俺、インド日記
(04/03/15更新)

気まぐれでインドに行ってきました。(1998/11/01〜14)

 それまで、海外旅行の経験も修学旅行で訪れた韓国だけ。「別に海外旅行なんて しなくってもいいや」くらいに思っていたのですが、むしろ海外に出て知る事っていうのもたくさんあるもので、 社会人となった今では、「ああ、学生のうちにあちこち旅行しておけば良かったかな」なんて思っていますが、 インドでは結構痛い目にもあったりしました。

その1.インドの概要

a.基礎データ(04/03/15現在)

首都 デリーインド北西部
面積 3,287,263km2日本は377,873km2
気候 温帯〜熱帯(ほとんどがサバナ気候) 日本は温帯(おもに温暖湿潤気候)
人口 10億2,702万人 2001年実施国勢調査による。 世界人口は約62億人
宗教 ヒンズー教、イスラム教、ジャイナ教、仏教
    シーク教、キリスト教、ゾロアスター教
人口の8割がヒンドゥー教徒
仏教は紀元前5世紀にガウタマ・シッダールタが創始
言語 18の主要言語及び844の方言 公用語は1.ヒンドゥー語 2.英語
通貨 ルピー(1ルピー=約2.8円) 2002年8月現在のおおよその数字。変動の可能性あり
主相 アタル・ビハリ・バジパイ また、国家元首はナラヤナン大統領。2002年8月現在。

b.歴史
 新石器時代には広く原始農耕文化が発展していたが、紀元前2500年インダス川を中心とする 都市文明が栄えた。
 紀元前2000年頃にアーリア人が北インドに進入し、定住農耕文化とカースト制度による社会を 形成した。
 紀元前4世紀末にこの地最初の統一国家マウリヤ朝が誕生。また1世紀には大月氏より独立した クシャーナ朝が誕生し、この頃ヘレニズム文化の影響を受けたガンダーラ美術が生まれる。
 4世紀半ばに北インドに興ったグプタ朝において、ヒンドゥー教が成立。
 13〜16世紀のデリー諸王朝時代にはイスラム化が進み、1526年にムガル帝国建国。
 16〜17世紀にかけてポルトガル・オランダ・フランス・イギリスが次々に進出し、1757年 のプラッシーの戦い以降イギイスの勢力が強まり、次第に植民地化されていった。
 1857年のセポイの反乱は、インド初の民族運動であったが、これを機にイギリスはインドを 直轄支配下に置いた。
 第1次世界大戦後のガンディ・ネルーの独立運動と、第2次世界大戦後の独立をめぐる議会の 対立などを経て、1947年にパキスタンと分離独立するに至る。
c.現状
 元々農業が主要であったが、独立後は重工業を重視し、近年工業の発展が著しい。しかし、 それに伴なう公害も問題になっている。
 法律上は廃止されたカースト制度だが、今だ根強く身分差別が残っている。貧富の差が激しい。
 独立以来パキスタンとの緊張状態が続いている。ことに最近はカシミール帰属問題と核実験競争 で一触即発。
d.日本との関係
 1952年の国交樹立以来、友好的な関係を築いている。


その2.インドへのいざない

きっかけは旧友との再会

 「ワーキング・ホリデー」でオーストラリアに行ってるハズの親友が、 実は日本に居た、というのが始まり。
 1998年8月、アルバイトと通信制大学のレポート書きに明け暮れていた私は、 気分転換(現実逃避)も兼ねて、しばらく会っていない友人達に暑中見舞いを書きました。 そのうちの1人、JくんからEメールで返事が来ました。
 Jくんは高校の同窓生で、教育実習の仲間です。それこそ、前年の夏以来会ってなかったのですが、 大学卒業後は「ワーキングホリデー」でオーストラリアに行くという計画を立てて いたので、もしかしたら日本に居ないかな、と思っていたけど、実は地元で塾講師やってました。 そんな訳ですぐ連絡がついた。手紙も出してみるものですねぇ。

 月20日、みんなでお湯につかりに行きました。そこで、インド話に花 が咲いて・・・。
 当時のJくんのマイブームは温泉巡り。やはり教育実習仲間で、当時すでに教師になって いたKさんを誘って、3人で秩父の新木鉱泉に浸かりに行く。良い湯でした。
 その帰り道、なんだかインドの話で盛り上がりました。JくんもKさんもインド経験者。

海外旅行をすると視野が広くなる。インドにはなにかがある。


   インドの話は確かに興味深い。でも海外旅行に行こうとか行きたいなんて、これっぽっちも思って いなかった私に、「小川君も行ってきなよ」と2人。はじめは冗談だったのかもしれないけど、 すでに教員のKさん、バイトとはいえ塾講師のJくんに比べ、比較的自由のきく立場の私、 「海外旅行行くなら今がチャンスだ」という事に。それに、教職に就けずにいるのに緊張感もなく 相変わらずののんびり屋さんでありながら、かなりのマイナス思考で、そして頼りない当時の私の 状況を見て、「1人でインドに行ったら、小川君変われるかもしれないよ。きっと自信つくよ」 と、インド行き決定。で、「思い立ったが吉日だ。来月行けよ!」のJくんの一言で、いきなり リアルな計画になった。
 それまでインドの「イ」の字も頭になかった私が、突然インド旅行する事になるなんて、 誰も予想しなかった衝撃的な展開。

新木鉱泉(秩父市) ・・・日帰り入浴は大人900円、宿泊も可、効能は神経痛・リウマチ・胃腸病・冷性・外傷・アトピーなど、 また美容にも効果あり、「しおシャンプー」で体を洗うと大変気持ちいい。


全部1人で出来るのね、旅の準備


何かと頼りになります。
おなじみ『地球の歩き方』
今や個人旅行のバイブルともいえるダイヤモンドビッグ社の旅行ガイド。
とりあえず買ってみるよろし。


a.パスポート(旅券)
 海外旅行と言えば・・・ということで、まずはパスポート取得。
 9月24日、埼玉県パスポートセンター川越支所にパスポートの申請に行きました。

 パスポートの手続きには以下のものが必要です。

 
(1)一般旅券発給申請書(1通)各都道府県の旅券発給窓口にあります。
(2)戸籍抄本または謄本
 (6ヶ月以内のもの・1通)
本籍地のある市区町村の役所でもらう。(郵便取寄せ可)
(3)住民票
 (6ヶ月以内のもの・1通)
本籍地が記載されたもの。住基ネット施行で 取得しやすくなった?
(4)写真(6ヶ月以内のもの・1枚) タテ4.5cm×ヨコ3.5cm。バストアップ、脱帽。
(5)身分証明書運転免許証など、公的克つ写真入のものなら1点、保険証など 写真のない場合は2点(もしくは学生証や社員証を添える)。コピー不可。
(6)官製ハガキ(1枚)表に住所、氏名、郵便番号を書いたもの。受領日の案内が郵送されます。
(7)手数料(埼玉県)10年:15000円、5年:10000円 (証紙で納入)
(8)前回取得した旅券失効・有効問わず持参。パンチ後返却されます。

詳しくはこちら(外務省)


b.ビザ(入国査証)
 簡単に言うと「入国許可証」です。申請には以下のものが必要です。

(1)申請書各大使館・領事館の窓口にあります。
(2)パスポート有効期限間近のものは更新後の方が良いでしょう。
(3)写真 パスポートと同じもの(同じサイズ)でOKの場合が多いが、要確認。
(4)手数料国によって異なりますので、要確認。

国によって異なるようですので、事前に確認をしましょう。またビザが不要な国もあります。
インド大使館 は千代田区にあります。九段下の駅から武道館を眺めつつ新宿方面に歩いて5分くらいで着きます。
10月13日、午後から水道橋で大学の講義だった兼ね合いでたまたま午前中に大使館へ出向いたのだが、 大変混み合っていた。受付時間を事前に確認の上、早めの時間に行った方が良いと思います。

c.航空券
 インドには飛行機で行きましょう。どうやら直行便とタイ経由があるようです。
 正規のチケットは高いので格安航空券を手配しましょう。トランジット云々で料金が大幅に変わるってことはないと思うんですけど、 季節によってだいぶ料金が変わります。(例えば夏休みは高いが秋口は安い。)
 さて、チケットはどこでとればいい?
 餅は餅屋、チケットは旅行代理店。小川くんのようなドシロウトはまず旅行代理店に駆け込んで、相談しながらいろいろ 決めましょう。また、日程や条件が予め決まっている場合はそれをまず代理店に伝えて、見合ったものを手配してもらい ましょう。
 その際、下手な旅行代理店に行ってぼられてしまわないように、知人の紹介や『地球の歩き方』の広告を参考に すると良いでしょう。
 ちなみに私はJくんの紹介でアクロストラベル に行きました。
 スタッフが外人さんばかりでビックリしたけど、皆さん日本語が使えるし、親切に相談に乗ってもらって大変頼もしい。
 10月15日、発給されたビザとパスポートを持ってアクロス新宿店へ。インド直行便8万6千円なり。(ちなみに夏休みだと 10万3千円。)
 とりあえずここまでできればインドには行けます。意外に早かった。

d.両替
 海外旅行なので、両替しましょう。
 とはいえ、インドに行くからといって、いきなりインドの通貨(※)に両替する必要はありません。まずはドル。
 10月29日、Jくんに付き添ってもらって銀行へ。実は、この時まで「両替は成田でいいかな」と思っていたが、 ドシロウトがそんな余裕のないことをしてはいけない。しかも、この時までトラベラーズチェックというものの存在を良く 分かっていなかった
 トラベラーズチェック(以下T/C)とは、旅行者小切手のこと。本人がサインをすることで現金化が可能になる小切手で、 アメリカなどでは現金と同じように店頭使用ができるうえ、紛失しても再発行ができる。
 インドは物価が低いので、2週間なら3万円もあれば大丈夫だろうと、現金100ドルと、T/C250ドル用意。

 インドの通貨(ルピー)は国外持ち出し禁止が原則なので、そもそも日本でルピーを用意するのは無理なこと。

e.その他
 ここで、春は太陽くんの荷物を確認!(下の写真参照)
  バッグはリュック(中学校の林間学校で使ったやつ)、パスポートケース(首からぶら下げるやつ)、 ウエストポーチ(カメラがすぐ取り出せるように)
  リュックは、主に歩きで旅をすることと、壊れたり盗まれたりすることを考えて、使い古され物置にしまわれて捨てられるのを 待つばかりだったものを引っ張り出してきたのですが、さすがにこんな遠足で使いみたいなのはやめた方がいいと 思います。バックパックは中型で、南京錠などを使って中身が守れて、そこそこの収容力のあるものを選ぶと良いしょう。 ウエストポーチは、私は普通に腰に巻くタイプを持っていったのですが、見た目が結構ダサくなるのであまりオススメはできません。 でも、最近は結構おしゃれなのがたくさん売ってますので、特に肩にまわす部分のついているものなどは、デザイン的にもおしゃれ だし、ひったくられにくいし、ポケットもたくさんあって良いかもしれないですね。
  あとはトイレットペーパー(インド人は紙を使わないからトイレに備えられていない)、着替え(必要最低限)、洗濯ロープ、 爪切り、カメラ、筆記用具、カギ(ループ錠・南京錠)、ペンライト、薬(正露丸)、時計(腕&目覚まし)、 パスポート、航空券、『地球の歩き方』、現金2万円(成田までの往復費用)&100ドル&T/C250ドル など。

 洋服は古着、バッグも時計も使い古したもの、その他は100円ショップやホームセンターで買い揃え、ほとんどお金かか ってません。


持ち物
さすがにこのリュックは冒険しすぎた。
旅のエキスパートJ君も、さすがに「あり得ない」と言ってた。



準備はOK!いよいよインドへ飛びます。



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注意!ここに書かれていることはあくまで私の体験に基づくものですので、仮にトラブルなどありましても一切の責任を 負いかねますのでその点ご了承ください。