ローマ


ローマ市内マップ:行きたい場所をクリックしてください!

ヴァチカン ヴァチカン市国との国境は地面に線が書いてあるのですぐ分かる。国境といても名ばかりのなんともあっけないものだ。まず入り口にはサンピエトロ広場が広がる。中央にはオベリスクがそびえ、周りには284本の円柱が四列に並ぶ。オベリスクと噴水の間に立つと、その円柱は重なって、一本づつの柱に見える。よくできたものだ。

サンピエトロ聖堂に進むと、入り口には写真のようなスイスの兵士の制服を着た門番が立っている。中に入るとさすがにカトリックの総本山。その荘厳さに圧倒される。入ってすぐのところにミケランジェロ作のピエタ像がある。防弾ガラスに守られていると知ってまたびっくり。中央に進み、とても高いクーポラを見上げる。クーポラの内壁には絵が描いてある。天井が高いので小さく見えるが、実際はものすごく大きいらしい。遠近も考慮されているそうだ。このクーポラのバルコニーには、聖堂の外側のエレベータと螺旋階段で上がることができる。きわめつけは中央の奥にあるベルルーニ作の聖ペテロの椅子。その大きさと装飾の見事さにに目が釘付けになってしまう。

聖堂の右手には、ヴァチカン宮殿(美術館)がある。みどころがたくさん有って、迷ってしまうが、時間もそんなに無いツーリストの宿命。はしょってみることになるが、ポイントはピナコテーカ絵画館の「キリスト降架」、システィーナ礼拝堂の「アダムの創造」、ラファエッロの間の「秘跡の論議」であろう。このあたりは、ガイドブックを読んで、とにかく効率よく回ることを考えたほうが良い。

サンタンジェロ城   ヴァチカンに圧倒されたあとに行くと、その質素さにびっくりしてしまうかもしれないが、要塞なのだからそれが当たり前である。でも、なんとなくその形が印象的で、心に残る不思議な場所である、城内に迷路のような通路や鎖で上げ下ろしができる橋が用意されていることからもそれを伺い知ることができる。城郭には大砲と玉も備えてある。上にあがるとそのてっぺんに大天使ミカエルの像があり、下を見下ろすとサンタンジェロ橋とテヴェレ川が見える。映画「ローマの休日」で船上ダンスパーティが行われていた場所だ。もちろんバチカンも見える。石のベンチなどが用意されており、疲れたときはそこに座って、ゆっくりと外を眺めることもできる。カフェで飲み物をオーダーすることもできる。城内にはきれいなトイレもついており、とても助かる。
ポポロ広場@ ポポロ広場にもオベリスクがそびえている。オベリスクの四方にはライオンの噴水があり、その口から勢いよく水が飛び出している。ポポロ広場をもっとよく眺めるなら、隣の小高い丘「ピンチョの丘」にのぼろう。バチカンまで見渡すことができる。
ポポロ広場A ポポロ広場の南側には、双子教会がある。向かって右側がサンタマリア・デイ・ミラコーリ教会、左側がサンタマリア・デル・ポポロ教会である。サンタマリア・デル・ポポロ教会の左側の道を進み、左側の脇道の二本目を入ったところが、マルグッタ通りである。ローマの休日でグレゴリーペッグが扮する米国人記者ブラッドレーが住んでいたアパートがある。残念ながら、もうその面影はほとんど残っていない。あるツアーでは、添乗員さんが、「このあたりは物騒だから、行かないほうがよい」と女の子のグループにいっていたそうだ。実際にはそれほど危ない感じはしなかったが・・・。
ポポロ広場B 夜になるとオベリスクや噴水がライトアップされてきれいである。ただし、他の場所に比べると少し暗めでさびしい感じがする。私が徘徊したときには、警察の車が止まっていて、周りには怪しい人もなく、特に治安が悪いという感じはなかった。近くでは寄る遅くまでカフェが開いている。
スペイン広場@ とにかくローマで一番にぎやかな場所がここである。ローマの休日を見て行くと、とくに心がときめく。ローマの休日でオードリー扮するアン王女がジェラートを食べるシーンで有名。映画でみたときには大きな階段に感じたのだが、実際はかなり小さい。おまけに階段にはツーリストが所狭しと座り、上り下りするにも苦労するほどだ。階段上、トリニ・テイ・モンティ教会の前からの眺望も素晴らしい。意外と高いところに位置していることに気づく。

スペイン広場から伸びるコンデッティ通りにはブティックがたくさんあり、日本人もたくさん来ている。

スペイン広場A 夜になると、ご覧のとおり、きれいにライトアップされる。おまけに日本人は、時折見かける程度になる。夜、出歩くのには不向きという注意が徹底されているからかもしれない。しかし外国人ツーリストやら現地のひとたちやら、夜遅く迄、ここに座って時間をつぶしている。
トレヴィの泉@ とても大きな噴水である。中央に海神ネプチューンが馬車の上に立っている。昼間からものすごい混雑で、コインをなげるのも一苦労だ。おまけに由緒正しい投げ方は、泉に背を向けて座り、右手にコインを持ち、左の肩越しに後ろに放りなげるというものだ。日本のお賽銭とは違うのだ。写真を撮りにくい場所でもある。あまり近づくと、背景の建物が入らない。しかし、後ろに下がりすぎると、電線が邪魔になるといった具合だ。電線に目をつぶるなら、泉と道を挟んで斜め反対側に立っている教会の玄関の階段の上がベストポイントである。ツアーだとコインが無いとき、現地ガイド(イタリア人)が両替をしてくれたりする。頼んでみよう。私のときにはフェデリコさんというガイドがついて、身なりはかなり怪しいのだが、意外にも、すごく一生懸命、世話をしてくれた。彼のかばんと称したビニール袋が忘れられない。日本語も少し勉強しているそうだ。彼に感謝するとともに、応援したい。
トレヴィの泉A 現地添乗員さんが、「このあたりは物騒だから・・・昼間でも気をつけて!」といっていたにもかかわらず、夜に来てしまった。しかし、夜になっても混雑は収まらない。ご覧のとおり、ライトアップされてとても美しい。まわりもすごく明るいので、不思議と恐い感じがしない。
ヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂   ヴェネツィア広場の正面に立つ「ウェデイングケーキ」というあだながついた建物である。建物の前は花壇が作られ、太陽の下で美しい花を咲かせている。記念写真には最高の場所だ。
カンピドリオ広場 ヴェネツィア広場から、すぐ南におりたところにある丘の上の広場。長い階段を昇る途中にはライオンの噴水が出迎えてくれる。昔から、ライオンは水の守り神であったらしい。広場はかなり神聖な場所とされていたらしく、宗教的な彫刻が施されている。ここの素晴らしいところは、フォロロマーノ(遺跡)全体を見下ろすことができるところだ。
真実の口   パラティーノの丘すぐ近くのサンタマリア・イン・コスメディアン教会の入り口近くに、真実の口はある。おりで囲まれていて、「あれ、こんなこじんまりしたものなの?」っていう感じの場所である。日本人だけでなく、世界中からここに写真を撮りに来るので、結構混雑しており、写真の順番待ちになる。チャンスだとおもったら、さっと前に出て行って、口に手を入れて、ポーズをとらないといつまでも写真をとることができない。
コロッセオ ヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂から、フォリ・インペリアリ通りをまっすぐ進むとコロッセオが見えてくる。コロッセオの途中には写真のような果物の屋台が出ている。さまざまな鮮やかな色の果物を眺めるのも楽しい。コロッセオの周りでは、紀元前の金色のヘルメットに赤いマントの剣闘士の格好をしたおにいさん(?)たちがいて、チップを払えば写真を一緒に取らせてくれる。コロッセオのすぐ隣には、コンスタンティヌスの凱旋門が立っている。かなり大きいという印象。
  コロッセオの中に入ると猫が多いのにきづく。姿は日本ネコに似ている。観光客から食べ物をもらったりして暮らしているようだ。西日に照らされるとコロッセオの内壁は赤く染まり、とても美しい。一階に入るのは無料だが、上からコロッセオを見下ろすためには、お金を払わなければならない。
サンタマリア・マッジョーレ教会周辺   サンタマリア・マッジョーレ教会は、正面玄関上の装飾がみごとであるが、夜には青白くライトアップされて更に美しくみえる。

共和国広場のすぐ近くにはローマ三越があるが、中は日本人客でごった返している。地下に休憩所があるが、椅子には疲れた顔の男性が数多く見られる。三越前の売店の水はとても高いので購入しないように。日本人価格に設定されている。

テルミニ駅周辺の夜の散歩はお勧めしない。浮浪者も多いし、なんとも不気味な感じがする。イタリアの駅はどこも似たような空気が流れている。

チルコ・マッシモ   チルコマッシモは映画「ベンハー」の戦車競争の舞台になった場所だ。今はただの草原にすぎない。この近くの地下鉄駅Circo Massimoでは切符の自動販売機が壊れて使えなかった。ここは切符販売の売店などもないので、最寄りのコロッセオの駅まで歩く羽目になった。頻繁に地下鉄を乗り降りする場合は、乗り放題チケットL1,200をあらかじめ購入しておくと良いだろう。
ナヴォーナ広場 素晴らしい彫刻が刻まれた3つの噴水とオベリスクをもつとても美しい公園である。私が訪れたときにはあいにくの雨のせいで人が少なかったが、普段はとてもにぎやかな場所のようだ。公園を囲むように建つ建物には青いパラソルの美しいカフェなどがあるので、ゆっくりお茶を飲みながら、行き交う人を眺めるのも良いだろう。
パンテオン 古代ローマの建築物だが、とてもそうは見えないしっかりした建物である。概観も素晴らしいが、中に入ると大きなクーポラに驚く。中央には穴が空いており、明るい光が中に降り注ぐ。当日は雨だったため、床が雨で濡れていた。入場は無料であり、是非訪れて欲しい場所だ。
トラストヴェレ地区   テヴェレ川を挟んで真実の口、チルコマッシモの反対側にあたる。ここは、ピザのおいしい店が多いらしく、魅力的な場所なのだが、非常に危険な場所らしい。ツアーでは、オプショナルで、カンツォーネの夕食会をこの地区で開催したのだが、非常に危険ということで、ボディーガード付きでバスに乗り込んで行った。
危ないイタリア人?   身の危険を感じたことはないのだが、うさんくさいことは結構あったので、参考に紹介しよう。いずれもローマでのできごとである。

地下鉄ではあやしい3人組に狙われた。彼らは別の場所では3人で談笑していたが、地下鉄ホームに来ると一人の男がグループから離れ、他人を装いながら、私を挟み撃ちにするような位置を取ってきた。たぶんスリだと思う…。怪しいので、電車に乗る直前に走って別の入り口から乗ったところ、結局彼らはその電車に乗ってこなかった。

夜中に写真を撮っていると男2人組が英語で話し掛けてきた。私が来る前に、キョロキョロ周りでカモを物色していた様子だったので、あぁ、これがよくあるボッタクリバーの誘いなんだなとピンと来た。無視して通り過ぎたら、何てことはなかった。

現地のチーマー3人(?パンクっぽい風情)が、「オニイサン、コインヲ、クダサイ」と日本語でせびってきた。無視してさっさと立ち去り、これも切り抜けた。

最後の例はともかく、それ以外は疑わしいだけで、被害にあったわけではないのだが、警戒せざるを得ない環境にあることは少し残念である。

魅力的なイタリア人   イタリア人はとても魅力的。数少ない前述の危ない人たちのせいで、彼らとリラックスしてコミュニケーションを取れないのは非常に残念である。それでもいくつか、彼らとのふれあいを紹介しよう。

ローマの地下鉄の中で日本語で話かけてきた血色の良いおじさん。日本語を勉強しているんだそうな・・・。彼は私が地下鉄のドアが開くたびに一度ホームに下りて道を空けるところが興味深かったらしく、遂には彼もニコニコ微笑みながら僕らのマネしてホームに下りていた(満員電車慣れした日本人の文化である)。

フィレンツェの洋品店の足し算ができないおねえサマ(おばさま?)は、結局面倒くさくなったのか、ニッコリ笑って、ウィンクしながら1000リラおまけしてくれた。

フィレンツェのレストランでは、向かいの席に座ったお兄さん(おじさん?)が、きのこのフリッタを食べながら、英語ではなしかけてきて、なれないイタリア語のメニューを見て、気が動転していた私をリラックスさせてくれた。彼はしまいには、自分の悩みまで話してくれました(奥さんがノイローゼになってしまい、大事なお子さんをお母さんに取られてしまったそうな…)。


[トップへ戻る] [旅行記] [前の街]