Fly&Lure Fishing in Chichibu

イブニングパラダイス 
1997年7月

7月27日

場所 入川(大滝村川又地区管理釣場下流)

秩父地方は、台風9号による影響も少なく、川の水量も若干増えた程度です。
県道中津川は、大滝村塩沢地内で7月14日に発生した土砂崩れで、まだ通行不能となっています。大滝村内は、夏休みになり人出も多くなってきました。荒川本流のいたるところでバーベキューやキャンプによるテントが張られていて、水遊びの人たちも増えてきました。
入川は、管理釣場やキャンプ場があるため人が多く入っています。日中は、餌釣り師が多く、魚にプレッシャーが強くかかっているためイワナ、ヤマメともまったく姿を見せませんが、日没近くになるとフライに盛んにライズしてくるようになりなす。飛んでいる水棲昆虫は、メイフライやカディスは少なく、ミッジやユスリカ類が多いようです。しかし反応のよいフライは、14番程度の白、グレイ系のスタンダードパターンでした。ヤマメ、イワナとも20センチ以下の小型の物が多いようですが、管理釣場から下ってきた25センチクラスのレインボー(あまりきれいな魚体ではありません)もいるようです。


7月22日

場所・荒川本流(落合地区大滝村役場下、大滝温泉下)

   中津川(大滑沢合流点、小倉沢入口持桶トンネル付近)

 6月下旬の台風以来すっと放水を続けていた二瀬ダムも先週から放水を停止し、荒川本流の濁りもなくなってきました。大滝温泉下の荒川本流は、川幅もあり河原が広いため、フライに向いていて、台風前にはヤマメやイワナも数は多くないものの22センチクラスがぼつぼつ出たため入ってみましたが、ハヤがたいへん増えてしまい、ヤマメ、イワナともかなり少なくなってしまいました。また、ヒットしてきた20センチクラスのヤマメもダムの放水が大規模だったためか、ヒレが傷ついていて、引きもたいへん弱いものでした。
 役場下の荒川本流は、梅雨明けとともにキャンプやバーベキューを楽しむ人たちがどっと増え、日中はたいへんにぎやかになりました。ここも、温泉下と同様に川幅が広いので餌釣りにはあまり良くなく、フライやルアーに向いていますが、梅雨明けによる水温上昇によりヤマメ、イワナとも日中は深く潜ってしまっているようです。夕方も日没直前にならないとハヤ以外全くヒットしません。台風前と比較して、イワナ、ヤマメとも数は少なくなりましたし、水生昆虫もダムの放水とともに流されてしまったようで、ハッチがかなり少なく、飛んでいるカゲロウやカディスもまばらです。
 中津川は、7月14日に滝沢ダムの工事現場付近で土砂崩れが発生したため、現在道路が通行止めとなっていて、国道299号線の志賀坂峠(埼玉県・群馬県境)経由で林道金山志賀坂線を通らないと行けなくなってしまいました。この林道は舗装はしてあるものの、たいへん狭く、道の片側は200メートル以上もある崖となっている場所も所々あるため、通行はあまり進められません。また中津川の県道とこの林道との交差点より下流側も関係者以外通行止めとなっているため、地元住民以外中双里や大滑、塩沢方向へは行けませんので、一般の方は、ここより上流に入ることとなります。
 今回地元だということで、通行させて頂き、大滑沢と中津川合流点付近に入りましたが、見えるヤマメの数も少なく、カゲロウ類も全くハッチしていないため、活性は最低でした。日没まで粘ってみれば状況は変わるのかもしれません。
 中津川の県道と金山志賀坂線交差点近くの持桶トンネル付近は以前30センチクラスのヤマメがいたため、様子を見に入ってみましたが、15から20センチクラスのヤマメが多いようです。ここもカゲロウ類はほとんど飛んでいませんでしたし、活性もあまりよくありませんでした。中津川は餌釣りで、魚をキープする人が多いため漁協の放流との関係で川にいる魚の増減が激しいような気がします。
 荒川本流はグレー・グリーン系の14番、中津川はブラウン系の16番のフライに反応が良いようでした。

7月13日

場所 荒川本流・中津川合流点(大滝村落合地区)、入川(管理釣場下流)

大滝村落合地区の荒川本流と中津川合流点は、二瀬ダムの放水によって先週よりは良いもののまだかなり濁っています。中津川はきれいに澄んでいるため、合流部分は濁りが薄いのですが、ウグイが多くて釣りになりません。本流の濁りの中にストリーマーやニンフをキャストしてもまったく反応がないような状況です。荒川の本流は、大血川合流点より下流に入るのが良いと思います。(ウグイはかなり多いとおもいますが。)
大滝村川又地区から管理釣場間の入川は、釣り人がかなり入っているにもかかわらず、魚はそこそこいるようです。早朝から午後にかけて、人が多いため、午後6時くらいまでは、まったく魚の影もライズも見られませんが、午後7時くらいになると、フライに反応するようになります。ヒットしてくるヤマメは、10センチから20センチと小さいものの、水量が通常の3倍以上あることで引きも強いことや魚体がきれいなことから十分楽しませてくれます。
なお、6月末の台風の影響だとおもいますが、水棲昆虫は、ほとんどハッチしていませんでした。
真っ暗になる直前しか、フライにライズしてこないため、見やすい白のフローティングニンフのパラシュート(14番から16番)が良いようでエルクヘアーなどには全く反応はありませんでした。


7月8日

河川名・小本川支流清水川、閉伊川支流刈屋川、梁川支流根田茂川(岩手県)
水温・清水川約12度、刈屋川と根田茂川約15度

岩手県盛岡市周辺には、毎年行っていますが、今回は、盛岡市の西側にある葛根田川等雫石川周辺が集中豪雨による洪水(大増水)により、東側の小本川、閉伊川、梁川に入ってみました。
関東地方は、晴天が続き気温も上がっていますが、岩手県は梅雨の停滞前線の中にあって、連日雨が降っていて、各河川ともかなり増水しています。
岩手県岩泉町を流れる小本川支流の清水川は、鍾乳洞からの湧き水が流れているため水温が、この付近の他の河川より低くなっていますが、イワナには適温のようで、たいへん活性まずまずです。ここでは、20から25センチのイワナが多く、レインボーも数はすくないながらヒットしてきます。また釣り人も全くいないので、周りをはばからず、フライをキャストすることができます。なお、小本川との合流点付近は、ウグイがかなり多いようです。
宮古市を流れる閉伊川支流の刈屋川は、閉伊川水系のなかで、マス類の放流量が最も多く、閉伊川に放流するヤマメの半分は、刈屋に放流されます。JR刈屋駅より下流は、アユのポイントとなっているので、ここより上流でフライフィッシングをすることになります。ここは、20センチクラスのヤマメが多いようですが、イワナもいるようです。また、放流したての10センチくらいのヤマメの稚魚も多くいます。ここもフライマンは全く見かけません。
盛岡市を流れる梁川支流の根田茂川もヤマメの放流の多い川です。20センチクラスが多いようですが、25センチを越えるような魚もいるようです。またこの川にはアユも放流しているようです。なお、梁川は盛岡の市街地をはずれたところからすぐヤマメやイワナがいるようで、国県道脇等でも釣れるようです。
今回のフライ全河川をとおして、エルクヘアー、ブラウンやグリズリーキングのパラシュートなどをメインに使用しましたが、魚がセレクティブになっていないため、12番から16番までどんなパターンをキャストしても、よくライズしてきました。また魚が、まったくといっていいほどスレていないので、ティペットも5Xクラスでも問題ないようです。ただし釣る時間は、午前10時以前と午後3時以降がよいようです。
なお、岩手県は熊がたいへん多く、毎年何人か襲われて、死んだり怪我をしたりしているようです。かなり下流にも出るようですが、各河川とも上流部は、いつ出没しても不思議ではないようですので、万全の準備と注意が必要です。(人家が近くにあるところで、フライをキャストしても十分ヒットしますし、かなり大型のものもいます。)

7月2日

河川名・荒川本流
場所・大滝村落合地区(荒川本流・中津川合流点)
水温・荒川本流15度、中津川19度(18時)

荒川本流は、二瀬ダムの放水でまだ濁っています。また、中津川は、濁りはまったくありませんが、最近の好天による気温上昇により、ヤマメやイワナには高すぎる水温となってしまいました。
本流と中津川が合流するところは、濁りが薄くなっていて、ヤマメが着いているようですが、ハヤが多くて、小さいフライだと、すぐウグイがヒットしてしまいます。大きいサイズのウエットフライには、20センチクラスのヤマメが反応してきますが、活性はあまり高くないようです。
濁った本流は、ヤマメやイワナのライズは全くみられませんでした。またカゲロウ類もほとんどハッチしていないようです。
中津川は、カゲロウ類もハッチしていますが、水温が高いため、ヤマメやイワナのライズは全くみられず、ハヤが盛んにライズを繰り返しているような状況です。


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