとですよね」
千「一年あとですね。僕はスライダーズとか大沢誉志幸さんと一緒の年だったです。杏子ちゃんとこの前会ったのって僕のコンサート観にきてくれて、そのあと一緒にご飯行って以来。何年前ぐらいだろう?」
杏子「あれね、7年ぐらい前です」
千「一緒にご飯食べて、ちょっと酔っぱらって」
杏子「飲んでたな、そのときも(笑)」
千「あの頃、今を想像できました?ソロでいろんな人とコラボやって十年…」
杏子「結構いつも先のこと考えないで。でも目先のことは一生懸命なんです。だからスケジュール帳に明日は映画、みたいな(笑)。一週間先のことはすごく一生懸命」
千「先のことはあまり考えないぞと」
杏子「でも自分でどうなっちゃうんだろうっていう興味もあって。出会う人だったり出会うものによって変わっていくじゃないですか。私もOLで楽しくアマチュアバンドやろうと思ってて、でもBARBEE BOYSと出会ったことでプロになれたので」
千「元々歌手を目指してて歌手以外の人生は考えられないっていうタイプじゃなかったんですよね」
杏子「ちゃんとOLになって、お嫁に行くつもりでした(笑)。今頃子供の参観日に行ってたはずなのに(笑)って感じですね」
千「(笑)。時々女性誌で杏子の部屋っていうのを、自宅載ってたりするのをたまたま見るんですよ。あ、これは一人部屋だなって思いながら(笑)、くまなく写ってないところまで目をこんなんして見てんですけど(笑)。ここは成長したな、変わったなって思うのは?」
杏子「歌がちょっとうまくなったと思います」
千「やっぱ歳とっ…(で慌てて口を閉ざす千里さん(^_^;)」
杏子「歳とってって、千里さん!」
千「(笑)。いやいや、お互いホラ…(笑)」
杏子「千ちゃんだから許しておこうか。大目に見とこう」
千「(笑)。同い年だよね」
杏子「え?1960年生まれ?8月10日」
千「そうそう同じでしょ?8月10日?9月6日。あ、お姉ちゃんだ〜」
杏子「ゲゲゲゲ、言わなきゃ良かった」
千「(笑)。すいません、いやいやいや。でも同い年なんですよね、このふたりで。杏子さんはソロ活動を並行して福耳というユニットもあり、いろんな人とコラボレーションしてて、郷ひろみさん…」
杏子「郷さんの印象は強烈でしたね。(物まねで)郷です。そいで、詞を書かせていただいたんですけど四分音符のとこに言葉をふたつのせちゃったら、ちょっと待ってください、譜面を八分音符ふたつに書き直して」
千「郷さん自ら?」
杏子「譜面で歌われるんですね、あのかたは。ありゃ腹筋割れてるわけですよ(笑)」
千「(笑)。突き詰める感じが伝わってきますけど。忌野清志郎さんとか」
杏子「清志郎さんもすごかったですね。コーラスでちょっと…。変態コーラスだから(笑)」
千「(笑)。もう許す、何を言っても」
杏子「(笑)。三度で普通に楽にはもれるハモリじゃなくて微妙に難しい。それなのにずっとテープ聴いてて、パーンといったときにバッチリ、ワンテイクでOKだったの。あと、歌がうまいかたですね」
千「集中力がすごいですよね、清志郎さんて。杏子流の音楽のこだわりかたっていうか、やりかたってあるでしょ?」
杏子「う〜ん」
千「だってこれだけ…。十年間で『10 Years Collaboration』っていうタイトルつけちゃって贅沢なアルバムができちゃう」
杏子「でもこれはホント運だと思いますね。福耳のメンバーと会えたこと、今日のメンバーもずっとやってもらっていて、やっぱり一人じゃ歌えなくて、ホントこれって偶然なのか必然なのかって、大袈裟に言っちゃうと運命論者ではないですけど、思いますね。出会えてることって大事だなって」
『悲しきは・・・』『10 Years After』『地団駄』
千「お疲れさまでした」
杏子「お疲れさまでした。ちょっと今暴れてしまいました」
千「暴れましたね〜」
杏子「譜面台とか倒しちゃって(笑)」
千「TFMホールどうでした?」
杏子「気持ちいいです。いろんな思い出がこのホールにはありますね」
千「アンケート紹介しましょう。『ソロデビュー十周年を迎えた今年を振り返って一年はどのような年でしたか。来年の抱負、挑戦してみたいことがあれば教えてください』」
杏子「今年はコラボレーションが多かったので来年は今土屋昌巳さんと作ってるオリジナルアルバムを春ぐらいにリリースできたら、そして自分のライブもやっていきたいかなって」
千「『今度のエピックソニーの25周年ライブには出ないのですか』っていう質問」
杏子「今ね、BARBEE BOYSでかなりいい感じで前向きに進んでいます」
千「(会場からの拍手に)今拍手がさざ波のように」
杏子「私は何年か前からBARBEEでやりたかったんですけど。今はそれぞれ気持ちは固まってるんですけどスケジュールの調整が(笑)」
千「それじゃまだ聞かないほうが」
杏子「でもかなり前向きに進んでいるのでござる」
千「じゃ競演できるという」
杏子「うん、そう、千里さんと。うん」
千「さっき『10 Years After』という曲も、僕すごい好きなんですけど、今年も押し迫ってきて10年後というのを語れませんか、ここで。10年後ってどうなってると思う?」
杏子「怖いがな、10年後なんて(笑)。恐ろしい」
千「怖いがなって、ニセ大阪人やないか」
杏子「うちハーフなんですよ。母が大阪ですから。だけど私の関西弁は気持ち悪いと(笑)」
千「(笑)。10年後は?まぁ歌ってる?きっと」
杏子「そうですね。あと香港マダムになってようかと」
千「(笑)。どう返していいのか。でも来年は福耳をはじめ杏子ちゃんのライブいっぱい観れるんじゃないかと。エピックのイベントでもよろしくお願いします」
エンディングテーマは『北風に燃える頬』