Live Depot
Every Thursday, PM8:00〜 from
TOKYO FM HALL
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Vol.92 2003/02/13 ON
AIR (guest:陰陽座)
「こんばんは、大江千里です。みなさん、ようこそ〜。ラジオをお聴きのみなさんも一週間のご無沙汰です」
(陰陽座登場)
千「お一人ずつキャッチコピーというか、挨拶つきで担当とお名前をよろしくお願いします」
黒猫(くろねこ)「陰陽座で老婆から幼女まで、そしてボーカルを担当しております黒猫です。よろしくお願いします」
瞬火(またたび)「土俵際の勝負師、ベース・ボーカルの瞬火です。よろしくお願いします」
招鬼(まねき)「うどん大好き、うどん王子、ギターの招鬼でございます。よろしくお願いします」
狩姦(かるかん)「前髪パッツン、狩姦です。ちなみにギター弾いてます」
斗羅(とら)「阪神タイガースファンのどら息子、太鼓たたきの斗羅でございます」
千「斗羅さんはさっき本番前に六甲おろしを歌ってね、盛り上がってましたけどね。ジャケット写真と見紛うばかりのこの衣装ですけど、派手ですよね。いつもライブでこんな感じで?」
黒猫「はい(笑)」
千「陰陽座は紹介させていただきますと4年前99年に結成されて一昨年の12月にメジャーデビュー。この黒猫さんと瞬火さんの男女ツインボーカル、そしてツインギターの5人バンド。先日メジャー第二段のフルアルバム『鳳翼麟瞳』をリリースしたばかりということで。ライブがつい先日も盛り上がったばかり」
瞬火「そうですね。東名阪と盛り上がりっぱなしで終わりました」
千「コピーしてこんな格好で来るファンもいるんですか」
瞬火「たまにいらっしゃいます」
千「今日のステージの意気込みなどを聞きたいと思いますけど」
黒猫「この衣装に負けず派手なステージングと派手な歌でみなさんを魅了したいと思いますんで是非よろしくお願いいたします!」
瞬火「せっかく今日は放送と言いながらみなさん集まってくださってますんで生の陰陽座を一緒に楽しんでください。よろしくお願いします」
(陰陽座ライブ)
『妖花忍法帖』『わいら』
-CM-
千「セッションタイム!(千里さんのピアノ演奏は陰陽座に合わせてちょっとおどろおどろしいメロディ)僕もキーボードに向かってセッションタイムいよいよスタートです」
(セッション)
岩崎宏美『聖母たちのララバイ』(千里さんはピアノ演奏と2番を少し歌ってました)
千「この曲は陰陽座からのアイデアだったんですけど。演奏の最中すごかったですね。瞬火さんのキューティクルいっぱいの…」
瞬火「キューティクルは全然ないんです」
千「ないんですか。照明浴びてると髪の毛がすごい放射線状に前後に」
瞬火「そうですね、はい」
千「淡々と」
瞬火「すいません。ちょっとくたびれてます(笑)」
千「いかがでしたか、この曲。初めてだったんですか」
黒猫「もちろん初めて演奏したんですけど。この曲ってよくよく、一聴するとすごく深い愛の女性の歌みたいな感じがするんですけど、でもよくよく聴くと恐いんですよね。あんた誰?って感じがするんですよ(笑)。あなたが背中を向けても遠くで見つめているとかね。それが陰陽座で自分が書くバラードに近いなって思って結構好きな曲だったんですけど。今日やれて幸せでした」
千「今日は陰陽座に入るとしたら、どういう名前がいいかなって考えてたんですけど(笑)」
黒猫「いいんですか、そんなこと言って」
千「ペルシャとかね」
黒猫「あ、ちょっと洋風な感じで」
千「ちょっと洋風に。一重まぶたのくせに、みたいな。陰陽座99年に結成して、まだ大阪をベースなんですか」
瞬火「ベースというか住んでるのが単純に大阪ってことで」
千「あ、そういうことですよね。そういうつもりで言ったんですよ(笑)。東京ではホテル暮しをしながらという。でも目立つでしょうね(笑)」
黒猫「全員で歩いてると結構注目を浴びますね」
千「元々はどんなふうにスタートというか、結成のいきさつを教えていただきたいんですけど」
瞬火「陰陽座というバンドを作ろうと思って集まっただけの」
千「瞬火さんはCD見てたらジャケットとか、中に入ってるゴージャスなあれ、全部CGとか含めてアートディレクションされてるじゃないですか。元々はアートディレクションをされてるかたなんですか」
瞬火「広告代理店にデザイナーとして勤めてたので」
千「思いっきり黒猫さんにふかれてましたけど、今」
瞬火「お客さんも笑ってますね」
千「(笑)。見始めるとずーっと引き込まれて何分間も顔を見てしまいますけどね。じゃあ元々デザイナーをしながら」
瞬火「しながら陰陽座を」
千「はじめて、そっちが今は」
瞬陽「そうですね、はい。バカなことしたもんだなと」
千「(笑)。瞬火さんと招鬼さんは身長がちょっと差があるんですけど」
瞬火「ちょっとじゃないですよ、22cm」
千「(笑)。あ、そんなにある?ご兄弟ということで。結構淡々とされてるこの兄を見てて弟のほうからいかがですか」
招鬼「頑張ってるなって思いますね」
瞬火「すいません。招鬼はもっと淡々としてるんで」
千「(笑)。兄弟ボケ、ありがとうございます。バンド名の由来教えていただきたいんですけど。陰陽師ブームってありましたよね、2000年ぐらいに」
瞬火「それより前に結成してるのでブームは関係ないんですけど。男女ツインボーカルとツインギターとか、そういう相反するものがひとつに含まれているというような。楽曲に関しても暗と明のある音楽をやろうということで、陰と陽の音楽ということで陰陽座という」
千「男と女のボーカルということでもわかるように全部が対をなしているような」
瞬火「そうですね。正にそういうバンドにしたかったので名前をこうしたという」
千「普通歌詞で中々使わないような言葉が出てくるじゃないですか」
瞬火「いろんなことを盛り込んでるので、歌詞に。普段使わない漢字とかの字面が見た目にも必要なときがあるという」
千「黒猫さんが歌ってるとすごく自然に聴けちゃってるんですけど。たまに歌い終わって後ろのほう行ってお水を飲まれてましたよね。あのときは巫女のように天をあおいで。あの、大丈夫ですか?狩姦さん、寝てないですよね?」
狩姦「え〜、あ、はい」
千「後ろのほうで前髪の…ちょっと黒柳徹子さんにメイクが似てるような気もしたんですけど(笑)」
狩姦「そりゃ褒めてもらってるんですかね」
千「もちろんですよ!」
狩姦「あ、そうですか。ありがとうございます」
千「(笑)。妖怪ヘヴィメタルっていう言葉、すごい気になるんですけど、これはどういうことなんでしょう」
瞬火「妖怪っていうのは単にお化けとか怖いものっていう意味で使ってるんじゃなくて、妖怪っていうのは元々人間のいろんな感情の揺れ動きが姿形を持って名前がついたものなんですよ。話すと長くなるので、この辺で。そういう音楽にしようっていうことで、妖怪のようないろんな面を持った音楽をやるということで」
(陰陽座ライブ)
『焔之鳥炎〜鳳翼天翔』『月に叢雲花に風』『舞い上がる』
千「いかがでしたか、今日のライブは」
黒猫「いや〜なんか楽しかったです」
千「いつもあのテンションでライブハウスで盛り上がるわけですね」
黒猫「はい。もうちょっとセーブすればいいものをですね、全力を出し切ってヘトヘトになるまでいつもやってしまって。燃え尽きる感じなんですけど」
千「僕ちょっと思ったんですけど、歌詞を聴いていると結構深くてグッと聴いてしまうんですけど、♪舞い上がれ〜って扇子持ってやってるとわりとカラッとしてますよね。グァーッと汗もかけるっていうね」
黒猫「突き放すだけじゃなくて一緒にっていうときはとことん一緒に盛り上がるって感じで」
千「ホントにパーフェクショナリストというかメイクからビジュアルすべてが一体となってる感じがしますけど。1月21日にニューアルバムが出ました。『鳳翼麟瞳』。四文字熟語?」
瞬火「いえ!ないですね、そんな言葉は。作りました」
千「どういう意味なんですか」
瞬火「鳳凰の翼と麒麟の瞳を持ったものに私はなりないなという意味です」
千「これ、すべての美意識がつまってるわけですね」
瞬火「美意識というか経営理念が」
千「経営理念?ビジネスの?今年どれぐらい売り上げがとか?」
瞬火「ビジネスというか、運営理念…活動理念…」
千「あ、ビジョンね。今回はどんな感じに、内容的には仕上がりました?」
瞬火「今までの陰陽座の魅力をそのまま増幅しつつ、いろんな新しいことに挑戦してるつもりなんですが」
千「僕ね、なんかすごく新しいものに触れるって頭で言ったじゃないですか。ドキドキしてるって。でもものすごく懐かしいもの感じるんですよ。メロディラインなのか、さっきコール&レスポンスしてるときも80年代も感じれば、もっともっと古いいにしえのイメージと一緒になって、不思議なところに持っていかれるなって思って聴いてたんですけど。曲を作るときっていうのは、作詞は特に言葉選び、ものすごく練ってる感じがするんだけど」
瞬火「自分がそこに込めたい意味に対してできるだけその曲に合う字面であるとか音であるとかっていうところでしっかりと広辞苑をひいて」
千「あ、広辞苑をひいて(笑)?」
瞬火「間違いのないように」
千「広辞苑と化粧道具、欠かせない」
瞬火「辞書はいいですよ。先人が残した誇り高き日本語がぎっしりつまってます」
千「気になってたんですけど、招鬼さん、ずーっとホント招き猫のように座ってらしたんですけど(笑)、片手に入れ墨のようにデポって書かれていて非常にキュートな一面が」
瞬火「こいつ変なんですよ。今日手にデポって書いていい?って聞くんです。書けばって」
千「(笑)。今日書いてどうでした?演奏は」
招鬼「書いたことによってバッチリいったんじゃないかと(笑)」
千「(笑)。そこでふきながら言わないでください。バッチリだったと思いますよ。アレンジとかみんなで、ツインギターとか、なんかね、往年のすごいポップなイーグルスとかのああいうツインギター的な、もうグングン入ってくるフレーズがあって楽しかったですよ。黒柳徹子さんも…」
狩姦「あ、すいません。物真似はちょっとできないんで。そうですか」
千「そうですよ(笑)。招鬼さんと狩姦さんの、こう二人で良かったです。三月の末から全国ツアーあります。東京は4月19日、渋谷ON AIR WEST、ちなみにこの日は友引でございます(笑)。次の新曲とかアルバム楽しみにしてますんで、またデポに遊びにきてくださいね」
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